たとえば、相手の意図に気づいていて、
それでもその意図に乗っかってあげるときって
ありますよね。
ああ、こうさせたいんだろうなぁって
わかっててあえて、乗ってあげる。
一方は、相手が乗っかってくれてることにも
気づいてるなら、両者に漂っているこの感じ、
この「なあなあ感」はプロレス的ですよね。
お互いが演じて、つくりあげていく感覚。
(店側)乗っかってるなぁ。しめしめ・・・
(客側)乗っかってやるか、やれやれ・・・
どの年代でも生きていれば誰でもその場面には
遭遇しているんだと思います。
乗ってやろうか、乗ってやるまいか。
オリンピックが一年の延期となったことで、
欲しいと思わされてたり、
なんか夢中にさせられて
冷静な判断ができないままに
乗せられて買わされていた、
のぼせあがらされていた、なんて
感覚に気づくこともあるかと思います。
買わなければ、買わなくていいものを
オリンピックを盛り上げようと、ほだされて
それも承知の上で、みんなで盛り上げて楽しんでやろうと、
その時流に乗っかってお金も回り出す。
こうやって欲しくもないものを買う羽目にもなるが・・・。
オリンピックに合わせて、最新のテレビに
新しいのに買い替えようか!なんてことも
この1年延期となることで、急速に冷める。
もう買ってしまった人もいるであろうけど(笑)
でも商売上、オリンピックがくるから!と
意識的に盛り上げていくモチベーションは重要。
なんせ、モノにあふれすでに充実している生活。
買わなきゃ買わないで、
欲しがらなきゃ欲しがらないでも
生きていけることは
みんな、わかってるはず。
それこそ、不要不急の消費(笑)
せっかく盛り上がってきたムードが
落ちていきますよね。おそらく。
あれだけ盛り上げようと必死だった五輪がらみの
CMや広告、いっさい消えてしまったでしょ?
これによっては、よく考えたら欲しくもなかったと
我に返るとその途端に、
馬鹿らしくなってくる消費もあるでしょう。
課金して楽しんでいたアプリが終了決定して
上げていた熱が急激に冷めるのは瞬時(笑)
どんどん盛り上がってくるときはいいんですが、
ハシゴを外されたような感じで
すぐそばに来たものを先延ばしされると
やっぱり冷めてしまいますよね。
まだあと一年も先なのかと・・・
オリンピックがあるんだから!と楽しもうと
乗せられて落とされたと感じる人、結構いるんじゃないかな?
不要不急の現実のなかで、不要不急の消費を
リアルに受け止めていくからだと思いますね。
これから、無きゃ無くてもいい消費を自粛する方向へ
向かっていくのは間違いないでしょうね。
みんなで盛り上げてきたものに対する緊張の糸がほどける。
そして、生活がどうなるかわからなくなるから
どうしても消費マインドが落ちていく。
気持ち的に不謹慎な行動を取り締まる流れができる。
そしてストレスのハケグチとして他人を攻撃し出す。
日本人がいつもどおりの日常で定期的にしていた
イベント関連がなくなると、塞ぎこみがちになって
気持ちも沈んでいく人が増えてくるのではないか。
特に閉じ込められ心身ともにまいってしまうお年寄りは
多数出てきそうな予感がある。
そのへんのバランスをうまくやれと言われても
できないのが私たち日本人だと思うんですよ。
良くも悪くもまじめすぎて、影響受けすぎるから。
方向性を誰かに指示されないと動けない。
精神的な要介護状態と言えなくもないんですよね。
やっぱりこれからムードを盛り上げていかないと、
震災後の自粛ムードみたいになっていきますよ。
あえてムードを作り上げて、それに対して
私たちもあえてわかってても乗っかっていかないと
社会全体の雰囲気が、ちょっと大変なことになる。
乗ろうか、乗るまいか。
その判断ひとつで私たちの社会は、
良くも悪くも変わっていくんだと思います。
これからのプランニングが極めて重要。
私たちはいま、そういう局面にいるのかもしれない。