玄関が一緒の二世帯住宅。

私が外から帰り、玄関に入ると、 義母の電話の声がここまで聞こえてきた。

「そうなのよ。嫁の言い方がすごくきついから、
うわ、きつい人だなと思ってたんだけど、
もうそれでこの家の中もひどい空気よ。

 次男(義理弟)だって、その話を聞いて、
そんなこと言ってるんなら追い出せって言ってるのよ。」

 義母のこれまでの悪行は棚に上げて、
私達が注意していることだけを取り上げての悪口。

ここで、もし、
「私が悪かったからこんな空気になってしまって、
本当に反省しているの…」という会話が聞こえていたなら、
反省したんだなと少しは私の気も落ち着いたかもしれない。

反省どころか、悪口…

「お義母さん?」

「は~い」

久しぶりの二人の会話だった。
目も合わせていなかったから、久しぶりに見て、
こんなにおばあさんになったんだと思った。

「今の話、全部聞こえてたけど… そう思ってたんだ。
 私達、なにが悪いの?」

聞こえていた事をその場で伝え、
今までなら「言っていない、やっていない」で逃れていた状況を
作れない、もう彼女が絶対に逃れられない状況だった。