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前編より続く
(ネタバレ注意)
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恩田乱学と明智小五郎の
物語を彩った他の登場人物もみな魅力的!
チーム明智の面々♪
食いしん坊目明かしの恒吉・廣太郎。
ひょうきんな小林屋の新八・宗之助。
明智と共に行動する新八が小林少年だけど。
利口すぎる!お文の甥っ子・林太郎も、
立派に小林少年の役割を果たしていて感心!
(この日どちらの
子役さんか分からず…ごめんなさい)
明智を悩ます筆頭与力畔柳半左衛門、
恩田を一途に愛する蛇娘お玉・高麗蔵。
お玉ちゃんの最後は哀しすぎる…。
言わずもがな、
恩田の母親、百御前・千次郎。
恩田と同じく鋭い鉤爪を持ち、
面妖な出で立ち。演じる千次郎、お見事!
恩田と同じく、自分お気に入りのキャラ。
そして。
神谷青年の恋人・お甲とお蘭、
明智の女房・お文の三役を演じた
河合雪之丞の美しさよ……。
お蘭の「ウズメ舞」♡
ほう…とタメ息が出るくらい、
踊りも衣装も素晴らしかった!
鼓を打つ染五郎との共演も眼福。
一番自分好みだった、お文さん。
明智に嫁いだ覚悟を語るお文、
惚れちゃいそうな位のいい女だった。
浅草奥山の恩田の隠れ家で。
恩田に鉤爪で襲われて、
あらわになったお文の肩の傷。
白い肌に真っ赤な三本の筋…。
苦悶の表情を浮かべるお文…。
いやぁ、どうにも淫靡で艶かしすぎて。
エロティックでありましたっ!
そいで、我らが幸四郎!!
お蘭の一座の頭取役で
にわかせんぺいの面(だよね?)つけて口上、
明智幸四郎!
やっぱり食べるぜ鈴懸の饅頭、
明智幸四郎!
茶目っ気たっぷり、
明智幸四郎!
でも。
しっかり締めるとこは締める、
明智幸四郎!
二幕目後半からの、
ヴィジュアル通りのマントを羽織ったお姿。
幸四郎+マント+シケ= 自分の鼻血
テストに出ますからね、ここ。
あと。
錦吾・五兵衛の居酒屋錦車亭にて。
初めて百御前に出会った後。
恩田からの果たし状を読みあげて、
その思惑に気づいた時の明智の一瞬の表情。
おわかりいただけるだろうか…。
研ぎ澄まされて冷酷ささえ感じる、
あの幸四郎のカオ!あのカオ!
好きなんですわ~。
イイッ!!ゾクゾクきた。
そんな一瞬がたくさん垣間見えて幸せ。
この時間、永遠に続け!と思ったもの。
演出・音楽・美術も、
どこか妖しい
乱歩な世界観に溢れているのに、
しっかり歌舞伎な不思議な劇場体験。
嗚呼、まさに感無量……!!
このテンションで、
30分の休憩を挟まれても……
熱冷めやらぬ!
30分じゃ熱冷めやらぬわ~!
案の定、興奮したまま席に戻り、
どう落ちつかせようとも
鼻息がフ~ンッてなってしまい。
体感温度も上がりまくりで困った。
◽️『鵜の殿様』
舞踊でこんなに笑わされたのは初めて!
殿様・染五郎と
太郎冠者・幸四郎との鵜飼ごっこ!
太郎冠者は、
日頃からこき使われている
鬱憤をはらしてやろうと、
自分は鵜匠になり、殿様に鵜をやらせる。
殿様の首に縄を巻き、鵜飼ごっこスタート。
実際には縄なんて巻いていないので、
幸四郎&染五郎の
息のあった遣り取りが本当に見事!!
腰元が殿様のために
酒をのせた膳を運んでくるけど、
「鵜の獲物は鵜匠のもの」と、
ジャイアンの如く太郎冠者が横取り。
もう客席、大笑い♪
散々コケにされ、
なんとか縄から抜け出した殿様。
今までのお返しとばかりに、
太郎冠者の首に縄をかけてしまう。
そのまま殿様に踊らされ続ける、
哀れ太郎冠者でありました……(笑)
あれだけの激しい動き・踊りの連続に脱帽。
さっきまで恩田&明智であんなに
大暴れしてたのになぁ。すごい体力…。
最後まで目が離せず。
笑わされっぱなしの30分。
あっという間!!
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あ~もう、大満足な公演でありましたっ!
幸四郎が、この人が、
舞台に立つ限り…
自分もずっと観続けよう!!
そう改めて誓った夜。
舞台に酔いしれながら、
興奮してなかなか眠れなさそうだから、
ホテルで軽く飲んで寝ようと思って
コンビニで缶ビール&おつまみを買う。
おつまみはもちろんこれで↓イヒヒ。
帰省にぶつけた博多座行きだったので、
当日は開場時間近くに博多に到着し、
翌日は朝早くに博多を去るはめに…。
櫛田神社も行きたかったなぁ…。
来年2月、朧で博多に来られますように!
……そしていつか、続編『京乱噂鉤爪』を
恩田染五郎と明智幸四郎で観られますよう!