辛かった大部屋 | ちぇきっこおばちゃんの独り言

ちぇきっこおばちゃんの独り言

乳がんになりました
治療中に肺に良性腫瘍ができ手術。
乳がん治療終了翌日に白血病がわかり、今、治療中。

重たい話しなので、気持ちが落ち込むかもしれません。辛い方は、読まずにお引き取り下さいね。

長い入院生活、人寂しくなってだれかと話したくなったり、独り言も多いし、いびきもするし、同部屋の方にどうしても迷惑をかけてしまうので、なるべく交流を持って、謝り倒してお互い快適に過ごせるように努めていました。

セミクリーンと呼ばれる半無菌室では、同じような病気の方だったので、励まされたり、給食のメニューの悪口を言いあったり、時にはプライベートの話をしたり…笑いあうこともたくさんありました。

セミクリーンから大部屋に移ると、他の科のベッドが空いていないからと言う理由で違う科の患者さんと一緒の部屋になりました。

そのうちの1人は、同じくらいの世代の方で明るくて、すぐに打ち解けて話しました。
抗がん剤治療のために入院しているとのこと。

「実は、もう治らないねん。本当は、抗がん剤もしなくてもいいかなって思っていたんやけど、主人がしてくれって言うもんだから…」

えっ…延命治療ってことなのか
なんて声かけていいのかわからない

「来年まで生きていられるといいなーって思ってる。もう、この世に悔いは、ないねん」

こういう風に思えるまでいろいろな葛藤があったんやろうなーって
私たちアラフィフまだ、若いのに…悔いないって

「やりたいことまだ、あるよね?」

って聞いたら

「もう、やり尽くしたから悔いないよ」

って
私なんかまだまだ、やりたいことだらけ
治るための治療があるってことは、本当にありがたいことなんだと

1年前までは、普通に生活していたのに急にそんなことになってしまったって
今までの人生、好きに過ごして来たからって笑いながら言っていました。
私は、今を大事に過ごしてなかったなーって
これからは、自分ファーストで過ごさないとあかんよって励まされました。

旅行好きな彼女。
日本ならどこが良かったとか、海外ならここが良かったよって教えてもらったり
いろんな話をしました。

仲良くなったらいつもならLINEを交換するのですが、交換出来なかった。
LINEをして急に返事がなくなる恐怖に耐えられる自信がなく…
彼女もなんとなく察しているのか
「縁があったらまた、会えるから。見かけたら声かけてね」
って

涙が流れて来た。なんでこんなことに…
彼女の前で泣くわけにいかず…
なんで神様は、こんな試練を与えるんやろうか…

もう1人の方も治療がなく新薬の抗がん剤を試すために入院され、趣味の卓球🏓ができるように先生にお願いしているって言っておられました。
あとは、好きなことをしてその時を待つって

私以外が延命治療ばかりの患者さんの部屋だったので、この部屋で過ごす数週間は、仲良くなればなるほど辛くて気持ちがしんどかったです。

でも、私よりみんな前向きで生きている間にこんなことをしたいって
いろいろ考えていて凄いなって

私に対しても辛い治療を乗り越えた先には、きっといいことがあるからね!
って励ましてくれました。

人は、平等にいつか死ぬけど、やっぱり辛い
わがままかもしれないけど、みんな長生きして欲しい。

彼女たちともう一度会えることを願いつつ
出会えたことに感謝。

人生悔いなしって思える日まで必ず私は、生きてやるって思ったのでした。