五代目長谷川平蔵…当代松本幸四郎 主演…
新たなる『鬼平犯科帳』…
SEASON1最終話、血頭の丹兵衛」

7月は自分が歌舞伎座に行く前日に
ちょうど「血頭の丹兵衛」が初放送。
バタバタしてた夜だけど、しっかり観たど!

強くて厳しいだけではない、
良い意味で"人たらし"でもあったろう平蔵の
愛嬌や優しさや慈悲深さといった一面が
存分に垣間見えた話だった。

『でくの十蔵』から続く今作。

江戸では「血頭の丹兵衛」が起こした
惨たらしい盗みが相次ぎ、平蔵を悩ませる。
昔のお頭である丹兵衛の潔白を信じ、
それを証明するため、平蔵の許しを得て
駿河は島田宿へと旅立つ小房の粂八。
粂八の動向をうかがう火盗の同心たち。
やがて粂八と合流した平蔵は、
今の丹兵衛が本物か偽者か
粂八自身に見極めるように云うーー。


サービスシーンいただきやしたね♡
平蔵と粂八のほのぼの露天風呂入浴シーン。
粂八のバディについた無数の傷跡。
それほど苛烈だった火盗改の拷問よ…。
過ちを認めて過去を悔い、
極刑に処せられることも厭わない粂八と
一緒に湯に浸かる平蔵の真意とは。

座敷で粂八と差し向かいで話をする平蔵。
粂八の生い立ちと丹兵衛への思いを聞く。
本物の丹兵衛か否かを見極めるよう、
平蔵は伝える。

そして、ついにー。
丹兵衛が粂八の前に現れる。


きゃあ!古田新太…やっぱりかっけぇ!
場面がぐっと締まりますな!

…諸行無常というべきか。
かつて義賊であった
丹兵衛の面影はもはやなく。
落胆し受け入れられない
粂八の葛藤する姿が痛々しく…。

丹兵衛の根城を訪れた粂八。
うまく騙して丹兵衛と盃を交わそうとする、
まさにその時。
玩具のぱたぱたを鳴らしながら階段を
降りてくる人影が。
(このぱたぱたの効果よ!これ欲しい!)
そう、前作でおふじと十蔵を死に追いやった
小川や梅吉その人であった。

粂八、危機一髪!!

そこへなだれ込む火盗の同心たちと平蔵!

平蔵が梅吉を斬り捨てるさまはゾクゾク!
しっかり十蔵の仇をうった、我らが長官!

そして、待ってました、平蔵と丹兵衛!
幸四郎と古田新太の共演!!


………早かったね。
対峙したと思ったら、早かった…。
もそっと二人のシーン見たかったよぅ。


そして、今作のマイベスト幸四郎♡


この少し三白眼気味なおカオにゾクッと。
悪いお役も彷彿とさせてしまうこのおカオ!
たまりませんな♡

しっかり己の役目を果たした、捕物の後。
あれは偽者だったと泣き崩れる粂八…。
そう信じたい粂八の気持ちを
受け入れてあげた平蔵。
この粂八の涙が、
粂八を密偵として
生まれ「変わらせる」決定打と
なったのだろう。

こうして、
新たな平蔵の密偵・小房の粂八が
誕生するのであった。

丹兵衛に灸を据えるつもりで、
誰にも気づかれず二十五両盗み、
誰にも気づかれず戻す。
というトップオブザ義賊の技を披露した、
簑火の喜之助やっぱすげぇ!
この飄々とした茶目っ気のある
希代の大盗賊とのこれからの
かかわりやいかに。
SEASON2のお楽しみかな!

今回のアフタートークも面白かった。
特に縄で縛られた状態の古田新太の現場入り。
淡々と紹介するスタッフさん最高か!
笑い転げてしまった…。

◽️◽️◽️◽️◽️◽️◽️◽️

幸四郎らしい鬼平。
幸四郎だからこそ演じられた鬼平。

お役は上書きされるものではない、と思う。
毎度その演者の持ち味が生かされて
その演者ならではのお役になる、のでは。
そして、その時その時のお役を観て
自由に楽しめるのが我々視聴者の、役得。

だから自分がまだちゃんと観ていない
初代白鸚の演じた初代鬼平も、
丹波哲郎の二代目、萬屋錦之助の三代目
観てみたい。
いつも再放送もありがたい、
大好きな吉右衛門の四代目鬼平も観続ける。
(2025年大河『べらぼう』
中村隼人の本所の鐵もすっごく楽しみ!)

あー、作品が公開されるたびに
ワックワクした日々だったなぁ…。

初ヴィジュアルがデター!って
大騒ぎしたのが懐かしい…。
『血闘』の映画館通いも幸せだった。

いろんな宣伝やコラボも楽しかったし。

自分の世界が広がりました。
相方とどれだけ堅あげポテトの

鬼旨ブラックペッパー食べまくったろう…。

幸四郎表紙にひかれて、
ついに原作にも手を伸ばすきっかけを
いただいたことも感謝。
自分と同じくらいの年齢の平蔵を、
自分と同じくらいの年齢で書き始めた
池波正太郎の原作を読めるのは
勝手にご縁を感じてなんだか嬉しい。
今絶賛読み込み中で、
SEASON2が始まる前には全巻読めるかな。

そんなこんなで。
すっかり自分の生活の一部と化した
シン鬼平。新たなる鬼平。

SEASON2が待ち遠しくてしかたない!

長官、ふたたび!
お目にかかれるのを楽しみにしております!