前回の続き
ドンドンドンドンドン
めっちゃ部屋のドアを叩かれてる…
私は絶賛シャワー中
おじっぱーは私以上に英語ができない
とりあえずおじっぱーが対応する。
「津波が来るから早く４階以上に避難しろって…」
どうやら翻訳機で頑張って対応したらしい。
とりあえず泡という泡を流してシャワー室から出る。
貴重品だけ持ってとりあえず上がるか…。
もちろんおちゃっぱーの髪はびちゃびちゃ。
おじっぱーはラグーン遊び、プール遊びを終えたままの姿…。
想像するだけで悲惨な姿
４階以上って言うし上に行けば行くほど混んでそうだからとりあえず５階のエレベーターホールで待機。
一緒にいたのは外人老夫婦（いや、私たちこそ外人
）
エレベーターホールのかたい木のベンチで命のスマホで情報を得る。
どうやらハワイに津波が到達するのは７時１０分ごろ。
現在時刻は４時過ぎ。
「…俺もシャワー浴びたい…。」
そりゃそうだ。潮でベタベタの身体。
「うん。一回部屋戻ろう。お腹もすくし食料も持って来よう。」
降りようとしたら隣の夫妻が心配そうな顔でこちらを見る。
「ちょっとだけ部屋に荷物を取りに戻ります。」
…的なことを身振り手振りで報告して降りることとした。
おじっぱーがシャワーを浴びている間に充電器、軽食を鞄に詰める。
ちなみにこの日は買ってきたポケでポケ丼を作る予定だった。
この状況では無理。
ポケは諦めてこの子を持っていく。
後は日本から持ってきていたチップスター
まさかこの状況で役立つことになるとは…
さっきの４階の踊り場に向かうとあの外人老夫婦はいなかった。
なんとなく５階に行った。またあのかたい木のベンチで過ごすこととなる。
そうだ、夜になって肌寒くなるかもしれない。
上着を取りに戻ろう。
部屋に戻ると、ドアに赤いチョークで×印が書かれていた。
奥の方を見ると従業員がノックをしてマスターキーでドアを開け、
中に人がいないか確認をしたうえでドアに×印を書いて回っていた。
上着だけ取ってまた５階の木のベンチに戻ってあのエビの寿司を食べた。
すると、ラグーンとプールに入ったからか
トイレに行きたくなる。
フロアにトイレはない。
トイレに行くには部屋に戻るか、ロビー（１階）に行くしかない。
うん。部屋に戻ろう。
キーをかざしても開かない。
どうやら全部屋の不在を確認して遠隔操作で鍵をロックしたようだ。
こうなってしまっては部屋には戻れない。
フロントでもう部屋には戻れないのか聞いたがもちろんNO。
諦めてフロント横のトイレを拝借。
また５階に戻り、Google先生から情報を得る。
どうやらハワイには日本より高い３ｍ規模の津波が来る！？
うそん！？！？
時刻は５時すぎ。
１時間半ほどかたい木のベンチでビビりながら過ごしていると、
優しそうな従業員が部屋番号と名前を聞きに来てくれた。
「なんとか部屋を用意するから待ってて。」（英語）
天使に見えた。
エンジェルと呼ぶこととする。
しかしそこから待てど暮らせどエンジェルは戻ってくることはなかった。
館内放送で状況をときどき配信してくれるが
早口の英語、放送でこもった声によって全く聞き取れない。
近くの方に翻訳アプリで聞いて情報を得るが
大した情報ではない。
まだまだ待機をするようにといった内容ばかり。
刻一刻と津波襲来の予定時刻が近づいてくる。
精神的にも体力的にもクタクタ。
予定時刻の７時１０分が過ぎた。
何の気配もない。
でも、警報が解除されるまではどうやら部屋には戻れない。
時は８時前。
エンジェルが戻ってきた
「お待たせ。部屋の準備ができたよ。」
ついにーーーーー
その部屋はヒルトンの販売用モデルルームなので水は出ないとのこと。
だからトイレは別の部屋に行かねばならないらしい。
ぜんぜんOK！
部屋で過ごせるなら。
入ると１組のアメリカ人女性が２人。
その後アメリカ人母娘も入ってきた。
おちゃっぱーずも含めて３組がこの部屋で過ごすこととなる。
長々と失礼しました。
読んでくださった方、ありがとうございます。
ちょっと長くなったので続きは次回。