TOMIKO NAKAGAWA -2ページ目

TOMIKO NAKAGAWA

伝説の物語

[すごい鳥の数だ~。]


おいらが捕まえるぞ~。


デビットが鳥を追いかける。


鳥が飛び立つ。


デビット! 無理よ。


こっちよ!


メアリーは一羽の鳥の後をつけて歩く。


デビットとジョンもメアリーの後を歩く。


見て洞窟よ。


鳥が洞窟の中へ入って行く。

まじょ まじょ~。

TOMIKO NAKAGAWA



ここでいいわ~。

さぁ~。着いたわ。]

カエルが岸辺に着く。

ここならもう大丈夫よ。


ジョンとメアリとデビットはカエルの背中から降りる。

あなたのお陰で助かったわ。

ありがとう。

[どういたしまして。]


すると….カエルがどんどん小さくなりもとの大きさになる。

すごいぜ !

魔法のカエルだ。


デビットはカエルを手でつかみポケットへ入れる。

おいらが街へつれて行く約束だね。


服が水に濡れてべっしょりだわ~。

歩いているうちにすぐに乾くよ。

そうね~。

行きましょう~。


3人は歩きだした。


うぁ~。すごいよ。


まじょ まじょ~。

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カエルが水に浮いている。

助かったわ。

すげえ~。

風船のようだ。]


[飛んだだけだよ。]


[もう大丈夫だよ。]



ヤッホー!!


魔法だぜ~。



見て !



もうすぐ岸辺よ。


あそこがいいわ。


カエルがゆっくり泳ぐ。


あれは何 かしら ?


メアリーが遠くを指さす。


ひょっとして…?

ワニかも ?


水に入ってくるよ。



こっちよ !



3人を背中にのせたカエルが方向転換をする。


早く !


急いで !



カエルがスピードで泳ぐ。



もう大丈夫よ。


ここまでくれば大丈夫だ。


もうすぐ岸辺に着くわ。


やったぜ~。



ジョン・メアリ・デビットを背中に乗せたカエルが岸辺へ向かってゆっくり泳ぐ。


まじょ まじょ~。

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ジョンがカバンを開けてカバンの中の鏡を取り出す。

鏡を太陽に向ける。

太陽の光が鏡に反射して橋の向こう岸を照らす。

すると…デビットの腕にからまっているヒゲが外れて短くなっていく。

橋が大きく揺れる。


うぁ~。おいら落ちるよ~。

もう~だめだよ~。


デビット!

デビットが川に落ちていく~。


すると....デビットのポケットからカエルが飛び出す。

カエルがどんどん大きくなって川に落ちていく。


デビットは魚が泳いでいる川の水の中へ~。


風船のように大きくなったカエルが川の水に浮く。


[デビット! 僕につかまるんだ 。]


デビットは大きくなったカエルの体につかまる。


[僕の背中に乗って。]


デビットは大きくなったカエルの背中に乗る。


その時橋が大きく揺れる。


ジョン !


メアリー行こう !


行くわよ~ !


ジョンとメアリーは川へ飛び込む。


ジョンとメアリーは川の水の中へ~。


おいらこっちだよ~。



ジョンとメアリーはカエルが浮いている所へ泳いでいく。


おいらにつかまって !


デビットは手をメアリーにさしだす。


メアリーとジョンはカエルの背中に乗る。


すごいわ !

どうしてこんなに大きくなったの ?



[僕は大きくも小さくもなれるんだ !]


魔法みたいだね !


[もう大丈夫だよ。]


[僕の背中なら安心さ。]


3人を乗せたカエルが川の中をゆっくり泳ぐ~。


ジョンとメアリーとデビットは寄り添う。


しばらくすると…..。


川の水の流れがしだいに早くなる。


見て !

何 ?

あれは ?


滝だ~。


ひきかえそう。


川の水の流れが激しくなる。


もう無理よ。


ひきかえせないわ。]


[大丈夫だよ !]

