石田勝紀さんの公演を聴いてきました。

あわせて石田さんの著書も読みましたので、忘れぬうちにポイントを書いておきます。

 

  同じ勉強をしていてなぜ差がつくのか

本を一冊読んでも学べていること学べていない子、自転車練習10回で乗れる子と100回やっても乗れない子、同じ問題集やってもテストの点数に直結することしない子がいる。それはなぜか。ポイントは、日常すべてが勉強になっているかどうか。そのための声掛けを親がやってるかどうか。

 

子供を類型化すると下記の通り。

①学んでいるように見えるが、学ぼうと思ってない子が70%。作業として板書する子など。

②授業中や仕事中だけでしか学ばない人。勉強時間は学んでいる子

③寝ているとき以外、日常すべてが学びになっている子:全体の5%ぐらい。人と話しているとき、街を歩いているときも自分なりに考え、意見を持ち、感じる習慣を持っている。

 

これって仕事でも同じだと思いませんか。24時間仕事に結びつけて考えている人は強い。ワークライフバランスを主張する人は結局は負けてますよね。

 

 

  より学力を向上させるにはどうしたらよいか

考える力=OSのスペックを向上させる。

OSのスペックは生まれた段階で決まっている。出荷段階で決まっている。ただし、

OSは後天的にバージョンを上げられる。

抽象的な質問(人間はなぜ生まれてきたの)をする子はスペックが高い。具体的な質問をするよりも。考える力とは、

1.疑問を持つ力

2.まとめる力

考えるとはどういうことかを理解している人は少ない。ちゃんと理解しないと、”悩む”ということになる。

 

疑問を持つ力とは

下記の3つ。

1.なぜ:原因分析力

 人間はなぜだと思うと聞かれると考え始める。間違えた選択肢に対して、なぜそう思ったのか、他はなぜ違うと思ったのか、なんとなくというのはどの辺がなんとなくと思ったのか、を問いかける。

2.どう思う:自己表現力

 あなたが主人公だったらどう思うと聞くと、考え始める。子供はわからないと答えるがそれでもOK。いい感じがするか悪い感じがするかどっちだと思う、などと選択肢を提示する。それの感じが強いか弱いか、それは文章のどの辺からか、もうちょっと説明してみて、、と解像度をあげていく。話せない子、表現でいない子を育てるのが教育。

3.どうしたらいい:問題解決力

 子供はわかんないから聞いてるんだけど、と言ってくる。まず自分でどうしたらいいと思う、どこまでやってみたと聞いて子供から発言させていく。すぐにオウム返しで聞き返す。

 

まとめる力とは

抽象と具体の区別がつけられるとがんと上がる。本の中は抽象と具体がおりまざっている。いかにまとめ上げられることができるか。

子供は違いを見つけるのは得意(だからいじめがある)。共通部分が見えていたら差が出ない、差別しない。共通しているもの見つけることを抽象化という。チワワ→小型犬→犬→哺乳りゅるい・・・

4.要するに:抽象化思考力

 要するにどういうこと?という質問をする。いち段落を読んで書いてあることをまとめるようなワードをといかけると、人間はまとめ始める。

5.例えば:具体化思考力

 

自転車10回で乗れる子は10回の共通部分を見抜いている。100階のってもダメな子はそれぞれ全部ばらばらにとらえている。日常生活の中で共通な部分を探す遊びをするのが大事。

 

 

それ以外にも、

さらに6から10までありますが、詳細は石田さんの著書に書かれています。

 

 

簡単に紹介すると、

6.楽しむには:積極思考力 宿題を楽しむためにはどうしたらいいと思う?と問いかけると方法を考えだす。こどもがはまるのはゲーム、クイズ、なぞなぞ。問題をクイズにする。勉強を自分でやる子は、つまらない問題を自分で遊びに変えている。

7.何のため:目的意識力

8.そもそも:原点回帰力

9.もし~ならどうなる:仮説構築力 ポストが100年たったらどうなると思う?など。

10.本当かな:問題意識力

 

町中にいくらでも題材は転がっているので、これらを日常の題材を使って繰り返し子供に問いかける。そして、家でやったことが外で根付いているかどうかを聴く場が先生との面談。

 

 

  終わりに

 

最後に、子供に接するときの心がけ。

イライラするときは子供の短所が見える、ワクワクのときは長所が見える→親のマインドセットが重要。ちょっと考え方が変わるだけで子供への接し方が変わる。そして子供が変わる、未来が変わる。