↑昼の部から、引き続き夜の部へ↓



⚪️通し狂言『伊勢音頭恋寝刃』



今月の家事や仕事や諸々、

このために頑張った…!シリーズ②

(実際は先に夜の部を観てるので①だけど)


62年ぶりの通し狂言ということで、

貢が凶行にいたった過程を観られる。

しかも、幸四郎の貢で。ありがたや!

ゆえに夜の部は座席を奮発。自分ハッスル。


"ぴんとこな"貢・幸四郎、

"つっころばし"万次郎・菊之助、

そして料理人喜助・愛之助の

ドキッ!"いい男だらけ"の『伊勢音頭』!


「相の山」

主君に探索を命じられた宝刀「青江下坂」を

一度は手に入れた、今田万次郎・菊之助。

油屋お岸・新俉に入れあげての

廓通いのために、「青江下坂」を

質に入れてしまう。

…って、なんてことする、万次郎よ!

全部お家乗っ取りを企む敵の一味である

徳島岩次・亀鶴のせい。ではあるのだが。

さらに、刀の折紙まですり替えられる始末!

あぁ。もう全部、万次郎のせい…!

いい男だけども。さすが"つっころばし"。

奴林平・歌昇も諫めたのに…。

(頼れる男、歌昇・奴林平!かっけぇ!)


「宿屋」にて。

藤浪左膳・又五郎から「青江下坂」探しを

依頼された貢・幸四郎。待ってました♡

万次郎ともども絵になるなぁ…。


「追駆け」「地蔵前」で林平、大活躍!

悪事の証拠となる密書を

杉山大蔵・廣太郎と桑原丈四郎・吉之丞の

二人が持っているのを知り、

追っかける林平。

丈四郎が井戸の中に隠れたり、

大蔵が地蔵に化けたりと、

客席を大いに沸かす。何このコミカル展開!

我らが林平、

密書を奪い取るも破れてしまい無念なり。


「二見ヶ浦」

万次郎と共に二見ヶ浦にやって来た貢。

林平に追われた大蔵と丈四郎もやって来て、

闇の中でだんまり!

破れた残りの密書ゲットするも

暗くて読めず。

貢が早く朝になれと嘆いた尻から、

「コケコッコー」と鶏が鳴いて夜明けに!

また、客席大いに沸く。

また、何このコミカル展開!

美しい夫婦岩を背景に朝日に照らされた

貢・万次郎・林平は最高にカッコ良かった!


「太々講」ここでもコミカルな展開は続く。

貢の養父・御師孫太夫の家。

貢と懇意の油屋お紺・雀右衛門が、

叔母のふりをして逢いにやってくる。

喜びあう二人。しかし、

孫太夫の弟の猿田彦太夫・橘太郎、

正直正太夫・彦三郎親子が

邪魔な貢の追い出し作戦を画策。

太々講の奉納金百両を

貢が盗んだことにしようするも、

「青江下坂」を手に入れて訪れてきた

貢リアル叔母おみね・高麗蔵の機転で回避。

なんなら、その百両をうまいことゲットし、

(正太夫のアクロバットな動きすごい!)

追いかけてきた銅脈の金兵衛・錦吾に

「青江下坂」の代金として支払ってしまう、

ちゃっかりおみね。

おみねさん、本当にグッジョブ!かっけぇ!

「青江下坂」が原因で祖父・父が亡くなり

自分の家が没落したことを知る貢……。


そして、いよいよ「油屋」へ。

「青江下坂」を万次郎に渡すために、

遊郭油屋を訪れた貢。

しかし万次郎とは入れ違い。

お岸のすすめで万次郎を待つことに。


そこに現れた仲居の万野・魁春。

それはそれは

貢を目の敵にしてくれちゃって。

身請けされるお紺に

貢を会わせたくない万野。

お金にならないもんね。

歌舞伎美人の魁春のインタビュー。

万野は貢を好きだった、と。

ジェラシーも込みの!

まさに可愛さ余って憎さ百倍なのね!

女も男も色恋の嫉妬ほど怖いものはない。

岩次に加担していて、

なおかつジェラシー入ってる万野は最強か。


刀を預けろとしつこい万野に渋る貢。
そこへ助け船、
料理人喜助が登場、刀を預ける。
あぁ、あんただけが頼りだよ、喜助……。
岩次がすり替えた刀を鞘から出し、
中身を入れ換える喜助。グッジョブ!