-
[僕にしっかりつかまっているんだよ !]


うぁ~~。滝だ~~。


[さあ~。行くよ。]


ジョンとメアリーとデビットを背中にのせたカエルが空高く飛ぶ~。


滝の下へ落ちていく~。

まじょ まじょ~。

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あともう少しよ。


この釣り橋を渡ったら街よ。


長い橋だ。


おいら高いの苦手なんだけど...。


大丈夫よ3人で渡れば怖くないわ。


デビットは釣り橋に一歩進み下を見る。


すごいよ~。


デビット下を見ないで !


そんなこと言っても無理だよ。


揺れているよ~。


ゆっくり渡れば大丈夫よ。


僕が先に行くよ。


ジョンがデビットの先に進む。


大丈夫だ!この綱につかまって!]



デビットはつり橋にからまっている綱につかまる。


メアリーも綱につかまりデビットの後を進む。


なんだかこの綱...ぬるぬるするよ。


大丈夫よ!



デビット。 しっかりつかまって!


あともう少しよ。]



その時、大きくつり橋が揺れる。


なんだ!


うぁ~~。落ちるよ~。


デビット ! ジョン !


前を見て!



なんだ!あれは?


ひょっとしてこの綱の持ち主?



あいつのヒゲだよ!



ジョン!デビット!綱をはなして!



うぁ~。綱がおいらの腕に巻きついて離れないよ~!



つり橋が大きく上下に揺れる。


もうだめだよ~。


デビット!




まじょ まじょ~。

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[朝市はどうだった?]


大勢の人だったわ。


[そう~。]


野菜に果物を買ってきたわ。



見て! このトマト。

メアリー籠の中から手で大きなトマトを取り出す。


朝、取れたてのトマトよ!



いちごも買ってきたわ。

[ランチはサンドイッチにしましょう。]



私が作るわ。


フルーツサンドはお得意よ。


[メアリーはサンドイッチがお得意だからね。]



ジョンは部屋でゆっくりしてていいわよ。]


ジョンはうなづく。


ジョンは台所を出て階段を上り部屋のドアを開けて部屋に入る。


デスクの横の少し空いている窓から風が入り
レースのカーテンが揺れている。

ジョンは窓に近づき窓を閉める。


デスクを見る。

デスクの上に置いたはずのカードがデスクの下の床に落ちている。


風か...。


カ―ドを手で拾いデスクの上に置く。


すると....。


真っ白なカードにハウスがぼんやり浮かび上がる。


何..?


カードを手に取る。

カードに浮かび上がったハウスが消えカードは真っ白になる。

ジョンはカードをデスクの上に置く。


靴を脱ぎベットに横になり天窓を見る。

四角い小窓から太陽の光が差し込む。

眠気がさそい眠りにつく。


まじょ まじょ~。

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着いたわ。


ジョンとメアリーはサマンサのハウスの玄関のドアを開けて中へ入る。


ただいま~。


台所へ行きましょう。


メアリ-とジョンは台所へ。


メアリーは台所のテーブルの上に野菜と果物が入った籠を置く。


台所の奥のドアが開いている。


その時....。


[メアリー!]


叔母の声?

[メアリー!]


庭から聞こえるわ?


行こう。


ジョンとメアリーは台所から庭へ出る。


[メアリ-! 助けて!]


[ここよ!]


サマンサの声が聞こえる。


あの建物の中よ。



ジョンとメアリーは庭の奥の建物のドアを開けて中に入る。


階段の下にサマンサが倒れている。


大丈夫?


ジョンとメアリーはサマンサに駆け寄る。

[大丈夫よ。]


[階段で足をすべらせて階段から落ちたのよ。]


けがは?


[大丈夫!]


[ジョン!手を貸してちょうだい。]


サマンサはジョンの手を借りて起き上がる。


[助かったわ~。]

[もう~大丈夫よ。]


[年を取ると目と足が弱くなってね...。]



ジョンはうす暗い建物の中を見渡す。


[驚いた?]

