「世界中が言葉に出来なかった想いを探して、みんなに届けにいきたい。それがflumpoolの責任だと思うんです」(山村隆太)

「デビューして2年あまりの成長過程にある
未熟なバンドに対して、
世の中が持っているイメージは十人十色でした。
それを言い換えれば、はっきりしたバンドのイメージを
確立できていないことを僕らは実感したわけです。
まだ成熟していないくせにつまらないこだわりや
価値観をたくさん持ち、それが邪魔して
等身大の立ち位置を未だ見つけられていないことを
今こそ認め、音楽シーンの中での存在する場所を
確認することからこのアルバムの制作は始まりました」

――ということになる。
その違和感からの脱却が、アルバムの曲から感じられる意志の強さに見事に繋がっている。
静寂を貫くストリングスの音、よりメロディとの恋愛関係を深めたギター、
どこまでも遠くへ運んでくれそうな線の太くなったリズム隊、
そして一言一言の重みがずっしりと感じられる、まるで自分の部屋で歌ってもらっているような唄――。
ライヴでは武道館から横浜アリーナへとステップ・アップし、NHK紅白歌合戦も2年連続出場。
今や彼らの音楽が街に鳴り響き、いろいろな街にツアーで訪れることが日本の風景にすらなってきた中で、
まだ自分達の色を出せてない、オリジナルな音楽性を響かせていないと考えるのは
謙虚過ぎる気がしないでもない。
しかし、彼らがデビュー時から目指している<みんなの歌を歌える、誰もが愛せるバンド>という
ポジションに辿りつくために、ここが踏ん張り時だと感じた、その覚悟が上記したメッセージ、
そしてこのアルバム全体の音像から、とても強く感じられる。
ちなみにアルバムタイトルの一部であるLife Stripeというのは、
一人の人間の一日の行動を時間軸に沿って21色で表わしていく<生活の色彩アート>のことで、
きっと彼らは「言い表せないことを響かせるために存在する音楽」を、色彩というイメージに
繋ぎ合わせたのだと思う。
たとえ言わなくちゃいけない時に「好きだ」と言えなくとも、この音楽が鳴り響くだけで意志が伝わるような、
言葉を超えた確かなイメージとしての音楽を目指す、とてもflumpoolらしいテーマ設定だ。
「だけど生きるしかなくて
そこに何の意味もなくて
それでも人は 愛し愛されたいと願ってる
争いも差別もない 平等な世界なんてと
ぼやくぐらいなら 夢など見ない
“この時代を生き抜くために”」
山村隆太(Vo.)「世界中が言葉に出来なかった想いがあると思ってて、
それを探してみんなに届けにいきたいんですよ。それがflumpoolの責任だと思うんです」
――今年の夏にこう告げた山村隆太の覚悟、それがこのアルバムの中ではたくさん綴られている。
“残像”、“reboot~あきらめない詩~”、“流れ星”、“君に届け”のシングル4曲を含む全14曲。
シングル3枚から伝わった、サウンドやアレンジのダイナミズムは、アルバム全体を通じ、
彼らの等身大を伝えるための剣であり槍になっている。
flumpoolはこのアルバムで遂に音楽という大海原の最前線に立ったのだ。
それだけの意欲が歌い鳴っているアルバムが、『Fantasia of Life Stripe』である。
ちなみに、このアルバム『Fantasia of Life Stripe』を
まるまる一枚Bloody Remixしまくった、血生臭いアルバムが初回限定盤に同梱される。
演奏するバンドは、<Red Dracul Scar Tissue>、通称<レックル>。
ファンにはお馴染みの、まるでflumpoolのゾンビのようなバンドが一年振りに復活する。
誰が、何を求めて彷徨い、このヘビーかつノイジーなロックを叩きつけているのかは不明だが、
実はflumpoolの音楽の陰を知るには、とてもジャストな一枚だ。これまた、是非!!