8月4日 (15)
  真桑瓜眠くなつたら寝る暮し  鈴木 鷹夫
                              長浜  勤

食用になる果物は水菓子とよばれた。甘い物がすくなかった時代には貴重で、落語や講談にも登場する。徳川家光はとくに真桑瓜が好きだったらしい。今では伝統野菜扱いであるが、食べ方はメロンと同じだ。しかし、メロンほど甘くはない。ゆっくりと起床して、おやつに真桑瓜を食べる。喉の渇きがなくなるとまた眠くなる。そのような生活もいいだろうがすぐ飽きる。これは自嘲なのだ。              句集『春の門』所収 季語【真桑瓜】