[ジョン、ここは私の隠れ家よ。]


[あそこに私のブレンドしたお茶が入っているわ。]


[こっちは薬草棚。]


[2階は私の大事な道具置き場。]


[私は昼間はいつもこの場所にいるわ。]


[ここが私の隠れ家よ。]


[もう~大丈夫!]


[さぁ~ハウスへ戻りましょう~。]



ジョンとメアリーとサマンサは庭から台所へ入る。




まじょ まじょ~。

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ジョンとメアリ-とデビットとベティ(犬)はサマンサのハウスに向かって歩く。



今日は最高の天気だね。


太陽が眩しいわ~。


ベティ(犬)が吠え出す。


あれがデビットのハウスよ。


おいらの家。


デビットは橋の向こう側に見えるハウスを指をさす。


すごい家だね。


デビット家はお金持ちよ。


そうでもないよ。



大きな橋を数人の人が渡っている。


[おいら家へ帰るよ。]


そうね~。


ジョンはうなづく。


午後に待っているわ。



デビットはベティ(犬)を連れて橋を渡り家へ帰る。


ジョンとメアリ-はサマンサのハウスへ戻る。


まじょ まじょ~。

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汽車の汽笛が聞こえる。


もうすぐ汽車が着くわ。


ジョンとメアリーとデビットとベティ(犬)は駅の前の広場に着く。



すごい人よ。



大勢の人が大きな荷物を持ち駅の入口に立っている。



汽笛の音がしだいに大きく鳴る。


見て!


汽車よ。


ベティ(犬)が吠える。


目の前に汽車が見える。


あの汽車は ?


ジヨンと私が乗って来た汽車よ。


あの汽車はどこへ ?


私は知らないわ。


この駅の先へ行ったことはないの。



おいらはあの汽車に乗ったことはないね。


ジョンは駅に入っていく大勢の人を見る。


あっ!あれは ?


人混みの中に鳥が入っている鳥籠を持った老女の後ろ姿がジョンの目に映る。

ジョン!どうしたの ?


鳥籠を持った老女が駅の中へ入って行く。

いや !何でもないよ。

さぁ~。ハウスへ帰りましょう。



ジョンはうなづく。


まじょ まじょ~。

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ジョンとメアリーとデビットとベティ(犬)が市場に着く。


市場には色とりどりの野菜が売られている。

大勢の人達が籠を持ち買い物をしている。


[そこのお嬢さん !]


[野菜はいかが ?]


[朝採れたてだよ。]


[トマトは安くしておくよ。]


メアリーは大きなトマトを手に取る。


このトマトをちょうだい。


[お嬢さん。お目が高いね~。]


[このトマトはあたしの畑で取れた一番いいトマトだよ。]



メアリーはトマトを数個と野菜を買う。


果物は奥のお店がいいわ。


叔母の友人の店よ。



ジョンとメアリーとデビットとベティ(犬)が市場の奥へ入って行く。



この店よ。


ジョンとメアリーとデビットとベティ(犬)は果物が山盛りになっている店の前で立ち止まる。


[あらっ!メアリ-!]


[久しぶりね~。]


[元気だった?]


[めずらしいね~。]


[ボーイフレンドと一緒かい ?]



私の友人ジョンよ。]



[どこの人 ?]



隣の街に住んでいるのよ。



[そう~。]


[今日は何がいいかしら ?]


このいちごをちょうだい。



[今日はおまけして山盛りだよ。]


[りんごもサービスしておくよ。]


駅の鐘の音が聞こえる。


ベティ(犬)が吠える。


[汽車が着く頃だね。]


行きましょう。


メアリーはいちごとりんごを籠に入れる。


ジョンとメアリーとデビットとベティ(犬)は駅の広場へ向かって歩く。


まじょ まじょ~。

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