






<Gost-56で初めて出たもの>
・D-05800/1 ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』
・33D-09083/4 ベートーヴェン:交響曲第4番(全楽章放送録音と前半2つの楽章がライブの2種類)
・33D-09867/8 ブラームス:交響曲第4番、ベートーヴェン:『コリオラン』序曲
・33D-09883/4 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(フィッシャー)
・33D-010033/4 シューベルト:交響曲第9番『グレイト』
・33D-010851/4 (2LP) ベートーヴェン:交響曲第9番、ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
*次のウィーンフィルの演奏による2点については「大戦中録音」と噂されたが、戦後にHMVとDECCAで行われたスタジオ録音と同じ演奏のプレスしか確認できていない。
・D-06443/4 ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』
・33D-021093/4 フランク:交響曲二短調
<Gost-68で初めて出たもの>
・33D-027777/8 ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』
・33D-027779/80 ベートーヴェン:交響曲第7番
・HD-05800/1 ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』
*Gost-56で出たのと同じ録音がカタログ番号を新たにして作られた。ただし、音質がかなり落ちる。
・HD-06443/4 ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』
*Gost-56で出たのと同じ音源で、『運命』と同様にカタログ番号の最初が33HDに変わった。「ウラニアのエロイカ(ウィーンフィル)」とは異なる音源。
<Gost-73で初めて出たもの>
・33D-09083/4 ベートーヴェン:交響曲第4番(全楽章ライブ)
*A面がGost-73でB面がGost-68のレーベルが付いたのもある
・M10-36605/6 シューマン:ピアノ協奏曲(ギーゼキング)
・M10-40429/30 ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(レーン)
・M10-40961/2 R.シュトラウスの家庭交響曲
・M10-41233/4 R. シュトラウス:『ドン・ファン』と4つの歌曲(アンダース)、ウェーバーの『魔弾の射手』序曲
・M10-42555/8(2LP)シューマン:チェロ協奏曲(マヒェラー)、ブルックナー:交響曲第5番
*これだけデザインの違う青いレーベルで、恐らくGost-73の後期プレス。
<Gost-80で初めて出たもの>
・M10-45909 004 シベリウス:ヴァイオリン協奏曲、交響詩「伝説」
・M10-45921 009 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(エッシュバッハー)
・M10-45949 008 ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』前奏曲と「愛の死」、ラヴェル:『ダフニスとクロエ』第2組曲
・M10-46005 000 ヘンデル:合奏協奏曲第10番、モーツァルト:交響曲第39番(ライブ)
・M10-46067 003 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(ハンゼン)
・M10-46967/70(2LP) ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(レーン)、R. シュトラウス:家庭交響曲(旧フィルハーモニーでの最後の演奏会)
*Gost-73で出たのと同じ録音を番号を新たに2枚組にして作られた。
・M10-47465 005 ブルックナー:交響曲第6番
<1990年頃に初めて出たもの>
・M10-06443 009, M10-06643/4 ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』
*メロディアで出た初めての「ウラニアのエロイカ」のレコード。
・M10-49717/8 シューマン:ピアノ協奏曲
*Gost-73で初めて出た音源と同じだが、クライスレリアーナ(1945)(ギーゼキング)も加えて番号を新たにして出た。
・M10-49721/2 ペッピング:交響曲第2番
・M10-49723/4 H.シューベルト:賛歌協奏曲
・M10-49725/6 ベートーヴェン:交響曲第4番、『コリオラン』序曲
*交響曲第4番はGost-73で出たのと同じライブ録音で、序曲はGost-56で出たのと同じ録音。ただし、序曲は同じ演奏の別のより良い状態のテープを使ったと考えられている。
・M10-49727/8 ベートーヴェン:交響曲第7番
*Gost-68で出たのと同じ録音だが、欠落した第4楽章の冒頭を他の演奏で補っていて「大フーガ」(DGG盤と同じ1952年2月10日ベルリンフィルとの演奏)とのカップリングになった。ソ連国内のジャケットには1992年と書かれていて、赤地に黒文字レーベルが付いている。
この中で、マグネットフォン録音が本当に素晴らしい音質だったのを最もよく伝えているるのは、Gost-56で出た6つだが、ブラームスのピアノ協奏曲第2番とベートーヴェンの『コリオラン』序曲は、元々の録音が余り良くなかったので、この中では音質面で落ちる。このグループのレコードについては、Gost-61のレーベルが貼られたレコードでもGost-56と比べて大差なく良い音で再生するのが多いが、Gost-68のレコードとなると当たり外れがある。
