年末年始、多くの歌に触れる機会が
多くなっていると思いますが、
やっぱりアレだなぁと感じる。
歌詞に寄り添いすぎ。
感情を歌詞の世界に寄せていく。
悪いことじゃないと思って、
疑いもしないのかもしれない。
伝えたい気持ちや歌のメッセージを
受け取りすぎて洗脳されていないか?
正論を刷り込みすぎじゃないか?
ってちょっと思う。
奇しくも「まつもtoなかい」で
甲本ヒロトが言っていたことに
近い感覚を持っていたワタクシは
膝を叩いてしまった。
「いまの若い人は歌詞を見すぎ」と。
歌詞に気持ちを乗せて歌って、
歌詞の世界に寄り添いすぎて、
良いことばかりを意識に刷り込む。
動画サイトが追い打ちをかける。
大事なことばかりが増え続ける。
アレもコレも。全部必要だよ!って。
いろいろ美化しすぎてしまうけれども。
そんな増やして全部、扱える?
優等生なコメントを日々浴び続けて
その言葉に同調したり、納得したり。
良いことだけをエアーで浴び続ける。
これを続けていくと
悪いことを許せなくなる。
もしかしたら歌とは少し、
距離を取って付き合わないと
いけないのかも。
私たちは、歌と近づきすぎた。
仲良くしすぎたのかもしれない。
さもないと気づかぬうちに、
私たちは正義ばかりを振りかざし
悪を許せず、退治し続けなきゃと
スイッチを入れてしまうのでは?
みんな、どこの角度からでも
いいことを言おうとしている。
この怖さ、感じ。わかります?
なーんかねぇ。
いいこと言おうとしている人が多い。
そして、いいこと言いすぎな社会。
コメントする機会が増えているからか。
こんなに個人がコメントして
可視化する時代なかったでしょ?
SNSやネット上のあらゆる機会で
文章を見聞きしながら、良い言葉を
反射的に称賛して、拡散して同調を誘う。
悪い言葉を見聞きしたくない感情が
どんどん、どんどん大きくなってくる。
悪い行為や言葉、嫌いな姿かたち。
すべて排除しようとしてしまう。
その感情をも拡散させ、うねりを生む。
みんながツライ思いをしているんだ、
ふざけないでくれ!って具合に。
冗談でもそんなこと言わないで!
傷つくこと言わないで、しないで!
そうか?そうでもないと思うぞ。
悪のバランスは、見えるところに
位置させておかないと危険ですよ?
良い言葉を掛け合い、浴び合う。
すると反動みたいなもので、
逆に、悪さもしたくなってしまう。
攻撃性をどこかで発散したくなる。
なんでしょうねぇ。
欲求のコントロールが
うまく効かない。
そういう人が増えていつか、
爆発してしまうかもしれない。
ウソも冗談も、許さない。
失敗を小突き、眼前に晒し上げる。
良いコメントや他人を誉めることで
なんとか標的にされないように・・・
良いコメントをしたいのは、
良いコメントをしてることで、
責められることを避けるみたいな。
自分なりの避難所スペースを
確保しながら物陰に隠れて、
ブラインド状態で相手を小突く。
一度やると悪魔のささやきなのか、
図に乗る。調子に乗ってエスカレート。
結局、誰が一番、悪いやつ?(笑)
そしてここからは独自の見解だが
ワタクシが思うに、
歌を歌うのはソラで歌うのが
一番いい。
歌詞を音で覚えて、
意味をあまり吟味しない。
ワタクシ世代の40代は
CDの歌詞カードを見ながら
歌っていた。
でもずっと歌詞を見るわけではない。
そのうち歌詞を覚えるようになるでしょ?
そしたらもう音さえかかっていたら
メロディーも歌詞もソラで出てくる。
なんなら、音なんかなくても
脳内メロディーで歌えるんです。
でしょ?
ポイントとしては、むかしの場合は
「視覚」をどんどん切り離していく。
最後「聴覚」も切り離して、
ソラで歌う。
目を閉じても、耳をふさいでも。
歌える。歌うんです。それが良かった。
視覚は、歌詞や動画。
聴覚は、そのどのサポートもいらない
おのれの声だけの状態。
そしてワタクシの場合は
メッセージに浸るよりは、
ただ自分で歌いたかったタイプ。
だから、どんな歌も
歌うことありきで
歌詞を吟味するタイプではなかった。
メロディーも脳内再生される音と
口の中で歯を上下でカチカチさせて
リズムを取って歌う。
あんまり話したことないけど
この、口腔内カチカチリズム取り
自然とやってますよね?
違うかな(笑)
いまの時代は、歌詞も、動画も
カタワラにすぐに持ち出してこれる。
幸か不幸か、サポートが多すぎ。
みえてしまうということは、
もしかしたら不幸なのかもしれない。
みえることで殺してる能力も
あるのかもしれませんよ(笑)
メッセージ性の強い歌を歌ってた
ブルーハーツの甲本ヒロトが、逆に
歌詞を見すぎだというのだから。
これまた面白いなぁという感じを受けた。
歌うことに集中していて、
発声することで発散もしていて、
歌詞の世界よりも
自分の歌に入るようなあの感覚。
見えてしまうからこそ、
余計に影響を受けてしまう。
だからこそ、歌は歌うだけでいい。
歌は謳わないでくれと
思ってしまうのだ。