震えるリング その2 | 珈琲にハチミツ

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ゴングが鳴った!

両者の眼に一点の曇りなし。


健介、小橋ともに一直線なスタイルだけに真っ向からロックアップではじまるかと思いきやすぐにはコーナーから動かず、静かなる構えの両者。対照的に超満員6万2000人の大観衆が詰めかけた東京ドームはざわめきと、この試合が実現したことを祝福するかのような拍手が止まらない。うっすら小橋コールすら聞こえてる。


Take The Dream…ドン底から這い上がってきた健介が今こうして、最高の相手とこの大舞台に立っている。そして小橋も幾度となく怪我による絶望を味わってきた男。が不思議と、この試合にそういった悲壮感は一切感じられない。近年まれにみる透明感がこの試合を包み込んでいる。


…とこの心地よい沈黙を破る健介の突然のバックドロップが炸裂。さらに小橋を叱咤するかのようやストンピングに対してこの表情!

怒りの導火線に火が付いたか⁉︎


ここから両者得意とする逆水平チョップ合戦を皮切りにハイスパートな展開に雪崩れ込む。頑丈な体躯と剛腕から繰り出されるチョップは強烈だが予想超えてきたか小橋のチョップを嫌がった健介が不意にヘッドロックを仕掛けたところに仕返しのバックドロップ。がこれは読んでた健介、間髪入れずに起き上がりにラリアットをお見舞い!

早くも爆発寸前の大観衆。


勢い余って場外に飛び出してしまった健介、そして再び不意を打たれた小橋もたまらず場外にエスケープ。


何か通づるものがあったのか、リングを挟んで目線が交錯した時、もの凄い形相で健介を睨みつける小橋。今までこんな小橋を見たことがない!

オオオ…!どよめく東京ドーム。


…不覚にも涙が溢れてしまった。もうこの時点でお腹いっぱいである。



ともあれこれで挨拶は終了した。ここから両者いつ果てるかと思わせる程熾烈な削り合いが展開される。



続く