3年5か月ぶりの復活Vの前祝いのように、桜吹雪がグリーンに舞った。18番、2メートルのバーディーパットを沈めた片山は右手の人さし指を天に向けた。03年第2ラウンドの宮瀬博文に並ぶ大会レコード62をマークし「今日はこれで十分でしょ」。2位に4打差をつける一人旅をドヤ顔で振り返った。

 「球筋、スイング、気持ちの3つがようやくつながってきている。球に魂が乗るような感じで打てている」。1番で2メートルにつけると3連続バーディースタート。思い描いた弾道で、狙い通りの点へ球を運び続けた。今週から長尺に替えたパターもはまり、12番で6メートル、13番では5メートルを沈めバーディーを量産。20パットは自己ベストだ。

 08年11月の三井住友VISA太平洋マスターズを最後に3年以上勝利から遠ざかっている。4位に入った09年マスターズ以降は燃え尽き症候群に陥った。しかし、通算26勝の永久シード男が、4年ぶり6度目のキング取りへ本気を取り戻した。「(目標の中に)当然賞金王も出てくると思うし、そういう気持ちはないのかって言われたら、あるよなって言える。こうなるのを待っていた」と不敵に笑った。04年から3年連続賞金王に輝くなど、敵なしだった頃と比べても「技術は今の方が上。スイングも今の方がいい」。39歳を迎えた今、最も心技体が充実している。

 開幕戦(東建ホームメイトカップ)は、最終日を首位で迎えながら4位に敗れたが「先週は手探りで、今週は大丈夫だなという感じ」と、日に日に手応えは増している。クラブハウスで尾崎将司に「最終日までもたせろよ」とハッパをかけられ「はい」と答えた。今度こそ逃げ切ってみせる。