『タモリカップクルージング2016 富山編(往路前編、西宮→姫島)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-12179846560.htmlからの続き。。。
2016年7月10日、日曜日。
冷却水の不調の原因が判明し解決したので関門海峡の転流の22:29分までの時間調整のためにお昼寝
やっぱり目を閉じるだけじゃなくて横になって連続して寝続けれるって幸せ〰
キッチンタイマーの音も、目覚ましの音も、レーダーのワッチアラームの音もなく連続で3時間ほどしっかりと寝て、13時に起きて、漁師さんたちに『霧が深いから気を付けて。』と言われながら13時半には出港。
出港して1時間も走らない間に霧はある程度晴れてくれレーダーに頼らなくても見渡せるように。
そんな中で一番最初に目に入ったのはこちら↓
絶対狙っているよね
流線型でコンテナに当たる風圧抵抗を減らそうとしているんだろうけど、絶対あれを狙っているよね
ニャー
ニャーより、ピラミッドの横のあの子かな?
どうやら『Imoto Line』の最新艇のようです。
霧が晴れ風も波もない海面を本船航路より南へ出し、平穏無事に山口県宇部港沖の西部石油シーバースの南側を通過して巡航速度なら2時間で関門海峡にたどり着くところまで来たけど、8時間計算だったところがどうも6時間で行けるみたい。。。
ということで折角本船航路を外したので速度を4ノット程度にまで落としてうたた寝〰
ただ、アンカリングの本船が邪魔でレーダーワッチが使えないので10分置きにキッチンタイマーで。。。
本船航路を横断したらさらにトロトロ進みながら今度はレーダーも使ってウトウト。。。
信号所の表示が向かいからの1ノットの潮流になったところで関門マーチスを呼び出し、『対水速度6ノットのヨットで関門海峡の山口県側緑のブイを拾いながら航行します。』と連絡してから関門海峡の35番から航路に入ろうとアクセルをあげスピードがついたとたんに何かを引っかけてスピードダウン。。。
バックをして引っかかりを解消して、さあ、航路に入ろうとしたら関門マーチスから呼び出し、、、
『どこに居ますか~?』と。。。
どうやら35番と33番ブイの間辺りに入るはずの我が艇がレーダーに現れないので心配されたようだ。向うからは 35番ブイの間近に居る我が艇とブイの見分けができなかったのかもしれない、、、事情を説明して再び航路へ。。。
さあ、いよいよ例のあれです。
関門橋に当たりかけながら、、、
関門橋に引っかかりながら、、、
って、本当に引っかかっているのではないですからね!今更ですがそう見えるってことで。。。
ブログを読んでマジ顔で『大丈夫でしたか?』って聞かないで!
関門橋を超えしばらく進むと関門マーチスからのお呼び出し。
『大型船が2隻追い抜きます。』
と。。。
僕はブイまで5mほど離して航行中、その航路中央側を大型船は5艇身ほど離して追い抜きます。。。ひ、引き波が〰
VHFで関門マーチスとやり取りしている船の会話を聞いていると、我が艇が航路内を航行中だということを追い抜いて行く船に対しても注意喚起してくれているので安心。
何隻かはサーチライトで我が艇を確認していきます。たぶん関門マーチスと連絡を取っていた船はサーチライトはほんの少し点ける程度、ほとんどの船はサーチライトで照らすことすらないけど、どうやら海外へ回航中の船舶は関門マーチスとのやり取りすらしていなくて、やたらにサーチライトで色々なところを照らしてこちらの視界を奪います。。。
関門海峡は大分県側を走ることもできるらしいけど、門司駅の南西の結婚式場の当たりに1.9mの浅瀬があるらしく、ナビゲーションの誤差を考えると喫水2.43mの我が艇では不安なので夜間は航路内を走るようにしています。。。
17番ブイを過ぎた辺りでまた関門マーチスから追い越し艇情報をもらって、タンカーに追い越されてしばらく進むと、また何かを引っかけてスピードダウン。。。
まあ、何かといってもホンダワラだろうけど。。。
とりあえず関門マーチスに連絡して15番で一度航路外へ出て引っかけたものを撤去してから13番から航路へ戻ることを伝え、航路を出て少し苦戦しながらも何とかバック3回目で引っかけたものは外れてくれたみたい。。。
あとは問題なく関門航路の六連島の東を通り、蓋井島と本州との間を通り、北上し、角島をかわし、見島と本州の間を抜けてから本州から15マイルほど離して進みます。
にしても蓋井島を過ぎた辺りから船をほとんど見なくなりました。。。人の気配は陸のわずかな光だけ。。。
2016年7月11日、月曜日。
明るくなったものの雲は垂れさがり視界はたぶん2マイル程度。。。
西宮出港からここまで8割以上は雨や霧。。。
少し視界が開けたのは鳥取県に差し掛かっ頃、、、視界が開けると同時にやっとセールを揚げれる風に
ということで午前10時前にセールアップ
やっと8ヶ月振りのセーリングです
やっぱりヨットはセールを揚げなきゃ
機帆走だけど。。。
3時間しか続かなかったけど、、、ちーん。。。
14時過ぎにプロッターから突然の警報音、、、久しぶりにレーダーが船を補足したかと思って確認すると、観測点のメモリーがいっぱいになって航跡の記録ができないというようなことが表示されている。。。
ここまで西宮から約350マイル、岩城島や姫島に緊急入港したけど予定では西宮から伊根まで走るつもりだったので寄港地で航跡の保存をしていなかったから初めて分かったけど観測点が1000を超えると記録できないようだ。。。
ということは観測間隔を広げると西宮→伊根でも大丈夫かな?
