毎日の日課の様に私は少しの時間でも、

チャトと遊んだ。

いつ飽きるかな?って思いながらだったけど、

以外にチャトは『しつこい性格』だった。

3本セットで買ったネコじゃらしも、

1つはもうボロボロになってしまい、

2本目もそろそろダメになる様な状態だった。



私を遊ぶ相手と認識してくれたのか、

私が部屋にいる間は、押入れにこもる事無く

チャトも一緒に部屋で過ごしてくれた。

きっと、チャトからしてみたら、

いつネコじゃらしで遊んでくれても

いいようにという感じだったのかな?

私が少し動く度に寝ていたチャトがピクっと

顔を上げて「ヤル?」っていう顔を見せていた。

これが大切!

チャトも私を意識してくれてる。そう思った。

名前を呼ぶとチャトはこっちを向く。

何となくだけど、イケるかなって思った。



ベットの上で寝ているチャトの名前を優しく呼びながら、

私は近づく。チャトも私が近づいてる事に気がついている。

眠そうな目で私を見ているチャト。

逃げる気配がない。手を伸ばして私はチャトの頭にタッチ。

感動でした。長い長い道のりでした。

とうとうチャトは私に触らせてくれました。

優しく撫でました。頭を。

撫でるたびにチャトは気持ち良さそうに眠い目をもっと

トロンとさせている。

「もう、大丈夫だね」チャトに声をかけた。

翌日、私は押入れを片付けた。

もう、押入れに逃げ隠れる事もないから。

でも、急には寂しくなると思い、

毛布だけは端において置いた。



チャトと仲良くなれてからの事。

嬉しい事があれば、悲しい事も・・・・。



元々飼っていたココが帰って来なくなった。

うちのネコはチャト以外自由に外に行ける。

特にココは外の遊びが好きで、1日帰って来ない時もあった。

でも、最近はココも年老いた猫になっていて、

あまり外に出る事もなかったが、

最後に見たのは母だった。珍しく外にでるココを見ていた。

すぐ帰ってくると思っていたが、ココは1日経っても、

2日経っても帰って来なかった。

心配になり母も父も私も、兄もココを探した。

けど、ココの姿は見つけられなかった。

見つからず、日にちだけが過ぎていく。

同じ所を何度も探した。



時間が過ぎる度に、

嫌な予感も大きくなる。

猫は自分の死を見せない・・・。

動物の習性・・・。

悲しい思いが膨らんでいる。



チャトを撫でながら少し泣いた。

チャトもそうなるのかな?

撫でているチャトが涙でかすんだ。

どんな事があっても、私のそばにいてね。

私のそばから離れないでね。

最後の最後までだよ。約束だよ。

私はチャトを撫でながらそう何度も想った。



ココが居なくなって1週間が過ぎた。

近くで猫が死んでいたという情報もなく、

ココは姿を消した。

ココを探すこともしなくなった。

家族の心の中では、もうココにお別れが出来ていた。



その夜の事だった。

家族が寝静まった夜中。

チャトが奇妙な行動を取った。

それは普通の泣き声ではない泣き声で、

何度も何度も泣いていた。

何事かと思い私も目が覚めてしまった。

それはまるで遠吠えのように、響く泣き声。

どうしたのか?私はチャトにうるさいと声をかけるが、

分かるわけも無く、泣き声は続いた。

落ち着かないのか部屋中をゆっくり歩きながら、

泣き続ける。私はチャトを落ち着かせる為に、

抱っこして撫で撫でしたが効果がない。

どうしたの?意味分からない行動に戸惑った。

そんな私をよそに、今度は部屋のドアをガリガリと

爪で引っ搔いてるチャト。「ダメ!」ドアに傷をつけては

いけないと思いチャトを止めるが、チャトは言う事を聞かない。

ドアの外に行きたいのか?そう思い、ドアを開けたら、

すぐそこにクックがいた。



ケンカしちゃう!私はそう思った。

けど、チャトはクックを受け入れた。

クックはココがいなくなり寂しそうな感じがしていた。

ドアを開けたらクックが部屋に入ってきて、

チャトの奇妙な泣き声も止んだ。

クックはチャトのそばから離れなかった。

チャトが私のベットの上に登るとクックも後を追い

ベットの上に来て、寄り添うようにチャトとクックは寝た。



あんなに嫌っていたクックをチャトはなぜか急に

クックを受け入れた。不思議な夜だった。

私はきっとココがチャトにお願いしたのかなって思った。

残した我が子同然のクックをチャトに託したのかなって。



勝手な想像だけど。