むかしからあったけれど

あきらかにひどくなっている

自然災害と私たちの生活の関係。



むかしは自然災害でリセットされ

それでも人間はまた作物をつくる。

その繰り返しをしてきたと思うんです。



食糧難と常に対峙していた。

食べるものがなくなるという

リアルな困窮のなかで

米や野菜などをつくろうと。

あるいは代替する作物をつくろうと。



食べるために農業や漁業と

圧倒的に距離が近かった。



現代の私たち日本人は食料自給率が

低いことをどう受け止めているだろう。



いつかくるのではと恐れていないか。

相次ぐ自然災害で少しずつ歯車が狂う。



自然災害と人がつくった人工災害が

より歯車を加速させてしまう現代。

恐れは現実に、着実に近づいている。



いまの私たちは調理したものを

当たり前のように購入して生きる。

それが当たり前になってしまった。



誰がつくる?誰が育てる?誰が守る?

みんなその最前線から離れたのだ。



世界中が自然災害に見舞われ

食糧難になり、輸入するにも

価格が高騰していく。



食料の奪い合いで戦争になるかも。

お金がいくらあっても足りない。

貯金など余裕もなく食べるだけ。



お金と食料が交差し合いながら

加熱したものを食べる大衆レベルでも

争いがより過熱していくのだろう。



そうなると今度はどうなるか。

私たちは米や野菜など

あらゆる作物を家庭菜園などで

つくり育て上げ食べていく。

そういう時代がくるのだろう。



当然、丹精込めてつくった作物を

平気で盗む輩も出てくる。

いまでさえ、その手の作物を

狙った盗難事件は多い。



人間関係さえ疑心暗鬼になり

もっとギスギスしていく。

畑に何台もの監視カメラ。



なんなんだこの世の中はと

嘆きながらも、糧を守るために。



そういう未来が待ち受けて

いるのかもしれない。



田畑を潰し、道路や住居にしたが

肝心の食べるものがつくれない。

その時、大きく後悔するのだろう。



かつて昭和の時代において

第一次産業の農家、漁師などの世帯が

大きく減少して二次、三次へと流れた。

そこから半世紀以上すぎている。



農家や漁師、その子の世代は

いつしかサラリーマンに。

その子も農業などには向かわず

机の上や部屋の中の仕事を選ぶ。



故郷を離れ、都市部で生活する者。

故郷に年老いた親たちの世代は

細々と農業や漁業に携わりながら

後継者もなく残された人生を過ごす。



地方だけではないだろうが

なんらかの商売をしていた家も

店舗兼住居という名残りを

通りに残したまま。



人々は見向きもせず

スマホや進行方向に目を向けて

ただ通りすぎる日常。



その傍らの家の中で

人が生きながらえている。



すでに店を閉めて古びた建物。

いつの時代かわからない看板。

取り壊すお金もなく日々を暮らす。



おそらくいろんな意味で彼ら

なんとか暮らしている世代が

亡くなったりしないかぎり

新しく生まれ変われない地域も

あるのだろうと思う。



後を継いだとしても苦しい。

だから安定した職につかせたい。

最愛の我が子を思うからこそ

第一次産業を離れさせたのだが。



子も厳しい現実を生き抜く。

時代の流れに乗り遅れまいと

なんとか負けまい、落ちるまいと。

必死に働いて築いてきたものがある。



それぞれの生きる道が

散り散りになろうとも。



それでも食糧を輸入したりしながら

価格高騰と高い税金と付き合うしかなく

経済的に満たされる人と分断する社会。



以前も書いたがコンビニのおにぎりが

1個1000円という時代が

くるのかもしれない。



時給1000円が昼休み1時間の

おにぎり1個に替わる、そんな時代が。



農業や漁業を生業とする世帯は

自然環境の影響を大きく受ける。



しかも肉体的、精神的につらいと

感じてどんどん離れていった。

さまざまな職業が結果として

成り立ってきたことも影響している。



全体として新たに参入する人も

いなくはないが、まだまだ少ない。



おそらくこれからは人を大量に

投入していく流れになるだろう。

早ければ早いほどいいはずだ。

手遅れになってしまう前に。



すでにシグナルは点灯している。

何度も何度も警告されているが

私たちはまだ本気で信用していない。



その最悪のしっぺ返しが

これから始まるのかもしれない。



アスファルトやコンクリートでは

食べられなくなるのだから。



私たち人間は、やはり定期的に

リセットに向かうように

できているのだろうか?



ゲームのようにセーブできない

リアルなゲームオーバー。

バックアップできない環境。



すべてゼロに、土に戻さないと。

立て直すには時間がかかることばかり。



今のままの利便性の享受だけでは

最悪の展開が待ち受けているだけ。

そのことだけは、確かだろう。