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宝石★Wonderland

宝石とジュエリーのこぼれ話や豆知識をお届けします。
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こんにちは。

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもお読みくださってありがとうございます。

 

大変に久しぶりの更新となってしまいました。

 

 

 

 

 

私は夏が苦手。。。

 

 

年々、苦手の度合いが増してきているようで、

 

今年はほんとに、、、

ほんとにきつかった。

 

 

まだ終わっていませんね、夏。

 

 

 

でも、9月に入れば関東地域は

 

すこーし秋らしい気候に近づくという予報。

 

 

少し過ごしやすくなるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは今日の内容、金属の価格について。

 

 

 

 

先ごろまでの歴史上のジュエリーの物語とは打って変わって、

 

今現在の相場のお話になります。

 

 

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先週あたりでしたでしょうか。

 

 

テレビのニュース番組で、銅の価格が急上昇しているという話を聞きました。

 

 

 

それが何か?

 

 

はい。

 

銅関連に投資でもしていない限り、一般の方には無関係かもしれません。

 

さらにジュエリーを制作している人間にとっても、むろん

貴金属(金、銀、プラチナ)以外は関係ないと思われていることでしょう。

 

 

 

 

なのですが・・・、

あながちそうとも言えない、ということなのです。

 

 

 

 

実は日本にはかつて

金、銀と並んで、銅も貴金属とされていた時代があり

実際、文化的保存物の中には銅による造作物は少なくありません。

 

それも大変美しく、

度肝を抜くような技術を盛り込んだ作品がたくさんあります。

 

 

 

 

↑これは、正倉院の宝物、

八角鏡 螺鈿背。

青銅地に貝や石を螺鈿で留め付けた工芸品

 

 

 

幕末から明治維新にかけての時代のパリ万博に日本の金工品が出品されて、その不思議な技巧に海外の見物客が驚いたとの言い伝えもあります。

 

 

かように、銅は日本の工芸には必須の素材なのです。

 

 

 

↑こちらは純銅による打ち出し作品。

化学変化を故意に起こし、真っ赤に色揚げしています。

金属の色揚げは日本独特の伝統工芸技法です。

 

 

 

 

なので、明治以降の、洋装を土台としたジュエリーの制作のみに携わる者であれば、

 

銅なんて関係あらへん。

 

と高をくくるのでしょうけれど、

 

ジュエリーも作るけれど伝統工芸もかじる、

何事にも半端に鼻を突っ込む私としては

 

銅が高騰してる

 

この事実にはかなりの衝撃を受けたのでした。

 

 

 

 

 

 

銅価格高騰の理由は

   ・脱炭素化

   ・コロナ禍のおこもり需要

   ・中国の近代化

があるといわれyています。

 

 

 

銅は主に電気の通り道として利用されます。

 

つまりコード類、配管などに使われ、経済成長とともに需要が伸びてきた資源です。

 

そして今現在スマホ、家電などはおこもり生活に必須のアイテムとなってきましたし、

今後は電気自動車などにも大量に使われていくはずです。

そしていち早くコロナ禍を抜けた(といわれる)中国は、経済優先の政策に切り替え、銅線の需要がさらに伸びたといわれます。

 

 

 

 

では、実際はどのくらいの金額になっているのかというと、

2018年から今までの推移の表がこちらです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年1月には1トンが7000ドル前後だったのに対して

2021年7月は10000ドル近くに跳ね上がっているのです。

 

 

確かに急騰しております。

ですが・・・・。

 

 

 

物量を考えますと、私のようなちまちました製作には

どんなに大きな作品を作るといってもせいぜい1キロ~2キロ程度。

 

1トン7000ドルから10000ドルになったことを計算すると

1キロ購入するのに7ドル(=約770円)だったものが10ドル(=約1100円)になったわけで、

まだまだビビるほどのこともない、といえなくもないのですが。

 

 

ですが、このままいくとどこまで行ってしまうのか

心配ではあります。

 

 

 

 

 

 

 

本日は、銅の高騰にうろたえる工芸作家が存在する、

といお話をお伝えいたしました。

 

目先の利く方は、ぜひ先物などに投資を考えてみてはいかがでしょうか・・・。

 

 

 

 

 

 

では、次回は金属がらみの話題として、

金、銀、プラチナの相場に触れて

作家としてどうとらえているかをお伝えしてみようと思います。

 

 

 

最後までお読みいただきましてありがとうございました。