今回の府中スマートIC建設計画だけど、そもそもスマートIC(インターチェンジ)って何なんだろう。


ウィキペディアにスマートICについてはこちら↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B8


スマートICとは、名前からも見てわかるとおり、従来のICに比べて簡単な設備であり、一般的に低コストで導入できるとのこと。従来のICだと40億円くらいかかるけれど、スマートだと安価でできるという(あくまでも)前ふれこみ。

スマートICにはいろいろな型があってサービスエリアのところに設置するSA型、パーキングエリアのところを利用するPA型、バスストップを利用して設置するBS型がある。


ちなみに今回私の家の前に出口ができるスマートICは府中バス停を利用してつくられるBS型である。とにかく見てもらえば一目瞭然なのだが、このバス停付近と側壁土盛り部分を利用して建設計画をしているスマートICだからいくら簡易であろうとも簡易であるがゆえに、ある種「匠の技」がないと建設できないのは素人が見てもわかる。


私の後輩で弁護士の卵ちゃんのJちゃんは今回の計画についていろいろと調べてくれているブレインの一人なのだが、彼女なんかは驚嘆の声をあげながら「うららさん、このスマートICの出来上がりって直角すべり台形式じゃないですか!!無理ありすぎじゃないですか??こわーーい」なんて言っていました。


そうなんです!こんなせまいところにスマートといえどもICをつくるのは至難の業だから、そりゃえらいデザインも含めて技術を駆使しないと作れないでしょう・・・・ということは究極のオーダーメードだから、交通管理者側から「あれも付加してこれも付加して、えーーーっとこれは特注で、これも特注で」ってことになるわけで、そうなるとお見積もり金額は蓋をあけたら安価なんていうものを越して40億円もかるく超えるなんてことも可能になるのでは?

なんて予想してる私。こないだ府中市の都市整備のA氏は「17億です」とか言ってたけど、今の時点のお見積もりで、結局はウン倍以上になったりして。どんだけな話です。


わかりやすくこれを電化製品にたとえると、場所ばかりとるドでかいテレビとかって意外に安かったりするけど、細身で軽量でいろんな細かい機能がついている液晶大画面テレビって超高かったりするじゃないですか、それと同じ理論がこのスマートICにもいえるのではないでしょうか。


だから、一部では、スマートICなんてネーミングだけど、いろんな機能をつけたら結局高くなっちゃって、これじゃメタボIC(インターチェンジ)なんて悪口も言われているようです(国会でも議論されたようですよ)。


とにかくですね、いくらスマートといえどもこんな住宅街にインターなんかつくって(それもすべり台みたいなの)、ドライバーだって優良な方ばかりでなく悪質な方だっているわけだろうし、便利にはなっても物騒になるリスクは明らかに高くなるのは目に見えている。


このあたりは、そりゃ空気は綺麗ではないし震動もそれなりにあるけれど、保育園や幼稚園、小学校、中学校もあって、今なんかはそこそこにのどかな時間もあったりして、女子学生の女の子たちが数人で合唱の練習をしながら帰宅していたり、ちっちゃい子供たちがガードのところで「ヤッホー!!」なんて笑いながら歩いているそんなひとときがあったりするのだが、スマートICができれば状況はいっぺんするだろう。人身事故だって格段に増えるだろうし、いくら標識をつくって抜け道をさせないようにしたって、道があって(それが近道ならば)通り抜けることは違反でも目に見えているだろう。考えれば考えるほどこのスマートICができることで住民を含めた周囲を利用する人たちに危害が高まるリスクは高くなる。


前回のブログにも書いたが、ここから新宿よりに1キロのところに稲城大橋ICがあるのに、あらためてこの住宅地にスマートICを建設しようとする府中市の発想って・・・・・


市民たちの間で「スマートといえどもメタボICになることでおいしい思いができるんじゃないの?」って裏がある建設計画って思われても仕方ないないですよね。


府中市の主張は「都市整備と利便性のため」の一辺倒だけど、都市整備といえども人間が生きていくうえで危険がともなう環境を強いられるのって、これって本当の都市整備なんでしょうか?