フランスのリースリングをはじめとする白ワインの一大銘醸地アルザス地方
フランス北東部のドイツとの国境に位置します
戦争で領土争いをされていた土地で、ドイツ文化が色濃く残るかわいらしい町並み
ハウルの動く城の舞台にもなったと言われており、一度訪問してみたい旅先の一つでもあります✈︎
アルザスの西側にはVosges mountainという山脈があり、こちらがレインシェルターの役割をしてくれるので
アルザス地方は降水量が少なく晴天率が高い事が特徴で朝晩の寒暖差が大きい大陸性気候です
土壌はモザイクと称されるほどいろんな土が混ざっており、一つの村、畑でも多様性に富んでいます
乾燥しているので、病害などの心配も少なく無農薬のバイオダイナミックが盛ん
ここで作られている主要品種は🍇
リースリング
ゲヴェルツトラミネール
ピノグリ
ミュスカ
アルザスワインは単一品種での醸造が多いですが、混醸(Edelzwicker)や主要品種を50パーセント以上使用したアッサンブラージュ(Gentil)もあります
と、長くなりましたが前置きはここまでで
先日フレンチワインスカラーの授業で試飲させて頂き印象に残った1本をご紹介
アルザスで1973年生まれの若手のホープと呼ばれる醸造家、ジャン・マルク・ボクスレー氏が造るドメーヌ・アルベール・ボクスレ(Domaine Albert Boxler)からRiesling “Reserve” 2017
このリースリングが個人的にとても好きでした
リースリングの独特な熟成香であるペトロール香はなし
外観はPale lemonでリンゴや洋梨、白い小花のアロマに、メイヤーレモンのような少し残糖を感じるほどよい甘みと伸びやかな酸、熟成を思わせるナッツの様なアロマ
本当にピュアでストレートでありながら、複雑みもありしっかり余韻を残す美味しさ
こちらのReserveで使われているリースリングの樹齢は15年、土壌はGranite(花崗岩)だそうです Graniteはボジョレー地区などでも有名な土壌なのですが、栄養がなく水はけが良い土として有名です 栄養が少ないので、ぶどうは沢山実をつけず、収量は自ずと少なくなり凝縮される 根っこは水分を探し深く根を張り、深いところにある地層からミネラルなどの栄養を吸い上げるといわれています(科学的な根拠はありませんが、ミネラル感のあるワインなどと表現されたりもする) |
同じ生産者からクレマンダルサスも頂きました
こちらはピノグリから作られたスパークリングワイン
香り高くすっきりとした味わいでこちらも高品質さが一口でわかる美味しさ
ヴィンヤードは南・南東向きの非常に傾斜のきつい斜面にあるため、機械は入れられず、全て手作業でブドウを栽培
栽培方法は、全て除草せず、自然に雑草を伸ばしたまま(ぶどうに栄養が行き過ぎないようにするため)
ブドウの樹には化学剤は一切使用せず、また病気に対しても薬剤の使用を最小限に留める等、自然農法で栽培、醸造も自然な造りにこだわっているそうです
古くからのネームバリューに頼らず、こうやって新しく美味しいワインを作ってくれる若手のホープが世界中に沢山いそうですよね
これからもそんなワインに出会えますように