サッカー選手で、元バルセロナ、Jリーグの神戸でプレーするイニエスタ

彼が言っている、常に日本のチームが一定のリズムでプレーすることの意味

これはものすごく重要な教訓を示してくれていると思いますね

前にもイニエスタのことについて書きましたがその生きた教材は

うまいということよりも、もっと奥が深いテーマを突き付けていると感じます



日本人はどこかでオートマチックにプレーしてしまいがちですが

それはなにもスポーツに限らないもので、ハッキリ言えば国民性です

働くということでも、単純作業やシステム化された「考えない作業」に

身をゆだねることが心地よく感じる性質と、受け身や待ちの姿勢が染みついている



用意された答えが通じずに、初めて遭遇する状況に思考停止してしまうことや

決め事を守って忠実にこなし、歯車をこなす自分に陶酔するきらいがある

たしかにみんなで一律に順序立ててこなすことが日本の精密さの象徴であり

ジャパンブランドの信頼の根幹をなす、最たるものであります

しかし、どんな世界であっても予期せぬ不測の事態は生じうる



不測の事態を想定してそれもシミュレーションして備えるところまで

やりきることのち密さ、精密さを日本人は美徳としているのです

これは表裏一体で裏を返せば融通の利かない、アドリブに弱い国民性であり

思考すること、クリエイティブに発想することが苦手であることのあらわれです



ある状況でこのまま、いまのリズムで同じことを続けていくとヤバイな・・・

そういう予感は日本人でも気づけていると思うのです

ヤバイ、この流れはヤバイ・・・このままじゃヤラれる、失敗する

ここまで感じているはずなんです

でも、動かないんです

動けないのではなく、知ってて動かないんです(ここが肝です)



この背景にみえるのは責任を負いたくない、リスクを自分から冒したくない心情

その一心で思考も動きも自ら制御してしまうんです

この弱点は日本人全体もわかってるんです、これがダメなこともわかってる

でも、変えようとしないんですよね



なにかが行き詰まり、なにかを変えなければならないときに

腹をくくって動くこと、動く理由がちゃんとあって動いたことに

周囲はそのトライに理解を示すこと

失敗したとしても次につながる勇気あるトライをしたと認めてあげること

これが、大事なことだと思うのです



変われる下地はあるんです、やるかやらないかの一歩の差

この一歩をずっとずっと足踏みしている歯がゆい国民性

イニエスタもこれを歯がゆく感じているんではないでしょうか