ここ最近は、主役なりたがりの人も世間に認められているのだろうか。

 

主役なりたがりが多いから、その気持ちがわかるのか、

 

それとももう飽和状態で、足の引っ張り合いも始まるのだろうか?

 

 

自分で発信するというツールを得たことで、誰でもできる感が強まってしまう。

 

すると自分が主張する、主張したいという欲求が強まるんでしょうね。

 

他人のこといえないですが(笑)

 

 

なんでもちょっとひと呼吸おくべきだと思うんです。

 

ひと呼吸おけないリズムで生活することに慣れすぎてるから難しいけど、

 

ちょっと急ぎすぎで、かかわりすぎで、求めすぎなんだろうと思いますね。

 

 

自分の不遇を重ねてヒートアップさせていく大衆心理は置いといて、

 

例の松本さんの言うプロ根性、これをどう感じ取れるか。

 

私たちはオモロイってのも完全に芸人に対して、

 

考えて考えて大事なことは何かをみつけろという叱咤だろう。

 

 

一般人のタワゴトなんてどうでもいいんですよ、この際。たぶんね。

 

闇営業問題とも別の話であると思うんです。

 

世間のために芸人や組織が正すのではない、ということ。

 

芸人ファーストとは、芸人がお笑いをつくり出すために

 

必要な世界観みたいなものを守っていくべきことで、

 

伝統芸能と同じニュアンスの特殊な立ち位置を崩してはならない。

 

だから世間が勝手に、ちゃんとやってほしいですね、とかとは違う問題。

 

 

まずはお笑いで夢をかなえて生きていくと決意した、その初心。

 

そしていま、自分越しでみて自分の感情から重ねてみてるのか。

 

あるいは相手(松本)の思いや大局観を想像して感じ取るのか。

 

 

いまの自分の見方に絶対に間違いはないのか?

 

あるとすればどんな見方が足りないか。

 

突き付けられるのは、そこまでしか考えていないのか?

 

その考えどまりでいいんだな?ってことだと思います。

 

 

いまの中堅芸人の「センセイ」は、ほとんどダウソタウソです。

 

ワタクシと同じような世代の人間で多感な時期に影響を受けた。

 

圧倒的なカリスマなのは、予想を超えたかなわないなという発想やセンスが源。

 

この薫陶を受けている世代は、松本の思いや真意を感じられてこそ、

 

「合格」だと思うんですよ。

 

 

言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、ポイズンなんですけども、

 

言いたいことをあえて、おさえることも大事なことであって、

 

その前に自分自身が言いたいことを言えるだけの功績や実績が、

 

本当にそこまでおのれが到達できているのか?を意識してるかなと。

 

 

組織を責めるのは誰でもできるが、組織の前に自分をかえりみる。

 

世間のインスタントなイメージでの評価で感化されてはいけない。

 

お笑いのプロが無条件にこの人物が言うならしかたないと認める位置、

 

そこまで行けている人になってはじめて言うべきことかもしれない。

 

 

若いやつらはなんにもわかっていないと嘆くのはどの世界も一緒です(笑)

 

実は若い人がみえていない部分のビジョンが経験上みえるところまで、

 

年寄りは経験を重ねているからこそ、わかる到達点や視点がある。

 

 

いろんな時代を経験して、いまがあって断片的な正論を充てて主張するのは、

 

ちょっとニュアンスが違うんだと思うんです。

 

その視点とともに、時代を生き抜いてきた情が乗っかる。

 

 

単に労働者の視点とは少し異なる視点でみるべきケースであって、

 

一般的な論理とも少し別の視点をもつ必要がある職人の世界。

 

杓子定規でない、単純に世間一般の論調を持ってこれないゾーンがある。

 

ベテランや松本さん、その下の世代でも感づいている人までは共感するんでしょう。

 

 

世間とのズレは、この職人型の世界では大事な要素であって、

 

いわゆるゲイゴトの世界と、世間一般の雇われる側の多くの人間とは、

 

観点が違ってくることを飲み込まなければならないんだと思うんです。

 

 

吉本という会社の組織のなかでも、職人の気質や論理を大事にするからこそ、

 

お笑いという世界がつくれるのだろうし、一般人の発想の上をいくんです。

 

私たち一般人がやろうとしても簡単に追いつけない世界だから、

 

特殊なゾーンを大事にしなきゃならないんだと思います。

 

 

変な言い方かもしれないけど、世俗化しちゃうと魅力がなくなるんですよ。

 

主役なりたがりな素人同然の人がどこかの動画でやることは、

 

吉本レベルで見ると箸にも棒にも掛からぬレベルなんでしょうから。

 

結局誰かの真似事だったり、パンチが足りない。

 

 

お笑いの世界に関わる芸人含めた本人たちがもつ意識やプロ根性、

 

世間からするとちょっとイビツな愛情のかけ方や、守り方、育て方がある。

 

厳しくあるからこそ、そのエネルギーが芸に昇華されていく。

 

 

厳しい修業時代を乗り越えてのし上がった人の言葉は重い。

 

本来、時間をかけて自分のこころになじませていくべき感覚も、

 

時代のスピード感や流行り廃りの回転の速さに、消されてしまうのが現代。

 

大事な思いや感覚が伝わりきらないのは世間と一緒かもしれませんね。