私の家族は5人で、両親と兄が2人いました。

私は三兄弟の末っ子でした。


空手を習い、手先が器用な長男とバスケが得意で絵がうまい次男に比べ、好きなことといえばテレビゲームで勉強ができるわけでもなく、芸術的なセンスもない根暗な子でした(笑)


母は独特の子育て理念をもっており、あきらかに間違えた教育論などは言わないのですか、自分が正しいと思ったこと以外は間違いであり認めないといった、思想強めの人でした。


父は基本的には子供の意思を尊重すると言ったスタイルで、あまり自分の考えをおしつけられた記憶はありませんでした。


本人に確認はしていないので、推測ですが、恐らく母の中での理想の子育てとは、勉強とスポーツができ、柔軟な思考力が備わった優秀な子にさせることであったと思います。

(みなさん基本はそうだと思いますが)


しかし3兄弟が成長するにあたり、長男は祖母の家に住みつくようになり、次男は両親に暴言や暴力を振るうようになりました。


当時は次男が中学生くらいだったと思いますが、父が胸ぐらを掴まれていたり、暴力を振るっている兄を母がうしろから蹴っていたりする光景を見ながら何もできない自分がいました。


そして母親は、ことあるごとに「あの子(次男)はきちがいだ。悪魔の子だ」と私に言うようになりました。


当時の私も、母親が正しいとしか考えがなく、両親にひどい行いをする次男を頭のおかしい人間だと思っていた。


そして、私は母寄りの存在になろうとしました。

本当はゲームがほしいけど母が嫌がるから母と気が合うものを買ってもらおうとか、こういう事を言うと母が喜ぶだろうとか、そのような言動をとっていたと思います。


しかし、そうしているうちに兄は私にも暴力をするようになりました。

両親が留守の間に髪の毛を鷲掴みにされながら「お前はこの家の子供ではない」などと言われ殴られたり、人格否定のような言葉を言われるようになりました。

よくある兄弟喧嘩と言われればそれまでなんですが、気が弱い私は殴り返すこともできずにいました。