震災からもう12年ですか。

先日深夜にテレビつけてたら

やってたドキュメンタリー番組。



場所はどこか忘れたんですが

津波の被害を受けた港町かな。



ものすごい防波堤をつくってた。

それに反対した人とそうでない人

行政も絡んでの、そういう話。



住む、暮らす、生きるってのは

どういうことなのかなと。

巨大な波をさえぎる壁は殺風景。

進撃の巨人のあの壁みたいな。



人間が生きていれば、死ななければ。

行政としてはそれが第一義になってる。

危険から守ることが仕事だからと。

責任という考えにすべて支配される。



その中で生活してくれ。

危険からは守るからと。

津波から守るのが大事なんだと。



本当か?それで失敗してきたんでは?

たぶん、住んでいる人たちは違う。



何気なく見える海、潮風、波の音。

そんな風景に囲まれながら漁をして

生活して、昔から世代を繋いできた。



時には自然の猛威に打ちのめされ

それでも自然に生かされていると

実感する風景は欠かせないのでは。



おそらく住民はその怖さも恵みも

許容しながら逆らわずに生き続けて

津波が来たらとにかく逃げるのだと

伝え紡いできたのだろうと思う。



行政が仕事として使命感でするのも

もちろんわかる、彼らが課された仕事。

住民を守り、助けるために必要なこと。



だが、そのやり方が人の気持ちを奪う。

人の思いを壊し、風景を奪ってしまう。

仕方ないと進めてきたことが、結果

住みたくなくなる町に変貌していく。



これのどこが正しいのだろうか。

人口減少、過疎化すべてリンクする。



ドキュメンタリー番組では反対した

住民がこんな町には住めないと

出ていってしまった。

それがすべて表しているのではないか。



彼らから重要な精神的財産を奪っている

その気づきがなく、あまりに無頓着すぎ。

法律にはないからね、規則にもないよ。



ずっとヘタクソなんです。

ずっとヘタ打って奪っていく。

センスのないものをつくり

技術や利便性だけで埋める。



これは何も津波の被害の町

だけではなく、私たち自身が

住む町、暮らしの中にも潜む問題。

日本全国、そうだと断言していい。



人と仕事と、お金と税金。

複雑に絡み合うのだろう。



だが住む人があたたかく包んできた

雰囲気を災害と同じように壊すのは

いい仕事してると本当に思ってる?



景観や住む人の心を壊すセンス。

本当にいい仕事してると言えるか。

ヘタクソ以外、形容できない。



彼らは法律や規則を言い訳にしながら

決められたことを決められた範囲で

やろうとしてしまうが、そこには

人の気持ちを汲むことなどない。



だが彼らとて、法律通りにやるしかなく

自らの裁量で決めることは許されない。

そういう矛盾をはらんだ行政と住民。



行政は積み上げることしかしない。

自然にあらがって勝てると思ってるのか。

必ず負ける、そういうようにできてる。



そして負けなくてもバランスを崩して

内部から人間がバランスを崩していく。

外からは守れても内から崩れていく。



崩れていくのは住居やインフラだけでない。

住む人の気持ち、ぬくもり、つながり。

そういう雰囲気に囲まれて生きてきた。

囲むべき手段は防波堤だけじゃない。

 

 


自然災害にたとえすべて奪われても

自分たちのまちなみと風景を大事に

それが生きる支え、拠り所になるから

少しずつ元の風景を取り戻そうと

先祖代々、努力し続けてきたはずだ。



なんなら、より強く守る必要などない。

それが逆に心身の健康を奪うと感じる。

真実はそうなのかもしれない。



自然に囲まれ、怖さを知りながらも

人は逃げる、財産より何より逃げる。

それがトータルで一番バランスいいと。



それを冷たいコンクリートや鉄で覆う。

守られてるかもしれないが、心は元のように

穏やかには戻らない、センスの無さを

甘んじて受け入れなければならない。



まちづくりは行政の仕事ではない。

まちづくりは「住む住民」の意思で

中心にいて、行政はサポートするのみ。

そうでないとこの流れは断ち切れない。



ずっと間違えてきた問題を

条件つけて節約させ窮屈にして

物理的な安心安全を担保するだけで

豊かな気持ちで人生を送れるか。



安心であればいいと思うまちに

人は殺風景な壁に囲まれた要塞で

気分よく生きていけるだろうか。



復興の課題、防災など

守るのは、くたびれた命だけか。

潤いもなく、活気がなくても

命を守れば済む話ではない。



地元の住民が紡いできた

まちづくり、そのデザインを

安易に防災のためと邪魔をしては

ならないのではないか。



まるでセンスのないまちづくりで

美しい日本の風景を壊し続けるのは

どこのどいつなんだろう?



うまくいかないと、ほざくそのツラ。

引っ叩いても目は醒めないのだろう。



全部うまくできると思うなよ。

行政は万能の神でもなんでもない。

ただの無能なルールの手先なだけだ。



最後キツイな笑、うそうそ笑

でも、ホントだよ・・・