貢にお鹿・彌十郎をあてがう万野。
お鹿ちゃん登場に沸く客席。
お鹿ちゃ~ん♡愛嬌もあるし、
かわいいんだけどなぁ…。
貢はお紺一筋だから仕方ないよなぁ…。
どうにも、お鹿ちゃんが不憫…。

お紺が岩次や他の遊女らを引き連れて登場。
あぁ…ヤダ……ヤな雰囲気…。
貢のつれない態度にお鹿ちゃん、
文のやり取りや
金の無心を頼まれた事(万野の仕業)まで
皆の前でカミングアウト!

ついに、黒の羽織を脱ぎながら
「万野を呼べぇ!!」とブチギレた貢!
待ってましたっ♡素敵!貢・幸四郎♡
たとえ結果は分かっていても…
いったれ!いったれ!心の中で加勢。

しかし、やっぱり万野は強い…。
証拠が揃っているにもかかわらず、
知らぬ存ぜぬを通して、貢をなじる。。
ひでぇ…。辛抱立役はツラいよ。。

そんな貢にトドメの。お紺からの縁切り…。
お鹿を呼んだことをなじり、
侍と結婚するのは嫌だと言い出す始末。
岩治たち(実は入れ替わり)もやじりだし。
お紺が岩治から折紙を取り戻すための
演技なのだけど、貢に分かるはずもない。

我慢できずにその場から
刀を持って立ち去る貢…。ううぅ。
その姿を見送るお紺もきっとツラかろうて…。
きっちり折紙を手に入れたお紺、立派!

刀が違うと思い込み再び戻ってくる貢。
万野との刀のすったもんだがあり…
はい!
今日のその時がやってまいりましたよ!

万野ともめていると、鞘が割れてしまい、
刀身が剥き出しになる「青江下坂」。
そして。…ついに万野に斬りかかり、
一線を越えてしまう貢…!!

そのまま刀に導かれるように、
次々にお鹿や岩治を斬ってゆく、その姿。
怒りなのか、驚きなのか、苦しいのか、
相手を斬る瞬間の表情も…全て。
その…美しいこと…!あぁ、幸四郎…。

…こ、これを観たくて、今。
自分はここにいるんだ…!と、震えた。

お鹿ちゃんが斬られたのは悲しいけど、
この屈折した爽快感ときたら…!!

「奥庭」
華やかな衣装を着た芸者たちが
賑やかに伊勢音頭を踊る奥座敷の庭先。
そこへ血濡れた刀を手にした貢が現れ、
一瞬にして狂気の場に変わる。
丸窓障子をぶち破って登場する迫力よ!

岩治の一味たちを斬り、
貢の美しい顔には血がべっとりと…。
んん…似合う!似合いすぎる!
やっぱり、血濡れと幸四郎!

そんな貢の前に、お紺があらわれ、
いきさつを説明…。
折紙を渡されて、悔いる貢。
喜助も登場して、
の持つ刀こそ「青江下坂」だと教えられる。
刀と折紙が揃い、いざ、国元へ届けねば!
と、貢・お紺・喜助。揃い踏みでかっけぇ!

…嗚呼、高麗屋っっ!(心の中で大向う)

好きだぁっ!!!(俺物語の猛男風)


…多少強引なハッピーエンドでも、結果良し!

(…いや、いいのか)

もちろん、ブロマイド購入済み♡
主に血濡れの貢を中心に。たまりませんな!

この貢も、『御浜御殿』の助右衛門も、
役者・幸四郎の「人間くささ」が溢れ出て、
とっても良かった!なお、惚れた!!


最後に。お気づきになられただろうか…?

↓絵看板の万野が持っている団扇にご注目!


わお!団扇が鬼平!!

絵師さんの遊び心か。イイネっ!



⚪️『喜撰』


晴満開の明るい舞台に心踊る。

松緑・喜撰法師が

梅枝・祗園のお梶にかわいいナンパ♡

振られちゃうけど、モーマンタイ♡


亀三郎・眞秀・小川大晴の所化たちが

かわゆすぎる♡


『伊勢音頭』の興奮のため、

自分の心が荒ぶりすぎて…。

そんな自分を明るく、楽しく、

癒してくれた『喜撰』でありました!


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…異様にハイテンション?な観劇記録?に

なってしまい、お目汚しでございました…。


この2日間が楽しかったのと、

今現在の仕事の忙しさと、

主に鬼平関連の嬉しいニュースが続々で、

どうにも異様なテンションの自分なもので…。


さて。次の歌舞伎座行きはいつだろう。

来月は琴平行きで

いろんなものが精一杯なので断念やも。

仁左衛門×玉三郎。菊之助×愛之助。

魅力的すぎるんだけどなぁ…。


ひとまず、気持ちを こんぴら へ。

今月もありがとう、歌舞伎座!!