好酸球性多発血管炎性肉芽腫(EGPA)と一括りにしても、人により発症の時期、程度も違えば、既往症、生活習慣も違うので、治療のアウトラインは同じでも、細かいところで差異が出てくる。当然、処方される薬も例外ではない。
薬が異なるのは、例えばインフルエンザにしたところで、タミフルなのか、リレンザなのか、掛かったクリニックのドクターの主義や考えなどにも依存するので、それほど不思議ではないが、インフルエンザと決定的に違うのは、EGPAが稀な病気であり、関連情報が少ないという点である。だから、「あの人は、こういう薬を飲んでいるみたいだけど、私は処方されてなくて問題ないのだろうか??」とオロオロしてしまう人が出てきたところで驚くには当たらない。また、インフルエンザは、しんどいのを耐えられれば、基本的に寝ていれば治る。EGPAは、そういうわけにはいかない。ただ、そうは言っても、薬なんぞは、健康な人であれば飲むはずのないものであるから、最終的には0を目指すべきだろう、とは思う。もちろん、それはあくまで理想論である。今のところ、EGPAがno medicineで寛解したという例は(おそらく)ないはずである。
私は薬が好きではない。それどころか、ワクチンも嫌いである。だから、コロナが流行している最中、新しいワクチンがファイザーやモデルナから登場しても、しばらくは無視していた。インフルエンザですら、小学校を卒業以来、予防接種を受けてないのだから、ポッと出のコロナ・ワクチンなんざ打つ気になどなれるはずがないわけである。そもそも、ワクチンは「罹患しても症状を軽くする」程度の役目しかない。ましてや、「ワクチンを打ったら、周囲にコロナを伝搬させることを防止できる」というのは幻想であり、単なる誤謬でしかない。それなのに、ワクチンの証明がないと宿泊できない旅館などが出てくる始末で、それに伴って周りのワクチン熱の高まりが止まらなくなってきた。殆ど新興宗教の様相だが、周囲が目に余るくらい煩くなってきたので、私も渋々ワクチンを打つことにしたのである。ワクチンの副作用が、いつ、どのような形で出てくるやも知れず、私などは、自分がEGPAに罹ったのは、ひょっとしてコロナ・ワクチンのせいではないか、とすら疑っているくらいである。
さて、コロナ・ワクチンとEGPAの関連については私の妄想の域を出ない話だが、私がEGPAに罹患したのは紛れもない事実であり、現在いろいろな薬を飲んでいる。その中でも、おそらくすべてのEGPA患者に共通する薬がステロイドであろう。自己免疫疾患の唯一とも言える特効薬で、プレドニゾロンとかプレドニンと呼ばれることもある。しかし、この薬は副作用が頗る多く、高脂血症・糖代謝異常・睡眠障害・白内障・緑内障・ 筋力低下・高血圧・むくみ・消化性潰瘍・骨壊死症・副腎不全など列記していったらキリがない。また、ムーンフェイス・野牛肩・多毛症・発疹といったクッシング徴候もステロイドの副作用である。女性からすれば、顔が丸くなって、肩に脂肪が付いて、毛深くなってしまうのだから、やってられないだろう。というわけで、ステロイドに関しては、いかに早く0にするかが争点となる。患者も医者も、目指すゴールはそこである。
ところがどっこい、この減薬がスムースにいかないところが、ステロイドの憎たらしいところである。減薬は慎重に実施されるのだが、ある一線を超えると症状がぶり返し、また増薬するケースは非常に多い。この一線は、人によってまちまちである。40mgを超えたらダメだった人もいれば、20mgを超えたらダメだった人もいる。それまで順調に減薬できたのに、17mgにした途端に具合が悪くなり、また20mgに戻り、やっと17mgをクリアしたと喜んだのも束の間、16mgにしたら再び具合が悪くなり…、ということを繰り返すわけで、そういう様を見るにつけ、藤圭子(宇多田ヒカルのお母さん)の歌った
♪15、16、17と 私の人生暗かった~
という歌詞は、ステロイドのことを指しているのではないかと錯覚してしまうのである。そうかと思うと、トントントンと減薬してステロイドoffになった人もいる。何がどうなっているのか、まさに人体は不思議だと言わざるを得ない。私は、60mgの服薬がスタートで、約半年かけて5mgまで減薬したが、その過程で増薬した経験はない。しかし、私の主治医は、5mgからの減薬はEGPA再燃のリスクが高くなる、という理由から、これまでになく慎重な態度を示している。
いずれにせよ、ステロイドの長期服用は好ましいことではなく、そうなってくると私のような50代のおじさんよりも、若い人の方が先の人生を考えて不安を抱えることになるのだろう。とは言え、焦って減薬すると今度は離脱症状で苦しめられるというジレンマに陥ってしまう。
♪どう咲きゃいいのさ この私~
という心情にもなろうというものである。
