薄煕来の歌
とにかく、何も言わずここをクリックしてほしい。
優酷網をうまくエンベッドできないのが残念だが、1人の中国人のおっさんが「ボ~シ~ラ~イ、ボ~シラ~イ!」と、重慶市党委書記である薄煕来のマフィア退治を礼賛する自作の歌を披露している。
江南都市報によれば、おっさんは「紅衣大叔」こと李磊。江西省南昌市のリストラ労働者だそうで、00年に下崗したあと作曲を独学で勉強し始めたらしい。ほかにも「中国サッカー八百長の歌」を作ったが、詩が気に入らず完成しなかったのだとか。
とにかくトホホな感じのおっさん(と歌)なのだが、リストラ労働者というのが、このビデオクリップのミソだろう。何せ「紅衣大叔」である。
中国全土に掃いて捨てるほどいそうなフツーのおっさんであるところも、妙に受けている(優酷網だと6日で3万8000回再生)原因のはずだ。中国人は結構こういう素朴なものが好きである。01年には雪村の「東北人都是活雷鋒」がネットで大ブレイクした。
南昌蜂起の南昌市出身、というのも何となく気になる。まさか「仕込み」ということはないと思うが、開幕が迫った全人代、そして再来年の第18回党大会へ向けて薄煕来の援護射撃になることは間違いない。
最近、広東省書記の汪洋が例の陳情禁止問題で、陳情はやはり必要と言っているようないないような、なんとも微妙な発言をしている。
まさか周永康の「暴言」に与するわけではないだろうが、いずれも何となく政局の始まりを予感させる出来事である。