一言で言ったら、「拝見は、大切なお茶碗なので、気をつけてみる。」です。


カラになったお茶碗を拝見してみましょう。
  (中に、抹茶が入っているときは、上にあげて見てはいけません。

では、飲み終わり 指で口のつけたところを拭き、反時計回りに(5時~3時 と2回回し)

お茶碗の正面を自分のほうに向け、
  まず、縁外正面に置き、お茶碗全体の姿、景色を拝見します。
    (畳に、べったり 両手の平をつけて見ます。 首を左右に振るのは、おかしいですよ)
    (お茶碗の持つ味わい、全体の姿を拝見します)

  次に、やっと手に持ち細部を拝見します。右手で取り、両手でみます。
    (釉薬や、触った感じ、描かれた模様
     口作り、茶溜まり、高台(裏の丸い輪)などを拝見します。)
  注意:時代を経て大切にあつかわれたお茶碗なので、お客様も、心して拝見します。
     (ヒジを自分のひざにつけて、お茶碗を持つと、低い位置でみられ、粗相の心配がへりま        す。)
     裏返して、見てもOKです。
     (どんな土でつくられていたのとか、印=はんこで、お茶碗を作った作者がわかります。

  もう一度、縁外に置いて、両手を畳につけ 正面からお茶碗全体を再度拝見します。
     (数あるお茶碗の中から、今日の日、今日のお客様のために選んでいただいたお茶碗に、
      わかれをおしみます。 というか、たぶん このお茶碗でいただくことは、一生に一度しか      ないと思って、拝見しておきます。)

  最後に、お茶碗の正面を回し、反対側にし、縁外に、置いておきます。
     (12時~3時 と2回まわせば、正面が180度まわり、取りにきてくれる人に正面がむきま       す)

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 お茶席などで、正客 しょうきゃく(普通は床に近い席だったり、お点前に近い席にすわっている人)
 の 飲み終わったお茶碗が回ってきたら、まだ見ていない隣のひとに お先にと挨拶をしてから、
 縁内に置かれたお茶碗を右手で縁外に置き、↑の拝見の仕方で見たら、正面を向けたまま、次の人との
 間の縁内に、右手で置いておきます。

 尚、大寄せのお茶会などで、お茶碗が他の道具と一緒に最後に出されたときは、手にとらないようにし たほうが、無難です。
  (茶道の世界では、美術館に展示されるような 御道具も実際に使われることがあります。
   万が一 のことを考えてしまうと、私もこわくて、触れませ~~ん)