喧騒の街を俯瞰していたら「人間はちっぽけだなぁ」としんみりしてきた。

しんみりついでに、私は人生の儚さに思いを馳せる。
ちっぽけな私は、いつか突然に車にはねられて
突然に死んでしまうかもしれない。
人生何が起こるかわからないのだ。
もし私が突然死んでしまっても、夫は
私が遺した汚部屋に住み続けていくに違いない。
物の多さに身動きできず、そのままで暮らし続けていくと思う。
想像するに余りある。
万が一の時には、残された夫がサッと楽に引っ越し出来るよう
物を減らして片付けておかなければならない。
ひとり残された夫には、身軽に簡単に引っ越しをして
中心部に小さくて築浅で便利な物件を借りて欲しい。
そして、もし新たな出会いがあったら
その女性と一緒に、ふたりで気に入る物件を新たに探して欲しい。
こんな自らの妄想によって勝手にで少し寂しくなった私は
小さくため息をついて、傍らの夫に目をやった。
夫も、さっきから黙りこんでいる。
憂いをおびた静かな横顔だ。
きっと、今後の人生について何か考えるところがあるのだろう。
以心伝心である。
「・・・ねぇ、何を考えているの?」と私はしんみり聞いてみた。ら、
「このあと、どこのクラブに踊りに行こうかと思って」と夫は答えた。
憂いを帯びた横顔で夜景を見つめる夫は、ネオン街に想いをはせていた。
紛らわしい横顔をするな。
全然、以心伝心じゃなかった。
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とりあえずクラブに踊りにいきました。