そんなこんなの日本海、、、本当に船がいない不思議な超微風で正面の風の中を走っていて救いなのは対水スピードが5.88ノットに対して、、、
対地スピードが6.7ノットあること。
約1ノットの追い潮、、、
対馬海流に乗っているということ。
帰りのことを考えると。。。
2016年7月12日、火曜日。
日が変わった頃に境港と隠岐の島の間に集魚灯を付けた漁船がちらほら、、、3マイルレンジの中にはいないようだけど、6マイルレンジにしたら3隻ほど見えた、、、大きな鉄の漁船なのか、波もないおかげか普段、我が艇のレーダーで漁船が6マイルレンジで見えるなんてことはほとんどないけど、この日はかなりくっきり、、、
集魚灯はどうやら10マイル以上離れていても見えるので、また3マイルレンジのレーダーワッチにして10分間隔ほどのうたた寝を繰り返して集魚灯が見えなくなるまで行こうと思い何度かうたた寝をしたらレーダーのワッチアラームが、、、
見ると局所的な雨雲がちらほら、、、
何とか雨雲を避けようとしたものの軽く降られた。。。
幸いなことに雨だけだったのでブームとセールの間に張っていたシルバーシートだけで凌ぐことができたけど、ドジャーが欲しいよ〰
夜の軽い雨のあとは、ず〰っと風のない曇りで昼間は陸の見えない日本海を進み、、、
結局、関門海峡を抜けてから陽の光で見えた陸は丹後半島の先端の経ケ岬。。。
18:03に↑の写真の地点、、、経ケ岬の真北、、、
伊根って夜でも入れるのかな???
とりあえずありったけの情報を準備、、、
海図はW1166とW118を準備して、
ヨット・モーターボート用参考図はH-162Wを準備して、
冊子の港湾案内はH-805Wを準備して、
GPSとレーダーとハンドベアリングコンパスと水深計も駆使してゆっくりと入港します。
波も風もなく月明かりもあり、レーダーを1/8マイルレンジにして、何か映れば艇を止めて懐中電灯で確認しながら最後1マイルを30分以上かけ、、、
22:00に無事、伊根に到着〰
ヨット・モーターボート用参考図の定置網情報が一番役立ち、W118の伊根の詳細図のおかげでレーダーと見比べることが出来、月明かりのおかげで少しドキドキしながらも問題なく入港することができました。
ここは昼でも夜でもヨット・モーターボート用参考図なしでは入港できませんね。。。
夜は海図W118とレーダーがないと入港できませんね。。。
ここは港湾案内が入港には役立たずでした。。。ちーん。。。
係留した場所からは舟屋の1階部分、所謂『舟のガレージ』で夕涼みをしている方たちの笑い声が聞こえてきました。
明るくなるのが楽しみです。
途中、観測点のメモリーが1000を超えて記録不能になったので一瞬航跡を止めたのと、岩城島出港後10分ほど航跡を記録するのを忘れていたけど西宮から約555.4マイルで伊根に到着しました。
8日の18時出港、12日の22時入港、丁度100時間、途中、岩城島で1時間半、姫島で5時間の寄港があったので実際の航海時間は93.5時間でした。
『タモリカップクルージング2016 富山編(往路後編、伊根→富山)』へ続くと思う。。。