「はたらき」を考えてみると
労働、機能、効果、作用などいろいろな使い方がある
働き方改革と銘打ったやり方も
人を大切にするというフレコミも
どこか抽象的で簡単に国民が乗るとは思えないですね
雇う側も雇われる側もいろんな気持ちを押し殺して生きています
それを必要以上によくしようとすると少しずつ関係性が変わり始める
正しいことをしようとする、正しくあろうとすること
その正論パワーハラスメントも逆に言ったら、あるのだと思う
でもそこまで言っちゃったらもうなんでもありになってしまう
いまの社会は「それ言っちゃおしまいだよ」の一歩手前まで来ている
いや、もうその状態なのかもしれない
日本が経済的にも成長して、一緒に時流に乗れて働けていた時代でも
もちろんいろんな不平不満があったが、まとまりもあった時代だと思う
まとまりというのはどちらも満足しているというものではなく
バラの花のトゲのように、個人個人のいろいろなトゲがあるけど
トゲが単体で目立たぬように絡まり合いながら
触っても痛みを緩和するような、痛点を一か所にしないようにしていた
単体だと目立つトゲは鋭利である
接触面が一点に集中するので触ると痛いと感じる
そのトゲが何点も存在すると痛みを感じる部分が緩和される
トゲのあるものがまとまって球体になればどうなるだろう
それをつかむ者は痛みをほぼ感じずに拾い上げて触ることができる
一丸となって、とはそういう意味もあるのではないか
正論=トゲを抜くこと、とすればもちろんよくなることもある
ただトゲを抜きすぎると途端にバランスが崩れ、痛みを感じやすくなる
個々の痛みももちろん大事だが、個々に注視するあまり
全体でバランスを欠いてしまうという危険性まで考慮していないのです
トゲはずっと永遠に鋭利な状態でもないはずです
時間の経過とともにしおれたり、ホコリをかぶったり
摩擦によって接触回数が増えれば丸みも帯びてくる
キレイな新しい、クリーンなものを求める世の中
トゲは思いのほか鋭利に磨かれて、一刺しで致命傷になる
みんなが求めるトゲはどんなかたちにしておきたいのでしょうか
誰かのこころに刺されば幸いです