8日の放送初日に

『鬼平』を観られなかったのは、

歌舞伎座へ芝居見物に行ったゆえ。


さあ!さあ!さあ!待ってました!

五代目長谷川平蔵の『鬼平犯科帳』!

やっと観ることができやしたっ。



まずは、自分。

大いに反省しなくてはいけない。

幸四郎ファンを自称吹聴していながら。

吉右衛門とは違う新たな鬼平が楽しみ、

と思っているつもりであったはずなのに。


幸四郎平蔵が道場にやって来て、

部下に稽古をつけるあたりでは

「お!幸四郎の鬼平キタ!」と思った。

そのあともしばらくは、

枕詞のように『幸四郎の』がついていた。

「あっ、吉右衛門は

あんな感じでやってたよね。」とか、

「吉右衛門はこうだったかな」とか。

姿格好も含めて無意識に、

吉右衛門鬼平と比べている自分がいた。


でも、物語が進むにつれ、

「平蔵が五鉄で軍鶏鍋食べてる!」

「鬼平の名乗り、やっぱかっけぇな!」

『幸四郎の』が取れて、

吉右衛門との比較もしなくなっていた。

いつのまにかすんなりと

『幸四郎』から『長谷川平蔵』になっていた。


染五郎についても同じ。

「おぉ!染五郎がギラギラしてる!」と、

『染五郎が』『染五郎が』と。

親戚の子がTVに出た!みたいな見方を

冒頭からしていた失礼な自分だよ。

それもいつのまにか、

「そうだ!いいぞ!銕!」と

『本所の銕』になっていた。


そうして物語が終わり、スタッフロール。

流れる曲はもちろん、

『インスピレイション』ではなかった。

それでも全く違和感なかった。

当たり前である。

新たな鬼平の物語なんだから。

むしろ、今作の満足感と次回作への期待が

溢れ出てとまらなかった。


同心・木村忠吾演ずる浅利陽介の、

感想募集の告知でほっこり。


そのまま完成披露試写会ダイジェストが

映し出されて、

幸四郎ののっけからの涙目。

吉右衛門のキセルの話での涙。

それらを眺めていたら…

既に完成されたものを、

しかもそれが偉大であればあるほど、

新たに作り上げるということの

大変さと重責を、

この方はずっとひしひしと

感じておられたんだろうなと

改めてしみじみと感じ入りました。

もちろん喜びもあったはずで、

作品をやっと届けられるという

嬉し涙なのかもしれないけれど。



幸四郎をはじめとしたキャストの皆さんも、

スタッフの皆さんもプロ中のプロである。

幸四郎の言葉を借りれば、

「傑作を最強のメンバーで」作り上げた、

新たな鬼平。素晴らしかった!!


そして、時代劇が格段に少なくなった、

この令和の時代に。

『鬼平犯科帳』を新たに作ってくれて

ありがとうございます!!


映画やドラマSEASON1が楽しみすぎる!

鬼平ファンの実家の父・母にも教えよう。

はよ来い、5月!!


長くなったので…

肝心の『本所・桜屋敷』ストーリーや

登場人物についての感想はまた後日に。