これが有名なMIRRA試験(2017年発表)。

原文はこっち

翻訳はこっち

MIRRA=Mepolizumab In Relapsing or Refractory EGPA(再燃性または難治性EGPAにおけるメポリズマブ)の略らしいんだが、それだと「MIRRE試験」だろ!!と突っ込みたくはなるよなぁ。

噂レベルだが、MIRREは英語で発音しにくいらしく、なので、発音しやすいMIRRAに変えたとか…。

 

要約すると、136人のEGPA罹患者を半分に割って、片方のグループにはヌーカラを、片方のグループにはプラセボを投与したところ、統計的に有意な差があったので、ヌーカラがEGPA治療に使えるやん、ということである。

この試験の画期的なところは、①寛解を数値で(定量的に)定義したこと、②安全性が担保されたうえで、ヌーカラの有効性についてプラセボ対照と圧倒的な統計的有意差を示したこと、である。

結論を見ると、プロトコル定義の寛解を達成したのは、ヌーカラ群の半分である。この半分を「半分しか」と受け取るか「半分も」と受け取るかは意見の分かれるところだが、医学の世界では「半分も」と受け取るのが普通っぽい。それくらい、これだけの効果検証結果がgetできる薬剤は少ない、ということでもある。

もう1つ、プロトコル定義の寛解がかなり厳しめである、という点も挙げられそうである。この定義によれば、寛解とは、

 A)BVAS=0

 B)プレドニン用量≦4mg/日

を同時に満たすこと、とされており、このときメポリズマブ群の53%が寛解した、ということである。よって、この定義を少し緩めると、寛解率は当然upする。論文では、EULAR定義の寛解についても言及されており、この場合、

 B')プレドニン用量≦7.5mg/日

というふうに緩くなるのだが、これだとメポリズマブ群の78%が寛解したことになる。

臨床の実用ではEULAR定義を使用することも多いが、EGPAは症例数が少ないため、症状の揺らぎを考慮すると、「研究でこの定義を使うのは如何なものか…」とFDA(米国食品医薬品局)が渋るので、より厳格な定義を導入したわけである。

 

というわけで、少しまとめると、

 

  商品名 標的 認可
オマリズマブ ゾレア IgE  
ベンラリズマブ ファセンラ IL-5受容体 2024年
デュピルマブ デュピクセント IL-4受容体  
レスリズマブ シンクェア IL-5  
リツキシマブ リツキサン CD20抗体  
テゼペルマブ テゼスパイア TSLP  
メポリズマブ ヌーカラ IL-5 2018年
免疫グロブリン(IVIG)療法    

 

という感じになる。