くアロハです!
今日はビーチクからの
イルカ救出でした。
やった〜海へ帰っていった。
よかったら読んでみて下さいね。
イルカ
2001年の3月10日、朝から快晴。
この日は、沼地に不法投棄されている、ゴミを撤収をする為のボランティア活動、
「ゴミゲット」が行われる日であった。
ドロドロになるのを覚悟して、長靴やゴム手袋、着替え等を用意していると、
一人の女の子から
「西のビーチにイルカが打ち上がっているらしいです」と電話があった。
すぐに、一緒にゴミゲットへ行くつもりだった友達に電話をし、
「おはよう、起きてる?」
「おはよう、ゴミゲットでしょ」
「ゴミよりイルカだよ」
「えっ、イルカ?」
「今からイルカを救出に西面へ行くよ」と伝え、
続いて何人かに連絡を入れた。
現場に着くと、そこには驚く光景が広がっていた。
いつもサーフィンするポイントに、百頭以上のイルカが打ち上がっていたのである。
早速、ウエットに着替えて、ビーチに降りると、どのイルカも息絶え絶えになっている。
子供のイルカは鳴き声をあげていた。
それを見て、涙が出そうになったけれど、そんな感傷に浸っている暇はなく、
次々到着するサーファー仲間と、打ち上がっているイルカを海へと引っぱった。
後日、新聞で分った事なのだけれど、このイルカは、カズハゴンドウと言って、
体長約2・7メートル、体重約150~200キロ。
女性が2,3人で引っぱっても、うんとも、すんとも動かない。
途方にくれていると、建設業の人が重機を持ってきてくれ、一緒にイルカを海へと押し出してくれた。
私達は海へ入り、イルカが自力で泳げる深さの所まで連れて行く。
しかしイルカは、波に乗ってあっと言う間に岸へ戻ってしまう。
ある人が、「リーダーが沖にいないので、戻ってくるのではないかな」と言ったのだけれど、
その後も、これの繰り返しだった。
ここのビーチは遠浅で、この日はオンショア。
波が次々と押し寄せてくるので、イルカを沖に出すのは容易ではない。
サーファーの中には、服のままずぶ濡れになりながら救出作業をしている人や、
沖へ出過ぎてカレントにつかまり、サーフボードで救出される人もいた。
時間が経つにつれ、沢山の人が集まってきて、もくもくと、作業が続く。
子供達は、器になる物を探して、イルカに「がんばって」と声をかけながら水をかけていた。
救出作業が始まって、6時間くらいは経っただろうか、私がヘトヘトになり車に戻ると、
浜では最後のイルカが救出され、沖には仲間を待っているのか、
数等のイルカが群れを組んでいた。
結局この時は、住民、ダイバー、漁民、役場職員、建設業者、サーファー等が一つになり、
171頭のイルカのうち、127頭を救出する事が出来た。
後日、素手で触ってはいけないとか、重機で押し出したのはよくない、とか、
色んな注意事項を聞いたのだけれど、みんな無我夢中だったのである。
今、このエッセイを書きながら、どうして、あんなに一生懸命になれたのだろうか、と思った。
多分、そこには確かな命があったからである。