Gost-68で初めて出た2枚の内、ベートーヴェンの『田園』は、音の善し悪しに大きな当たり外れがある。その差は、交響曲第7番の当たり外れの差よりも大きい。Gost-68の一部とGost-73は、レコードが元々のテープの音をきちんと伝えていないように感じる。はっきりいうと、音が鈍く聞こえる。その時期に、カタログ番号を新たにして再登場した『運命』については、初期盤のGost-56に比べると、全く冴えない音になってしまった。この『運命』の場合は、繰り返しのレコード化で元のテープが劣化したように聞こえる。しかし、ブルックナーの交響曲第5番については、Gost-73でも良い音で再生する。Gost-68の後期からGosy-73のある時期までが、レコードの製造技術が最も良くなったGost-80の時期に至るまでの過渡期で、この時期にレコードを製造する機械が2回変わったかのような印象である。
カタログ番号はリリース順を示すと思われるので、それを元にまとめると、メロディアらしいテープの情報が直接レコードに刻まれたような音が楽しめるのは、ベートーヴェンの交響曲第6番『田園』と第7番のGost-68の初期のプレスまでである。その後、Gost-80のレーベルが使われる時期になって、製盤技術が良くなって、急に音が良くなる。しかしながら、元テープの経年劣化が進んだ時期でもある。この時期の傑作は、M10-42555/8(2LP)シューマン:チェロ協奏曲(マヒェラー)、ブルックナー:交響曲第5番Gost-73 ブルーレーベルで、Gost-73以降の中では、唯一、メロディアらしいピュアな音で生演奏のような圧倒的な名演が楽しめる。恐らく、Gost-73の後期プレスで、ここまでダイレクトに伝わるレコードは、Gost-73以降には、Gost-80かGost-88のレーベルが付いたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ぐらいである。
Gost-56とGost-61では、「メロディア」と書かれていない多様なレーベル・デザインが使われて「プリ・メロディア」と呼ばれるが、Gost-61が製造された時期から'Melodiya'という文字が入ったレーベルに統一されるようになった。最初は「ダブルレター」とファンの間で呼ばれる「白抜き」文字だったが、Gost-68が製造された時期から「シングルレター」と呼ばれる黒い太文字のレーベルに変わっていった。
フルトヴェングラーが指揮したローマの『リング』の中の一つ、オリジナルテープから作られたと言われるメロディアの『ジークフリート』D-035091/100(5枚組)には、一つの箱の中に、異なるGost番号のレコードが入っている場合がある。確認できたのは、5枚全てがGost-68のセット、 Gost-73(D-035091-94, 99 & 100)とGost-68(D-035095-98)の2種類混合、5枚全てがGost-73のセットである。また、ベートーヴェンの『第九』については、2枚の内の第2面だけがGost-61で残り3面がGost-56水色大聖火のレーベルが貼られているセット、1枚目が水色大聖火Gost-56で2枚目が水色小聖火Gost-61、レコードの形状からプレスは同時期と考えられるセットも存在する。ブルックナーの交響曲第5番についても、Gost-73とGost-80のレーベルが付いた2枚セットがある。これらの事実は、Gost番号が、製造時期の大まかな目安に過ぎないことを示しているように思う。
Gost-80のレコードについては、細部の表現が優れており、製盤技術が向上したのがよく分かる。ベートーヴェンの交響曲第7番は、元音源で欠落している第4楽章の冒頭を別の演奏をくっつけて補ったのが、後年になって出たが、フルトヴェングラーの演奏が主張する内容と余りにもかけ離れているので、取ってくっつけた部分がかなり不格好に聞こえる。ようやく全曲ライブのテイクで作られたベートーヴェンの交響曲第4番は、メロディアのLP音質が急に悪くなるGost-73の時期に初めて製造されたので、90年頃に発売されたM10-49725/6は、不満を持ったファンのために、向上した製盤技術で作り直したかのように思う。一緒に入っている『コリオラン』序曲も、別のテープを使ったかのように、良い音で蘇った。
リストの中で、ピッチが特に高くて、実際よりもスピードが速めに感じられるのは次のレコード。
・33D-09867/8 ブラームス:交響曲第4番
・33D-027777/8 ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』
・33D-027779/80 ベートーヴェン:交響曲第7番
・M10-45921 009 ブラームス:ピアノ協奏曲第2番(エッシュバッハー)
電気の供給事情で録音時のテープの回転速度がおかしくなったのが原因と言われるが、演奏会の日はそれぞれ違うので、別の原因があるのかも知れない。レコードの回転速度を若干遅くすると、説得力のある音色は全く失われずにヒステリックさが抑えられ、あるべきテンポによる自然な演奏が、深い感動を与えてくれる。特に、元々録音状態が良いブラームスの交響曲第4番とベートーヴェンの『田園』は、ピッチに合わせてレコードの回転スピードをほんの少しだけ遅くするだけで全く印象が変わって、より自然な生きいきとした音楽が心に迫ってくる。
写真:
3つの異なる時期に制作された同じ録音のレコード
´↓ブラームスのピアノ協奏曲第2番 33D-09883/4 黄緑大聖火 Gost-56 テストプレス 共通ジャケットには「モスクワ」と書かれている。
きゥ屮蕁璽爛垢離團▲龍奏曲第2番 33D-09883/4 ピンク・ダブルレター Gost-61 共通ジャケット このレーベルは初期のGost-61である。通常は右側に▽の中に「33」というレコード回転数が書かれているが、このレーベルは、左右に数字だけで回転数が書かれている。レコード自体はオールド・メロディアに近いか、ほぼ同じで、材質ノイズが少なくて音が良い希少盤である。
ΝД屮蕁璽爛垢離團▲龍奏曲第2番 33D-09883/4 ピンク・ダブルレター Gost-68 専用ジャケット