『バウの修理(その2 マリン合板)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11876453500.html からの続き。。。
2014年6月12日、木曜日。
家に帰って晩御飯を食べてから、”歯”のような形をしたクラッシュバルクヘッドの部材のマリン合板を車に積んでハーバーへ。。。
入るかどうか不安でしたか、”歯茎に入っている部分”の片方を先にキャビンに入れて、クウォーターバースのほうへ振りながら回すと、簡単にキャビンに入れることに成功しました!!о(ж>▽<)y ☆
持ってきたクラッシュバルクヘッドの部材がきちんと合うか試してみます。。。
まずは舷灯の配線を外して、
クラッシュバルクヘッドに付いているパイプバースを吊るためのアイも取り外します。。。
って、このアイ、パイプバースを吊るなら縦向きのほうがいいんじゃないの?
新しく取り付けるパイプバースにはもっと丈夫なアイを使います。。。
右舷側のアイはボルトナットにも関わらず、マイナスドライバーを使うと船内側から簡単に外すことができました。。。
しかし、左舷側が共回りしてしまって外れません。。。
セールタイを持ってバウデッキへ行き、アンカーウェルの蓋のバレルボルトに引っかけてこじ開けます。。。
蓋にゆとりがないため、片手でバレルボルトを摘まんだ程度では蓋を開けることができません。。。
しかも、この蓋。。。(後述。。。)
アンカーウェルの蓋を開けたら、バイスクリップでナットをくわえて固定し、
キャビン内からマイナスドライバーでボルトを抜いてアイを外します。。。
行ったり来たりを2回。。。右舷のアイを取り付けてあったナットはペイントで完全に固定された状態でした。。。
右舷はペイントが薄かったようで。。。
僕は絶対にボルトやナットの上からペイントしないぞ!!
クラッシュバルクヘッドから出ていた電線をアンカーウェル側に引き抜いて、アイが外せたら、マリン合板を切り出してきたクラッシュバルクヘッドの部材を当てて合わせてみます。。。
適当にティック・スティッキングで取ってきた型を、適当に線の内側を切ってきた割にはほぼぴったり!!
もう少し小さくなっていると思っていたんだけど。。。
もう少し、小さくして、フレームに直接ではなく、今あるクラッシュバルクヘッドを20mm程度残して、そこに積層するつもり。。。
ハッチはもとより約150mm下がるけど、喫水ラインよりは遥かに上なので問題なし!
それより、ハッチを開けるためにパイプバースを跳ね上げる量が少なくなるほうがメリット大!!
クラッシュバルクヘッドの部材の形が問題なく、キャビンへも簡単に出し入れすることができるのを確認したら、次は『バウの修理(その1 恐れていたことが。。。)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11826886304.html
で発見した、コアの朽ちている部分を金槌で叩いてタッピングテストをしてマーキングします。。。
この部分はつまり、15年ほど前に造船所でアンカーウェルを作ってもらった時の施工不良じゃん!!(-_-メ
まあ、見学もして、知識も増えたし、アドバイスももらえたので許しておこう。。。
で、その施工不良が一番ひどいのが、このアンカーウェルの蓋を受けているはずの部分。
単なる合板を接着してビス止めしてペイントしただけなので、雨や湿気でドンドン合板が腐ってしまってボロボロに。。。
この腐ってボロボロになった木の繊維がここにアンカーロープを入れるとロープに刺さってしまって、次に使うときに、ちくちく手が痛いんだよね。。。
なので、もう何年もアンカーウェルとしての機能を果たさない無駄なスペース。。。
しかも、水はけが悪くて水は溜まるし、Eグラスを積層しただけで仕上げていないから凸凹していて簡単に綺麗にできないし。。。
まずは、蓋から蝶番を外し、蓋をどけます。。。この蓋の中も腐っているようです。。。なので膨張していて蓋が固かったのかも知れません。。。
なので、数年前に踏んでも蓋が落ちないように、自分で『プラ束』という住宅の床を作るときに使う『束』を使って4隅を支えておきました。。。
この部分は修理・補強に邪魔なのですべて撤去します。。。
蝶番の下なんて、ボルト・ナットを締めこむのを忘れたの?っていう感じです。。。
木が腐るのは、水と空気が入り混じる部分に繁殖する『木材腐朽菌』が原因です。。。
特にこのように中途半端な取り付けをして、ペイントだけで仕上げている場合、少しでもペイントにクラックがあればそこから水がしみ込んで、しみ込んだ水は今度は蒸発しないから、木材の含水率が上がってしまって木材腐朽菌の繁殖の好条件となってしまいます。。。
以前のハーバーで人のいうことを聞かない人が、『ペイントしたほうが木は持つ』と言って、会員全員にペイントを強要して天板の杉板の上からだけペイントをして、すぐに木を腐らせていました。。。
ペイントの手間も費用も考えると完全な無駄な作業というより、桟橋を腐らせるための作業をさせられていたようなもの。。。
確かに完全にペイントされた木は腐りませんが、ペイントが剥がれて水分を吸収してしまえば余計に木を腐らせてしまいます。。。
桟橋の天板にペイントするなんて木を腐らせるためのようなものです。。。
木部を腐らせたくない踏んだり触れたりする場所にはオイル系の防腐剤を木部にしみ込ませると同時に、木部が呼吸できる状態に保ち、濡れてもすぐに乾く状態にしておかなければいけません。。。
この腐って朽ちてしまった木部をノミとハンマーと『鉄の爪』という道具を使って撤去します。。。
合板を接着剤が乾くままで留めていたビスもたぶん結露によって合板を内部から腐らせた原因だと思います。。。
たしか、どこかの公共マリーナのウッドウォークを固定しているボルトの周りは腐ってしまっていました。。。
どこだったかな?
ノミを傷める前にビスを抜きたかったけど、ビスごとペイントされていたので、ビスの頭の中にはペイントがいっぱい詰まっていて、ドライバーで回せませんでした。。。
ドライバーで回せるように細い針などで頭をほじくるのもいいのですが、
もう使わないビスなので、バイスグリップで掴んで回して外します。。。
パルピットや残り3つのクリートや今回はトーレールも外さないといけません。。。
しかし、寝そべって頭を下にして作業をしていると、頭に血が上るし、体勢も悪いので、腕が悲鳴を上げています。。。
既に午前様。。。疲れました。。。
とりあえず、撤去した残骸をゴミ袋に入れて片付けます。。。
あれ?昔、小さな艇でこんな感じでバウに窪みがある艇なかったでしたっけ?『JOG』?
色々な艇のアンカーウェルを見せてもらいましたが、やはり『Xヨット』がよくできています!!
神戸大学の学生にクライナーベルグのアンカーウェルの写真を撮って送ってもらいました。。。
アンカーウェルの蓋の受けはクライナーベルグを参考に作りたいと思います。。。
上手く作れるかな???
Y(I)君!写真ありがとう!!
『バウの修理(その4 アンカーウェルの上部撤去)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-11879314269.html へ続く。。。