ステロイドの副作用の(日和見)感染症に対処するのがサムチレール(750mg/5mL×2包)である。以前はダイフェンを服用していたが、しばらくして身体に発疹が出てしまい、サムチレールに変更になった。服用している薬のうち、明確に味が分かるのがこれである。子供の頃に風邪を引くと水あめのような、ゼリーのようなトロッとした薬を服用した記憶のある方もいるかと思うが、サムチレールはまさにそれである。この味を「マズイ」と表現する人も多いが、私はこの味が嫌いではない。嫌いではないが、朝ごはんを食べた後に飲むことになるので、たとえ美味しいパンを食べても、美味しいパスタを食べても、サムチレールがすべてを台無しにする。そういう意味では、口に入れて、水で流し込める錠剤の方がよいに決まっており、ダイフェンへの回帰を願いたいが、アレルギー症状が出るのでは止むを得まい…。これに代わる、何かよい薬があればいいのだが…。
主治医の口ぶりでは、ありそうな気配を漂わせているが、今のところサムチレールを変える気はなさそうである。それなりの考えはあるのだろうが、あまりしつこく訊いてお互いの関係性を悪くしてもよろしくないので、これは追々ということにしようと思っている。
ステロイドの副作用の骨粗鬆症に対処するのがアレンドロン酸(35mg)である。イタリアの俳優アラン・ドロンに響きが似ているが、関係はまったくない。1週間に1回の服用なので、きちんとした管理が必要となる。たぶん、フォサマックやボナロンなど、別の薬を飲んでいる人も多いかと思うが、おそらくいずれも新たな副作用として指摘されるのが顎骨壊死である。だから、抜歯の際は注意を要する。と言って、まったくNGというわけでもないらしい。例えば、motohiroさんやloveandharmonyさんは実際に抜歯を経験しているし、主治医との相談や、適切な術後処置などは前提だと思うが、それほど懼れることもないのかもしれない。私の母親も骨粗鬆症の薬を飲んでいるが、抜歯して、それでも肉をバクバク食べている。
ステロイドで好酸球を抑え、炎症した血管の寛解状態を維持するのがイムラン(50mg)である。最初の主治医の説明ではアザチオプリンと言われたので、「プリンが食べられる」と喜んでいたが、出てきたのは味も素っ気もない錠剤でがっかりした。イムランと聞くと、『ラーマーヤナ』あたりに出てきそうな国王の娘っぽいが、これもたぶん関係はない。アレンドロン酸にせよ、イムランにせよ、これらの薬はoffになっていくのだろうか??その辺はいろいろなブログを読んでも確かな情報は得られていない。
EGPAは末梢神経障害を伴うことが多く、痺れや痛みが継続、或いは頻発する。それを抑える薬がプレガバリン(75mg×3錠)である。もしかしたら、ロキソニンやカロナールを処方されている人もいるかもしれない。或いは、タリージェやリリカを使っている人もいるかもしれない。痛み止めは種類が多いので、主治医の判断が分かれるのではないか。しかし、この手の薬は本当に効いているのかどうか疑わしい。少なくとも私は効いてないような気がしている。一方で、プレガバリンで痛みが緩和したと証言する人もいるので、相性などもあるのかもしれない。個人的には、段階的に減らしていくよう主治医と相談しようと画策している。
これだけ強い薬を毎日服用していると胃も荒れる、というわけで胃薬まで処方されている。タケキャブ(20mg)がそれだが、ここまで来るとマッチポンプである。胃薬も星の数ほどあるので、どれがいいかは飲み比べてみないと分からない、とかつての看護師さんは言っていた。ケーキの食べ比べならwelcomeだが、胃薬の飲み比べは勘弁願いたい。タケキャブは、私の周りにいるドクターや看護師さんは「いい薬」と表現することが多かったが、少し強い胃薬という評判もあり、歓迎しない患者もいる。私の場合は、逆流性食道炎になりやすいのか、よく胃の辺りがムカムカするので、タケキャブを常用している。もしかしたら、そのムカムカは上司連中の煮え切らない態度によるものかもしれないので、ひょっとすると胃薬よりも精神安定剤の方がいい、というのはあくまで噂レベルの話である。
ステロイドの減薬は、時間経過で行っていくはずだが、これをoffにして、しかもoffのままEGPAを寛解させる場合、黙ってそうなることは期待できない。それに代わる手段が必要になってくる。そこで登場するのがヌーカラである。或いはファセンラを使っている人も多いかもしれない。しかし、ヌーカラやファセンラを使ったらステロイドoffが実現できるか、というと、どうもそういうわけではないっぽい。
ただ、ステロイドoff+ヌーカラoffという例は今のところなさそうなので、少なくともヌーカラとは生涯のお付き合いになりそうである。こうなりゃ腐れ縁、と割り切るしかない。というわけで、今日は5回目のヌーカラを打った。無駄にブログが長文になったのは、多分にヌーカラが痛いせいである。すべてはヌーカラが悪いのである。
ステロイド・サムチレール・イムラン・プレガバリン・タケキャブ・アレンドロン酸・ヌーカラ。以上が私の現在お世話になっている薬たちである。これらがEGPAの必要最低限の薬なのかどうか…。人によって、鼻炎や咳、湿疹や胃痛、血圧や血糖値のための薬を追加的に使っているケースは散見されるが、最低がイマイチ分からない。ヌーカラonlyでやっていけるのか。サムチレールやイムランからは脱却できないのか。
この辺は、自分の経験も併せて情報収集していこうと思っている。