「受験の準備はいつから始めたらいいの?」

成功したお母さんたちによく聞いてみると「実は、受験に向けた土台作りは生まれたときから始まっている」みたいです。

 

お出かけや普段の会話が土台になる

中学受験だと小学3年生の2月から始まります。でも、最近の受験の入試問題は、単に知識を詰め込み、演習をくり返すだけでできるわけじゃないみたいです。

よくいう“思考系”です。手を動かしながら考えさせる問題になっているみたいです。

 

こうした問題を解くときに必要になるのは、

「もしかしてあのときのあのことを言っているのかな」

「○○をしたらこうなったから、この問題もその方法で考えてみたら答えが見つかるかもしれない」

といった経験らしいです。

小学生の子だと、それは幼児期・低学年の頃に経験した遊びやお手伝い、親子の会話が活きるようなんです。

 

あれもこれも手を出してしまう

今のお母さんたちは

「○○をすれば、子供の成績がグングン上がる」

「小さい頃から○○をやらせておくと、受験に有利に働く」

と、“何をやらせたらいいか情報”に飛びついてしまうことも多いみたいです。

おそらくたぶん共働きが増えたことと、たくさんあるネットの情報に影響されているのかも。

 

子どもが勉強をやらなくて困っているというお母さんに聞くと、自分が忙しく、子供の勉強を十分にサポートできない分、

「わが子のために良さそうなもの」があれば、できるだけ早いうちからやらせておきたいという“逆算思考”であれもこれもと手を出してしまったらしんです。

 

子どもはそれをわかっていないから、何となく始めるんです。

お母さんはいろいろ手を出して、子どもに「こっちはやめる?」「やめてもいいよ」と声をかけるようですが、子どもは「やめる」とは言わないんです。一度始めてしまうと、脳の性質からやめることに抵抗が出るんです。別にやりたいわけでなくても・・・


習い事が増えて、管理するために子どもにスマホを持たせる。でも、親の使ってほしいようには子どもは使わない、いつの間にかスマホに夢中。。。。

 

子育ては「これをやっておけばスムーズに事が運ぶ」という単純なじゃないからきついんですよね。

 

子供の「気分」に合わせる

そもそも子供は気分で動きます。大人のように、この目標を達成するためには、「いつまでにこれをやって、いつまでにこれを終わらせておく」というふうに動きません。大人でもそんなふうに動く人は多くないですし。


まして、遊びたい盛りの小学生が、遠い未来にある受験のために、「毎日頑張って勉強をしなければ!」と、自分を奮い立たせることなんて考えないです。

 

じゃあ、どうしたらやる気を起こすことができるの――。


子どもが自分から勉強するお母さんの話をまとめると、これはもう子供の「気分」に合わせて、親がサポートしていくしかないようですね。

それにはまずわが子をよく観察すること。この子は何をやっているときに楽しそうにしていて、何が好きで得意なのか。どんなときに気分が乗って、どういうときに気分が乗らないのか。

そして、どういう気分であれば頑張れるのかをよく観察し、気分が乗っていないときは、ちょっとだけ頑張ればできそうなことをやらせてみて、頑張っている様子が見られたら褒めるのが一番なようです。

 

「毎日勉強するのは当たり前?」

受験をするのだから、毎日勉強するのは当たり前、なんて思ったらダメなようです。大人からすれば出された宿題はやるのが当たり前であっても、きちんとやったらその頑張りを認め、褒める。

そうやって、「認めて」「褒める」ことをくり返し、伴走していく。それが現実的なようです。

気分がいいときは、大人の想像をはるかに超えた頑張りを見せるのが子供。そうなれば、親のサポートは最小限に、子供はどんどん自走していく。両者の違いは何かというと、

「楽しい」と思えるかどうか――。

大人でもそうですけど、楽しいと思うことはどんどんハマっていくし、うまくいかないことがあっても、楽しいことなら「もうちょっと頑張ればなんとかなるかもしれない」と踏ん張りがきく。

勉強もそれと同じで、

「知らないことが分かるのは楽しいな」

「できなかった問題が解けるようになるのはうれしいな」

と思うことができれば、子供は自ら学びに向かう。


でも、その土台を作る幼児期・低学年のときに、どんな過ごし方をしてきたかで、勉強に対するイメージは変わってきてしまうようですね。

高学年になって成績が伸びなくなるのは?

「高学年になってから成績が伸びなくなった」というお母さんに

「お子さんが小さいころは、どんなふうにしてたの?」

と聞くと、多くは

「幼児期から学習系の習い事に通わせていた」「低学年の頃からドリルをいっぱいやらせていた」

と言います。

こういう子はみんな低学年まではいい成績を取り続けるんですが、受験の勉強が始まる4年生頃や高校入試なら中学生になってから徐々に成績が下がり始めることが多いんです。受験が近づくとさらに伸びない。

それは幼い頃からの“やらされる勉強”に疲れ、勉強が嫌になってしるから。

 

4年生のときは学習習慣にまだムラがあったり、落ち着いて勉強ができなかったりした子が、学年が上がるにつれてメキメキと頭角を現すことがあります。

この違いを一言で言うならば、

「小さいときにどれだけ熱中する体験をしてきたか」

に尽きるようです。

 

「熱中する時間」がとても大事

例えば勉強は学校の宿題くらいしかしないけれど、魚や虫など自分の好きなものの図鑑なら何時間でも飽きずに見ていられる子。親からすると「なんで同じものばかり見ているのだろう? もっと勉強に役立ちそうな本を読めばいいのに」と思うかもしれないです。

でも、この「熱中する時間」が、実はとても大事なようです。

 

最近の入試は、知識の丸暗記は通用せず、与えられた問題の中から条件や状況を理解しながら、自分なりに解決法を見いだす思考力が大切です。

この思考力を十分に発揮するのに欠かせないのが「熱中したときの集中力」なんだそうです。

 

小さい子供は自分のやりたいこと、例えば好きなものについて書かれた図鑑を隅々まで見たり、時間がたつのを忘れて砂遊びをしたり、ああでもないこうでもないと頭をひねりながらパズルに夢中になっていたりするときに、

「どうしてこうなっているのだろう?」

「これとこれの違いは何なのだろう?」

「どうやったらもっと上手にできるようになるのだろう?」 

と、頭の中で自然と「思考訓練」を行っているようなんです。

こんな体験が粘り強く最後まで考え抜く力や、自分で考え解決策を見つける力を育むようです。

頭を使うことは疲れますよね。でも、本人が「楽しい」と思って取り組んでいれば、それは快感になるかも。


「勉強は楽しい!」と思えるかどうかにかかっているようです。