人が一生で出会える人数は150万人、でも一生一緒に生きていけるのはその内のひとり、そう只ひとり。
近所のレンタル屋で、TBSドラマ“カバチタレ!”を借りた。
このドラマは、行政書士でキャリアウーマンの栄田(深津絵里)と、人を信じることをモットーに生きる明るい天然娘の希美(常盤貴子)が主人公。涙あり笑いありの温かいドラマでした。
久しぶりに観ていたら、以前とは違う視点で観れることに気がついた。栄田さんと希美ちゃん、主人公の二人が現在のわたしと同い年だったのだ。
この二人ときたら四六時中、
「素敵な男性は?わたしの王子様はどこ?…つうかイイ男出て来い!!」
「幸せになれるって信じてる…いつか…はやく…はやく!はやく幸せになりたい!!」
そう切実に訴え続け、それでもなかなか運命の相手にめぐり逢えないお互いを慰め合い、励まし合っている。そのあたりの、“20代後半の半ば”を迎えた女性の心理描写がリアルで面白い。
二人がこういうキャラだったということはすっかり忘れていた。放送当時ハタチそこらだったわたしにとっては、あまり共感できない部分で、印象に残らなかったのだろう。
栄田さん:「なんか最近ね?あたしが誰かを好きになって、しかもその誰かもあたしを好きになるなんて、果てしなく確率低いことだって、わかってきたの!」
希美ちゃん:「そぉんなことないよ!!世の中カップルだらけじゃん!!」
栄田さん:「妥協よ!たぶん妥協。」
こんなセリフがあったりしてもう、激しく同感のわたし。
希美ちゃんのセリフに「それフォローになってネエヨ!」とツッコミ入れたりして。そう。そうなんだよ。
みんな普通にしてるけど。
普通に彼氏がいて彼女がいて、夫がいて妻がいて、みんな普通に過ごしてるけど。つまらないことに腹を立てたり、なじったり、嘘ついたり、困らせたり、傷つけたり、許せなかったり、不満を言ったりして、普通に過ごしてるけど。
その普通のことが、本当はすごいことなのに、本当にすごくて幸せなことなのに、どうしてみんな、そんなに普通にしてるの?どうして特別には、幸せそうじゃないの?
自分が好きと思えるが人いて、その人も自分を好きでいてくれるなんて、すごいことだ。こんなに多くの人がいて、その中からたった一人を見つけるのは、本当に難しい。
選んでも、選ばれるとは限らない。選んでもらっても、また然り。やっと見つけたつもりが、人は間違う。見失う。気持ちは変わる。自分のせいでもなければ、相手のせいでもない、何のせいでもなくて、やりきれない時もある。頑張っても、祈っても、信じていても、何しても、だめな時はだめだ。
好きな男に騙されて売春温泉宿に売り飛ばされ、すんでのところで栄田に助けられる希美。
そんな希美を罵倒し「わたしは絶対に人なんか信じない!」と言う栄田に、希美はこう叫びます。
「わたしは信じる!それでも人を信じたいの!それが、わたしの幸せなの!!」
人は人を裏切るけれど、人を信じることができるのもまた、人でしかない。
まして誰かを好きと想う気持ちなんて、信じ合うことでしか成り立たない。
いろいろあるけど、もし人を信じられないという人がいるなら、人を信じようと思う自分を、信じられないだけなのかもしれません。
思えばわたしも今までたくさん泣いて、苦しい思いも、悲しい思いもたくさんした。信じてたのにと、思ったことだってあるけど。
でも、うん。わたしも、「それでも人を信じたい」と思う。
信じられる人達の中から、絶対的に信じ合えるたったひとりを見つけたい。見つけることができたら、
「信じます、そしてだいじにしますから、だからどこかへ売り飛ばすことなく傍においてね」
その尊さに感謝しつつ、そうお願いするつもりです。