仮想儀礼 | 個別指導塾プラスの塾長の塾と本のブログ

個別指導塾プラスの塾長の塾と本のブログ

栃木県鹿沼市の個別指導塾プラスの塾長のブログです。
鹿沼生まれ鹿沼育ちの塾長が鹿沼の子の為に開いた個人経営の塾です。
読書大好きなので本の紹介もしています。

上下巻、合わせてかなりの量だったけど
面白くてグイグイ読めました。

SF作家くずれが

金儲けの為に始めた

ニセ宗教があれよあれよと

信者を集めて大成功。


それもつかの間

スキャンダルの餌食になり

落ちぶれ。

それでも脱退しない信者達は

それぞれの心に闇を抱え

狂信的な信者になっていく。


という話ですが、宗教に否定的な話ではなく

といってカルト的宗教を肯定するわけでもなく

宗教とは?そしてなぜ人は宗教にすがるのか?


かなり哲学的ではありますが、

別に難しくはなくて

ハラハラドキドキしながら

読めます。


仮想儀礼〈上〉/篠田 節子
¥1,890
Amazon.co.jp

仮想儀礼〈下〉/篠田 節子
¥1,890
Amazon.co.jp


私は宗教に関心も興味もなく

オウム事件があったときも

何で騙されるんだろうと

思っていました。


でも宗教に頼らなくてはならないほど

心のよりどころが無い人も

いるのでしょうね。

最近は心理学やらカウンセリングなど

流行っているようですが、

昔はそういったこと全般を

宗教が引き受けて

心を救ってきたのかもしれませんね。


この本のなかでは家族の中に居場所が無く

教団に居場所を見つける人達が出てきます。


家族が絶対的なものだと考えてきた私には

カルチャーショックでした。

でも最近の親による児童虐待や親子での殺人事件などを

考えるとうなずける部分も

無きにしも非ずですね。


宗教とは家族とは・・・

考えさせられる一冊でした。


ペタしてね