中へ入るとまず目に入るのが右手の岩山。
写真ではわかりづらいですが、琵琶湖疏水から引いた水が岩の間を流れていて、ところどころ滝になっているんです。
岩盤の下は川になっていて、水は門の外に流れ出るよう作庭されています。
このお庭はウェスティン都ホテル京都のもう一つのお庭「葵殿庭園」を手がけた7代目小川治兵衛の長男小川白楊によるもの。
もともと、清浦奎吾(きようらけいご)という大正時代に首相を務めた人の別荘があり、その時に依頼されて1925年に作庭されたお庭なんですって。
ここにあった岩盤を活かして庭を作っているそうです。
写真だと音が伝わらないのが悲しい。
流れ落ちる水の音がなんともいえず心地いいんです。
絶妙・・・・・。
夏は滝の前にずっと座って、夕涼みをされるお客様もいらっしゃるんですって。
秋は、正面の木がモミジなので。
少し前まで真っ赤に色づきすごく綺麗だったみたいです。
石畳がありますが立ち入り禁止。
庭は眺めて楽しむべし。
1925年に完成した白楊による岩盤のお庭を踏まえまして。
1959年
佳水園の設計をすることになった建築家・村野藤吾氏は、岩盤から流れる水を「酒」に見立て、白砂の上に芝で瓢箪と盃を表現。
白楊作庭「岩盤の庭」と村野藤吾デザインの数寄屋風別館・白砂の中庭
美しさにため息しか出んわ〜。
ちなみに。
Casa BRUTUSで櫻井翔さんが松の横に立って写真を撮られておりましたが。
実際はそちらも立ち入り禁止です。
正面のめっちゃお高い部屋からですと、瓢箪と盃が美しく見えるのですが。
庶民obakanekoの限界はここ。
芝が青々としている時はさらに格別でしょうね。
雪が降った時もそれはそれは美しいそうで。
女将さんが自身のスマホで撮った写真を見せて下さいました。
雨上がりの朝もいいなぁと眺めていたら、女将さんが窓を開けて外に出させてくれました。
迫るお庭のど迫力よ!
インスタを見ていたら芝の上に座って写真を撮っている某国の方を見つけてしまいました。
文化に対する冒涜行為だと思います。
最近はそういった観光客が一定数いるそうで。
上品な女将さんがNo------------------‼️と叫ばねばならぬ状況なのだそうです。
「立ち入り禁止」「KEEP OUT」と書かれていても看板の目の前だけでしょ?と屁理屈を言ってくる人もいると。
雑誌の撮影ではモデルさんがヒールを履いているので、芝を保護するシートを敷いたとか。
そもそも芝の上で撮影する必要ある?
見学は自由ですが「節度を守って」とお願いしたい。
悲しいことに通じんだろうが。
(なんでお庭じゃなくて「自分」が主体になって撮影したいのかわからん)
石畳で撮影させていただいた人がいらっしゃったけど、フレディの熱狂的ファンだったようで。
ホテルスタッフにお願いして同じ場所で撮影したいと特別に許可を頂いたようです。
それはそれで微笑ましい。
推しを愛する心は大事だ!
同じように、ロビーの撮影・見学をしたい場合は、窓から覗き込むんじゃなくて、お願いして中に入れてもらってくれないかな〜と思った次第。
一旦心を鎮めまして。
夕暮れのお庭も素敵なの。
以上を踏まえ。
日本モダニズム建築の巨匠・村野藤吾氏デザインによる「佳水園」は2020年。
村野氏の意匠を残しつつ中村拓志氏&NAP建築設計事務所の客室監修で2室を1室にしたり、宴会場や浴室を作り替えたりして生まれ変わりましたので。
ケンチクを学ぶ旅ならぬ「ケンチクを楽しむ旅」をしたいと思います。
改修設計をされた大林組・全日本コンサルタント及び職人さんにも敬意を表したいと思います。
中村拓志氏&NAP建築設計事務所の佳水園への思いはこちらから
↓
お次でようやくチェックインですね〜。
もちろん一番安い部屋です!!!