- 上下巻、合わせてかなりの量だったけど
- 面白くてグイグイ読めました。
SF作家くずれが
金儲けの為に始めた
ニセ宗教があれよあれよと
信者を集めて大成功。
それもつかの間
スキャンダルの餌食になり
落ちぶれ。
それでも脱退しない信者達は
それぞれの心に闇を抱え
狂信的な信者になっていく。
という話ですが、宗教に否定的な話ではなく
といってカルト的宗教を肯定するわけでもなく
宗教とは?そしてなぜ人は宗教にすがるのか?
かなり哲学的ではありますが、
別に難しくはなくて
ハラハラドキドキしながら
読めます。
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私は宗教に関心も興味もなく
オウム事件があったときも
何で騙されるんだろうと
思っていました。
でも宗教に頼らなくてはならないほど
心のよりどころが無い人も
いるのでしょうね。
最近は心理学やらカウンセリングなど
流行っているようですが、
昔はそういったこと全般を
宗教が引き受けて
心を救ってきたのかもしれませんね。
この本のなかでは家族の中に居場所が無く
教団に居場所を見つける人達が出てきます。
家族が絶対的なものだと考えてきた私には
カルチャーショックでした。
でも最近の親による児童虐待や親子での殺人事件などを
考えるとうなずける部分も
無きにしも非ずですね。
宗教とは家族とは・・・
考えさせられる一冊でした。