優良家庭犬認定試験(以下、GCT)の合格が、うちから新たに2頭出ましたー。
わーパチパチパチパチ。
まず最初の名犬はー、この子だ!
どーん!
うちからの優良家庭犬第一号である、「こまめ」のお兄ちゃん、類さんです。
GCT合格犬であることを示すマントが凛々しいですね!
すごい、かっこいい!
おっとりした子なんですが、時々おっとりを通り越して「怖いよーやだよー」となってしまう子です。
こまめさんは、僕とマンツーマンのレッスンを積み重ねての合格。
しかし、今回のこの類さんは、飼い主さんが自力で合格しました。
いいですか?自力ですよ、自力。
自分の力と書いて、自力です。
つまり、お一人で頑張られて、合格なさったわけです。
もっかい書いておきます。
自力ですよ、自力。
こまめさんとのマンツーマンでのレッスンで得た知識や技術を、ご自分で類さん用にアレンジ。
そして、見事に合格!
飼い主さん自身は「私の未熟なハンドリングを、類が補ってくれた」とおっしゃってましたが、いやいや本当に未熟だったら受かりません。
し、か、も…
「 一 発 合 格 !!」なんです。
GCTを受けたことがある方ならお分かりかと思いますが、一発で合格するというのは至難の業です。
多分、僕だったら無理です!(をい)。
いやでも実際、プロのトレーナーでも一発合格は少ないんですよ。
もしも、「いや、そんな大層な」と思うのなら、チワワで一発合格してごらんなさいと言いたい。
そんな試験に、見事「自力で一発合格」を果たした、類さんと柳瀬さん。
僕とのレッスンを卒業してからも、ダンスの教室に通ったりするなどして、愛犬との毎日を楽しんでらっしゃった柳瀬さん。
僕の理想とする「飼い主さんが、自分自身でドッグライフをデザインして、楽しむ」という姿を、見事に体現されている方です。
これは、本当に素晴らしいことだと思います。
なかなか出来ることではありません。
しかも、お仕事をしながら、主婦業もしながらのことですから、本当に素晴らしいことです。
いち愛犬家としても、非常に尊敬します。
この最高のペアに、心からの拍手を贈りたいと思います。
本当に、本当におめでとうございます!
わーぱちぱちぱちぱちぱち!!
さて、GCT合格者2頭目さんです。
続いての名犬はー、この子だ!
どーん!(まだマントが届いてないようなので、このお写真でご勘弁)
ソアーちゃん、トイ・プードルとキャバリアのMixの男の子です。
飼い主さんからは「早くから見ていただいたおかげか、一度もこの子との生活で困ったことがない」と、嬉しい言葉も頂戴していました。
これもまた、僕の理想とするところです。
そして、「もう十分に賢いし、卒業でいいでしょう」となった頃、運命の出会いがありました。
飼い主さんが複数集まっての合同レッスンで、ソアーちゃんの飼い主さんは、GCTに合格せんと頑張る柳瀬さんとこまめさんを見ることになります。
そして、「チワワで、あんなに賢い子は見たことがない。うちの子も、GCTを受けるためのレッスンをすれば、あんな風になれるのかな?」と思い、僕にその旨を告げます。
そして僕が「じゃあ、受けてみます?GCT」と言ったところからが、悲劇の始まり(笑)。
それまでの「しつけのためのレッスン」とは違い、「GCT合格のためのレッスン」に切り替わりましたので、毎日遅くまでお仕事をされている飼い主さんにとっては、非常にしんどいものがありました。
そして、まずは試しにと受けた1回目、見事に撃沈。
項目2のご挨拶で、動いちゃって終了。
リベンジということで受けた2回目。
今度は大得意のはずの「座って待つ」で、何故かフセをしてしまい撃沈。
3度目の正直ということで受けた3回目。
最後の「テーブルの下で10分間フセをして待つ」の際、他のわんちゃんが吠えてしまい、それにびびり倒してなかなか指示が通らず、「すぐにフセをしなかった」ということで撃沈。
もうこれで最後にしたいと挑んだ4回目。
「他犬とのすれ違い」の際に、見学?お手伝い?している学生さんと、べっぴんさんの相手のわんちゃんに釣られてしまい、大きく膨らんで歩いてしまったということで、協議の末撃沈。
そして、最後の5回目。
やっとこさ合格したというわけです。
「困ったことがない子」であるソアーちゃんなのですが、実は「犬」が大の苦手。
ドッグランに連れて行こうものなら、テーブルやイスの下でぶるぶる震えて固まってしまい、飼い主さんが呼んでもまるで来ない。
散歩中でも、犬と出会ったら動けない。
そんな子でした。
そして、テストはテストで、上記したように「毎回落ちるポイントが違う」ということで、なかなか対策を立てることが難しい子でした。
しかし、合格しました。
しかも、3歳で。
3歳ですよ、3歳。
「合格です」と言われた後、飼い主さんは嬉しいという感情よりも、ただただ「ほっとした」そうなのですが、その後ソアーをクレートに入れた時、思わずこうつぶやいたそうです。
「ソアー、ありがとう」と。
その「自分がつぶやいた声」に、びっくりした飼い主さん。
気がついたら涙が出ていたそうです。
これはね、合格した人にしかきっとわからない。
この1年半ほど、本当にしんどかったそうです。
でも、飼い主さんはおっしゃってました。
「あのしんどかった日々が、この合格した時の
感動のためにあったんやと思ったんです。
先生に『受けてみます?』って言ってもらえなかったら、
あの感動は味わえなかったんやと思うと、
本当にありがたく思っています」
GCT、いいものですね。
今回合格したお2人に、僕は言いたい。
優良家庭犬テストというのは、本当に重箱の隅しかつつかないような、こまっかいこまっかいテストです。
はっきり言って、ここまで厳密にやる必要あんのかよ?と、個人的には思います。
しかし、そこを乗り越えたお2人(しかも、お1人は自力での合格とかすごいヤバイ)。
きっと、これまで以上に愛犬が、愛おしくなったことと思います。
どうぞ、その気持ちをこれからも、ずっと持ち続けてください。
そうしたら、きっとその気持ちに答え続けてくれるはずです。
あー、僕は嬉しい。
トレーナーとして、こんなに嬉しいことはない。
さあ、祝杯だ!(もうあげたけど)。
あなたもどうですか?GCT。
合格したら、すっごく感動しますよ。
それは保障します。