7/28に、『トロイラスとクレシダ』を観劇してきました。
大好きな、シェークスピア、そして、大好きな浦井健治さんの舞台、なのに、チケットは1枚しか取れず、ものすごーく残念な気持ちがいっぱい。。。
兵庫や滋賀に追いかけようかと思えば、親戚づきあい、集中講義等、家庭の事情、もろもろで行けない日ばかり。
そもそも、兵庫まで方向音痴の私に行けるかも不明・・・
ということで、お名残惜しすぎる『トロイラスとクレシダ』ですが、文学座が大勢出ていたということで、豪華でした。
トロイ側
トロイラス / 浦井健治
クレシダ / ソニン
パンダラス / 渡辺徹
ヘクター / 吉田栄作
プライアム / 江守徹
ギリシャ側
ダイアミディーズ / 岡本健一
ユリシーズ / 今井朋彦
アキリーズ / 横田栄司
その他、いっぱい。
テーマは戦争とその時代を生きている人達ということかな?と思って観てました。
トロイ戦争時代、捕虜交換で、クレシダは恋人のトロイラスから引き離されギリシャ側へ引き渡される。父親がトロイを裏切りギリシャに付いたから、父親のもとへもどされた、ということになる。
クレシダ
捕虜交換で、ギリシャに付くと、周りをアガメムノン、メネレーアス、ユリシーズ、アキリーズ達に取り囲まれ変なダンス(歓迎のダンス)をされ、驚き、おびえ、しかも、アガメムノンは「歓迎のキスを!」とか言ってチューしてくる。
女なら、ぜったい、ビビる。怖いよ。ちょっと前に、自分を美しいと言い、丁重にお預かりします。とか言ってたダイアミディーズも黙って見ている。
普通の女なら、泣き出すところだが、毅然と言い負かすクレシダを、頭が良くて美しいと思う。
でも、不安は日々、大きくなる。ダイアミディーズが愛をささやき、守ってくれる。そう言ってくれれば心は揺れても仕方がないと思う。
クレシダは、ただ、生き抜きたかっただけ。そんな強い女性をソニンさんは、しなやかに演じていたように思う。
私には、クレシダは「不実の女」よりも「強い女」に見えました。
トロイラス
トロイラスを演じた浦井健治さんは、今回、殺陣も格好良くて、トロイの末っ子王子らしく、かわいらしくて、観てるだけで笑顔になりました。でも、後半になるにつれ、クレシダの裏切りを、仕方のないものとする気持ちと裏切られた怒りやショックが吹き出すような演技で、ちょっと、怖くなり、驚きました。
特にギリシャ側のテントをユリシーズに案内され、クレシダに言い寄るダイアミディーズを物陰から見ている時の様子は、人としてのトロイラスの心の葛藤を表していて、見応えバッチリでした。
残念なことに、クレシダとチューしてるシーンは、浦井さんの背中側だったので、どんな表情してるのか、まったく見えませんでした。やっと、クレシダと結ばれたのだから、きっと、キュートな幸せそうな表情をしたんだろうな・・・
ユリシーズ
今井さんのユリシーズ、クールで策士、冷静沈着。人間なら、というか、会社務めの頃には、冷静沈着でいたい。と思ったことが度々・・・私には無理ですが。
ということで、無いもの欲しさかな?憧れます。
そして、憧れのユリシーズを今井さんは、静かに演じられていて恰好良いです。
今井さんの静かに「グォォォォ・・・」って魂がこもっているような演技も大好き。
アキリーズ
横田さん、あなたがこんなに自由な俳優とは知りませんでした。妖怪ウォッチもどきのダンス、たまたま空席になっていた席に座って舞台をお客さんと一緒に見つめたり。お客さんを沸かすことのできる俳優さんです。思わず、アキリーズ様に惚れちゃいました。
残念なことに、席が素敵に前のほうだったので、右後ろ方向での動きは、あまり目に入らず・・・通路に降りてきて頂けるのは嬉しいのですが、あんまり後ろも向けないので残念・・・
あまりにも、アキリーズに惚れちゃったので、「アキリーズが傲慢だ」とアガメムノンが言うと、「じゃ、アガメムノン、お前は何だ?」と心の中でアガメムノンに問いかけてました。
そして、トロイ戦争は、パリスがネメレーアスの妻であるヘレンを盗むことから始まる。とすれば、一番悪いのはこの3人じゃん!と、変えられない物語にイラッとしました。
人妻を盗んだパリスも悪いが、妻がほかの男になびくような旦那ネメレーアスもどうなのよ。奥さんを大事にしないからこうなるのよ。っと、赤いネックレスに口づけをするネメレーアスに突っこみを入れたくなりました。そして、ヘレン、あなたは、まったく。。。
この演目では、トロイ側はヘクター以外は、死なないが、結局、おおむねの人がこの後に死ぬんだな・・・と思うと切なくなる。
もう一度、観たかったな・・・
せめて、教育テレビで放送してほしい・・・