今日は千と千尋の稽古が休みになったので、ピン芸人のお笑い賞レース【R-1グランプリ】の1回戦を観に行った。もちろんお客さんとして行ったので、500円のチケットを購入しての参戦だ。
今年は仮に勝ち進んだとしてもスケジュールがとれないので出場は辞退。
なので、今年の雰囲気はどんな感じかなぁ?というよりは、
どんな人が会場の空気を掴むんだろう
という勉強のために観覧した。
R-1グランプリは、素人も参加でき、もちろんプロでコンビとして活動している芸人も、この大会にはピン芸人として参加できる。
そしてこの1回戦というのが、とんでもなくカオスなのである。
客席からひと笑いも起きないなんてことはザラにあり、それに耐えられなくなった出場者がに震え出すことも少なくない。
もちろんおもしろい芸人も沢山いる。
そんなR-1グランプリ1回戦を観て、観客としての僕が想う
ネタを客に届けられる芸人、空気感をその人色に出来る芸人の特徴
を書いていく。
○まずひとつ目。
顔から声が出ている
声が大きいのは大前提。小さいのは問題外であるが、声を出している人と、届かせている人の圧倒的な違いは『顔で声を出している』ということ。
どういうことか。
例えば、バカなネタをしているのに声は大きいが、顔がバカじゃないと届かない。イケメンだからとかブサイクだからじゃなくて、バカな顔をそこでしているかどうか。
逆に、悲壮感あふれるネタなのに、顔が悲壮感に包まれてないとただネタが萎(しお)れている様に見える。
ちなみにこの芸人は同期のゴスケで、今日イチの笑いをとっていた。
彼のネタはスーパー荒削りで、理解不能だけど、それが成立するように終始、【顔で声を出していた】。だから引き込まれる。彼の世界観のまま客が引きずられる。
みんな見てくれ!僕のカメラで撮る写真なのに、彼は『俺を観てくれ!』が強すぎて前に出てしまい、僕にピントが全く合ってない。勘弁してほしい。
芸人だけに関わらず、人にモノを伝える人にはぜひこれを念頭に置いてほしい。
顔で声を出す!
ミュージカルをしている時に学んだことだけど、『人の振り見て我が振り直せ』とはこのことか!と考えさせられた。
○二つ目
ひとつ目と近くなってしまうが
目線を落とさない
これも当たり前ではあるが、意外とみんなめちゃめちゃ目線が悪い。
ウケない瞬間に目線が落ちたり、噛んだ瞬間に目線が落ちる。客席からそれを観ていると、一気に緊張感に変わってしまう。観ている方が緊張してしまうのだ。
目線にも意味を持たせないといけないんだなぁと改めて感じた。
そして最後
走らない
走らないというのは『ネタ』に関してである。
『ネタ』や『セリフ』が走っているというのは、本来のペースよりも速くなっているということ。
緊張などからネタが走ると言うことはよくあることだ。
え、その人のネタのペース知らなくない?と思う人もいるだろうが、これが不思議とわかるのだ。
ネタが走ると、これもまた客に緊張感を与える。観ているこっちにも余裕を持たせなくなる。よって、笑いの取りこぼしが出てくることになる。
これが笑い所でなくても、空気感を取りこぼすことにつながる。
この三つが、客として観て、勉強になったことである。
大したことではないけど、逆に言うと、人の心を掴む人というのはこれが確実に出来ているのだと感じた。
また明日からこれを自分に落とし込んでいこう!
人前で話す機会がある人は、ぜひ実践して見てほしい。