ロンシャン競馬場で行われたGIIフォワ賞に出走したクリンチャーは、果敢に逃げるも最後は失速し、勝ったヴァルドガイストから10馬身近く離された最下位6着に惨敗。本番・凱旋門賞への出走自体、再考せざるを得ないレースになってしまいました。
  優勝したヴァルドガイストは、今年のサンクルー大賞の勝ち馬で、これで重賞4連勝。ガリレオ産駒の期待馬が、ようやく本格化してきたようです。2着には、昨年のBCターフを勝ったタリスマニック、3着には昨年の凱旋門賞2着クロスオブスターズが入着。
  春の天皇賞で3着に好走し、古馬の中長距離戦線では国内5本の指に入る実力のクリンチャーでしたが、案外な結果に意気消沈してるファンも多いはず。そう考えますと、2年連続でフォワ賞を連覇したオルフェーヴルの偉大さが、解るような気がしますね。

  凱旋門賞の前哨戦として、もう1つレースがあります。アイルランド・レパーズタウン競馬場で行われるGI愛チャンピオンSです。15日に行われ、断トツの1番人気に推されたロアリングライオンが優勝しました。日本産馬の英2000ギニー馬サクソンウォリアーは勝ち馬の急襲に遭い2着、同じく日本産馬の仏ダービー馬スタディオブマンは5着と惨敗。
  なお、サクソンウォリアーはレース中に左前脚に屈腱炎を発症していた、とのことでレース後に現役引退を発表しています。
  優勝したロアリングライオンは、前走インターナショナルSからGI連勝。インターナショナルSでは、キングジョージを勝ったポエッツワードを子供扱いで負かし、現時点では、女傑エネイブルに対抗できる唯一の強豪という評価にあります。
  凱旋門賞は、比較的軽い斤量を背負う3歳馬や牝馬が、有利と言われていますが、どうなるか、楽しみですね。