ついに待望の友達との面会!

朝からテンションが上がる。


友達に欲しい物があるか聞かれた。それは、面会可になるというニュースを伝えた時に聞かれた。

しかし、「友達に会う」これ以上の最高のプレゼントはなかった。

私は何か決意していた。

ハゲ、ニット帽...

何か象徴的...

医学ドラマのERを見て、小児がんの子が出るシーンを何度も見返した。

自分にも重ねていたのだろう。

そして、自分の置かれた境遇に一人ではないと...似た病気、同じくらいの年齢、似た治療...

私と『同じ』境遇の人はいない?みんな同じではない。似ているようなところがあっても、同じではない。

自覚せずに、孤独感を癒していたのだろうか?
共感や共有とは、精神・苦悩 全人類的悩みか。人と繋がることで、人は皆存在意義を見出している? 

その繋がりに距離が生まれた時にどう埋めるかは恐らく全ての人が生涯に一度は経験した...「何か」

そして、『遙か昔友達と過ごした健康な日々』、そこに戻ること...

完治して、以前と何も変わらないあの楽しい日々へ戻る。

闘いに勝利して...

この闘いを闘い抜く決意と勝利の決意...

それが、「ニット帽」だったのだろう。

友達が着いたのは昼過ぎ。

ハグや独特の友達同士で作るハンドシェイクもなし、人との接触は禁止されていた。

fist bump とか、そういうたわいない日常の中で無意識にやるようなこと... 

空中fist bump? だったかな?

私が「当たらなければ大丈夫」と言っても柄にもなく「いや、よそう」とかなり慎重に慎重を重ねた対応。

まぁ、いつも友人グループの中で私が一番ガキだったのは確か。しかし彼らの方が様々な打撃を受けていたこともあるのであろう。

話していただけでアッと言う間に時間が過ぎた。

あんなに何も考えずに『純粋に楽しい』ってどれくらいぶりだ?

病院の対応と年が成人に近かったことに感謝(笑)

そして、ニット帽を再度洗ってからかぶるために喜んで貰った。

趣味がいい真黒のニット帽。当時はそれがベストだった。そういう心持ちだったのだろう。

つづく