この一言が全てを物語ってしまった2012年1.4東京ドーム。
武藤敬司対内藤哲也
言われなくてもわかると思うが内藤は武藤の大ファン。かつて学生時代、部屋にこもって武藤の試合をスローモーション再生で見入っていたのは有名な話である。
ただ声を大にして言いたいのは、内藤哲也は単なる武藤のコピーレスラーではないこと。巧みなインサイドワーク、豊富なジャベ、空間把握能力。持てる技術を総動員し武藤に挑むことはできなかったのか?
序盤、内藤はグラウンド〜スタンドでも武藤と渡りあってみせたが…中盤以降どうしても相手へのリスペクト感がスキを生み、そこをつけ込む冷血無比な武藤。
なぜなら武藤にとって内藤は自分の後を追ってきた可愛い後輩でも何でもなく、ただ早めに踏み潰しておいた方がよさそうな若い芽そのもの。あくまでファイターとしてリングに立った武藤と、様々な感情を抱えたままリングに上がってしまった内藤では勝負の結果は見えている。
そういえばかつて闘魂三銃士も長州藤波からダメ出しをくらっていたものだった(´・Д・)」
Q.アナウンサー「藤波さん、橋本選手へ一言…」
A.ドラゴン「甘い‼︎」
94広島サンプラザIWGP戦後
勝負論…といえば、以後のターニングポイントとなったこの試合もはずせない。
オカダカズチカ対内藤哲也
勝負論が失われて久しいと言われるゼロ年代のプロレスにも、勝者が全てを奪い去ってしまう試合は存在する。まさにこれがこの試合だった。
十数年間ぶりの20代同士のタイトルマッチかつフレッシュな組み合わせ、会場の四方からリングを凝視する棚橋、中邑、真壁、後藤、そして特別リンクアナの田中ケロ(!)
異様な雰囲気に包まれ会場に充満した期待感は入場時、内藤コールとなって爆発する。新日の入場シーンで再び選手コールが聞ける日がくるとはー鳥肌が立った。
試合のクライマックスにはなんと新日本コールが自然発生。完璧であった。
だがしかし勝者はオカダカズチカ。
敗れた内藤は、その後G1で膝を負傷し10月、皮肉にも裕二郎に負傷した膝へのイス攻撃で引導を渡されることになり…リングから消える。 。
2012年はオカダの年、これに異論はないだろう…
※オカダをテンプレスレラーと罵る方は、2012年7.2両国の対諏訪魔近藤組をご覧あれ(パートナーは中邑真輔)
「当たり前のことが起きた、だけですね。」
オカダカズチカ談
続く