■ここ1ヶ月のドル円の動きを整理する。
G7後、2月~3月の持ち合い相場を窓を開けて下方ブレイク。
113.40のチャートポポイントもブレイクし、アダムズ財務次官のドル安容認とも取れる発言に112.50付近でもう一段窓を空け下落。
その後111.50を戻り高値として109.30付近まで下落した。
■ここ数週間の相場で判断を誤ったとすれば、2~3月の持ち合い相場を抜けた段階で、110円程度の下落は予想できた事。
チャート的に持ち合い相場が続いた後、上方にしろ下方にしろブレイクした後は、持合エネルギーの3倍はブレイク方向に動き出す。
ポイント&フィギアの鉄則だ!
しかもウェッジフォーメーション(持ち合い相場の下値が切りあがってる形)からの下方ブレイク・・・
大きく下がると見てよかったはずだ!
ただドル高トレンドにつき、かつ113.40の強いサポートがあった以上、ここを割り込むまでは・・・・と見極めたい気持ちがあったのは正直なところ。
実際ここをブレイクした段階(5月1日のコメント )で、目先昨年の上昇幅101円→121円の半値戻し111円ないしは、61.8%戻し109円程度の下落を意識せざるを得なかったのだろう。
■5月1日のコメントでは、ドル買いは撤退した方が良いと書きつつ、かつターゲットは110-111円と見てもいたが、基本的な見通しがドルブルに付き、下落を推奨するに至らなかった。
ここで、もう一度ドルブル見通しの背景を整理する。
■FRB利上げ打ち止め後のドル円相場!
以前も書いたが、FRBは過去3回利上げを行っている。
利上げ打ち止め後のドル円相場を見てみると、おのおの環境は違うものの、10~20円ほどドル高円安に向かっている。
これは、利上げ打ち止め→米債への投資→利下げ局面到来→インカムゲイン・キャピタルゲインが入る。
といったフローから、米債へ資金が流れていくからだろう。
110円近辺の水準であれば米債投資は魅力的であり、そろそろ投資家の本格的な米債投資が始まるのではないか。
■日本利上げ開始によるドル円相場!
過去日本は3回程利上げを行っている。
一回目は第一次オイルショック。
二回目は第二次オイルショック。
三回目はバブル崩壊時。
いずれも利上げ開始から終了にかけて、ドル円相場は10~20円ドル高円安に向かっている。
この理由は、いろいろあると思われるが、個人的には米国と違いJGB(日本国債)の買い手がほとんど、国内だからでは無いだろうか。
要は金利上昇に伴う、海外からの資本流入が発生しないのだろう。
事実JGBの非居住者の保有率は約5%程度。
米債の非居住者の保有率は約50%程度。
この内訳の違いを見ても、金利上昇(下落)に伴う資本移動の影響度の違いが分かると思われる。
では、何故円安(資本流出)になったのか?
正確に調べた訳では無いのでよく分からないが、日本の場合は金融引締めによる株式投資からの撤退が大きいのでは無いだろうか。
正確な資本フローは、これから調べていくが、いずれにせよ日本の利上げ局面では、ドル高円安に向かってる。
■ほかにも様々な要因は考えられるが、個人的に中長期的にドルブルで見てる背景は以上の2つだ。
もちろん過去と絶対同じ通りになる訳では無いが、金融政策の変更に伴う、資本フローの変化は見逃せないと思われる。
■しかしG7後から、マーケットは政治マターになってきた感じ。
米国の双子の赤字を解消するためにドル安誘導の話し合いが行われたのだろうか・・・・
ただアメリカは現在利上げを打ち止める為、経済指標やインフレ指標を見極めに入った。
経済が徐々に落ち着いてきてる中、コモディティー価格の上昇やドル安によるインフレ懸念とあっては、金融政策の舵取りが難しい。
双子の赤字解消の為にはドル安に誘導したいかもしれないが、ドル安(輸入価格の上昇)によるインフレ懸念での利上げは避けたいところだろう。
結論としては、政治的に多少ドルを下げたい向きはあるのかもしれないが、大きく下げるのは米国にとっても不味であり、落ち着きを取り戻せば、上記理由による資本フローに伴うドル買いが続くと思われる。