おっちぃのブログ
路上で歌った日を忘れない flumpoolが初心の新アルバム
2008年に配信デビューし、09年、10年とNHK紅白歌合戦に連続出場も果たした4人組バンド、flumpool(フランプール)。シングル曲が続々とCMやドラマ、映画の主題歌に起用される全力疾走の中で、見失いかけていた初心に立ち返ったという2枚目のフルアルバム「ファンタジア・オブ・ライフ・ストライプ」を26日に出した。
 幼稚園からの幼なじみである山村隆太(ボーカル、作詞)、阪井一生(かずき)(ギター、作曲)、尼川元気(ベース)の3人に、リーダーの小倉誠司(ドラムス)が加わり07年に大阪で結成された。
 爽やかなバンドサウンドで10代、20代を中心にファンを広げ、昨年は地元の大阪城ホールや横浜アリーナも満杯にした。「でも下積みのときの人気のなさは、僕ら半端じゃなかった。路上ライブで誰も立ち止まってくれない日もあったし」と阪井。「今だってお客さんが1人でも歌えますよ」と山村が笑う。
 ツアー中に生まれた収録曲「two of us」では、「生きる意味なんて (君の)その笑顔で充分」と、肩の力が抜けた境地を示した。阪井は「良い曲を作らなければというプレッシャーがずっとあったが、考え込んでも良い曲は作れなくて。その瞬間瞬間の気持ちを大事にして曲を作るという、僕らの原点に戻ろうと切り替えたのがこの曲。壁を取っ払えたような気がする」と話す。
 山村は昨年、デビュー前に見つかっていたのどのポリープを取る手術を無事に済ませた。「声が変わってしまったら、という不安もあり、自分を励まそうと『reboot~あきらめない詩~』という曲を作った。でもライブを重ねるうちに、万一声が変わっても僕らの歌を聴いてくれるファンがいる、そんな信頼を感じられるようになった」
 収録曲からは、生きる意味、人を愛する意味を愚直に掘り下げる彼らの姿が垣間見える。上京後の挫折感や、ゆとり教育世代の葛藤も歌にした。山村は言う。「暗い海の底にいても、絶対いつか光を探し当てる。同じような悩みを持つ人も多いと思うけれど、そんな思いも音楽によって解放させたい」
 4月2日から全国19公演のホールツアーが始まる。いつかドームライブも実現させたいという。山村は「一人一人のお客さんにどれだけの熱量を示せるか、力を注げるかが試されると思う。でもそれは、路上でたった1人を前にして歌うのと根本的には変わらないはず」と話した。(藤崎昭子)