10/18
昨日今日と世田谷のお袋の元へ。
木曜日の退院後、容体は芳しく無い。
一番の問題は食事を殆ど受け付けてくれない事。
栄養を取れなければ回復はもとより命に関わってくる。
今回の退院にあたっての目論みはデイホームにまた通わせながら自宅での介護。
しかし、思いの外、この3週間の入院で身体はすっかり衰えてしまっていた。
体力も気力も落ち自力で立ち上がる事が出来ない。
立ち上がって歩けなければデイホームの通院は難しい。
認知症もまた一段進んでしまった様だがかろうじて僕のことはわかっているみたいだ。
とにかく食事を摂れないと生死に関わる。
余命は1、2ヶ月と宣告されている。
このまま栄養が摂れなければ確実にそれは縮まってしまう。
上京している姉は訪問医の助言もあり直ぐにでも病院に戻すべきだと言う。
僕はたとえ残された時間が短くなってもそばに寄り添いたい。最後は看取りたいと思っていた。
しかし、完全に24時間付き添うことは出来ない。
そこをついてくる姉の気迫に押され再入院させる事になってしまった。

小さくなってしまったお袋の身体をさする。
細々とした声で
「気持ちいい。。」
と聞こえた。

最後の外出。コートを着せる。
ボタンをゆっくり留めていると、ふとお袋が僕のおでこを撫でている。
お袋に撫でられるのはいつぶりだろう。
遠い幼年期の記憶が蘇る。

病院まではあえて車椅子でゆっくり向かう。
いつもの散歩コースを辿る。
真っ白になった髪、小さくなった肩。お袋の後ろ姿を見ながら車椅子を押す。
いつもの神社で手を合わす。
このまま病院に着きたく無い。
一段と足取りは重くなる。

病院では当直の医者や看護師が淡々と事を進める。
検査の結果、前回よりも病状はさらに悪化していた。
残された時間は思っていたより短いかもと言われた。
もう後戻りできない。
このまま病棟に上がれば、コロナ禍の中、僕らは病室には入れない。
ストレッチャーに寝かされたお袋は眠ったままだ。
多分これでもうお袋に触ることは許されないだろう。
あっけなくお袋は病室へ運ばれて行ってしまった。

お袋が見えなくなって初めて後悔の念が押し寄せる。
やはり連れて帰りたい。
手を握って看取りたい。
もう一度話しがしたい。
もう一度身体に触れたい。

 

もう一度、会いたい。。。

ごめん。お袋。。。

☆街乗り 35km
使用自転車 VOODOO YAZOO (https://ameblo.jp/oceanscafe2/entry-12500316547.html…)

☆写真「お願い鎮守様」(iPhoneX)