「夫婦だからといって、嘘をついていいって、何かあるの?」

「ないって。」

「でも、バレても懲りずにやってきているじゃん。じゃ、何で嘘をつくの?教えて。それも、記憶にございませんは、変だからね。遊びたいんでしょ、人生。」

「遊びたくはない。」

「じゃ、逃げ出したいんでしょ。私との生活から。
なんで、私がこんなにワァワァ言うのかわかるよね?あなたが散々、私を裏切っていたからでしょ?散々嘘をついで遊んできて。壁がとれないんでしょ。あなたを信じたくても。
どうやって、あなたと仲良くできる?信用できる?
昔も聞いたけれど、嘘をつかれたり、裏切られたりしても、まだ仕事の取引できる?って。
それと一緒だって。
でも、私チャンスを与えているんだよ。何回も。」

「ごめんとしか言えない。今更。それしかいえない。本当に。」

「もう、目を覚ましてくれないんだよ。」

「覚めてます。あの、言っておくわ、女性関係はめっちゃ覚めてます。それだけは言えます。」

沈黙がつづきました。

「そうかな。
どうしてこんなことになるのかな?どうしてこんなことをするの?
夫婦なのに。なんで本当のことを言ってくれないの?
だから、私に何かあるの?だから、聞かせてって言っているの。
私に何を求めているの?何がほしいの?お金?って」

「本当にごめんなさい。
前にも言ったけど、あの、俺が悪いんだよ。全部、俺がやめたらいいんだけど。悪循環なんだから。」

「だから、言ったでしょ。あなたの言うことを聞かない理由を。あなたが、嘘をつき、本当のことを言わないからだって。自分のことを棚にあげているからだって。

もう、嫌でしょ。こんな女。言うことを聞いてくれない女なんて。嫌でしょ。」

私は夫を何度もたたきました。

「嫌じゃないわ。もう。いい加減に。」

「裏切って。」

私ちゃん、な、ごめんなさい。裏切っているんじゃない。本当にごめんなさい。私ちゃん。」

「裏切っていないなら、じゃ、何なの?
言ってよ。言って。ねえ、言って。
言ってください。
じゃ、何ですか?」

夫は無言のままでした。

「ごめんなさい。」

「ごめんなさいは答えにならない。」

さらに沈黙が続きました。

「裏切りには変わりません。嘘をついているから。あなたの言う通りです。
あなたが、こうなってしまっているのも、全部俺のせいです。
それはわかっています。
やましいことがなければ、ちゃんと言えばいいことは分かっています。

何でと言われると
どっかで自分の中で

決してやましくはないけれども、

別にあなたのことが嫌いではありません。

あなたはちゃんとしている。

こうなったのも、自分が悪いんです。

すごく自分勝手な言い分ですが。

でも、夫婦をやっていきたいんです。これでも。

妻としても、奥様としても、すばらしいです。完璧だと思っています。

言いたいことも、ちゃんと言えているし。
俺はどっかで、ちゃんと言えていないところがあるのかもしれない。」

「だから、ちゃんと言ってって言っているじゃないの。それで逃げるの?
だから、やめてって言ったでしょ。」

「それがやめれていない。できていない、まだ。」

「じゃ、一生逃げてたら?逃げてて、もう。変わりたくないんでしょ?」

「変わりたいよ、俺も。」

「じゃ、何で逃げるのよ。

結局、自分に甘いんじゃん。

これくらいしてもいいわ。嘘ついてもいいわって。

塾ないから好きなように予定をいれてもいいって言ったよね。私、言ったよ。お友達と飲みに行きたかったらどうぞって。私塾ないけれど、行ったらダメなんて言っていないよ。ちゃんとどうぞって言ったよ。」

「それも聞いています。けれども、この、誕生日の前後にいれるのはよろしくないと思ったので。


「だったら、一人で嘘をついて出かけるのもよろしくないんじゃないんですか?

嘘をついて。

そっちの方がもっとよろしくはないとおもいますけれど。

何で嘘をついてバレるのに、同じことをしたいの?
今回はバレないのって思うの?全部バレていないから、バレないと思う気持ちはあるけれど、バレることも多々あった訳だから、バレるかもしれないから、やめておこうって思わないの?絶対バレないという自信はどこからくるんですか?

探偵もつけているんだから、ビビらない?普通。

私が気を抜いているとでも思った?」

「いいえ。」

「いつも疑いの目で見ているの、わかっているでしょ。」

「うん。」

「じゃ、なんでうそをつくの?

それで、すり抜けられるとでも思っているの?」

かなりの間、沈黙が続きました。