オバサンが毎朝出勤前に立ち寄るコンビニの店員さん。

 

たぶん40代半ばの男性で、夜勤専門で入っています。

 

オバサンは朝6時ごろには寄るので、夜勤の店員さんとは顔なじみです。

 

その店員さんは入社(入店?)してかれこれ5年ほどでしょうか。

 

毎朝会うので必然的に会話もします。

 

話を聞くと、元々その店員さんの親はかなりローカルな場所で自営業をされていて、昔は儲けまくっていたんだとか。

 

大学を出てからはその会社の名ばかり幽霊役員として、一度も働くことなく役員報酬と称して毎月90万円(!!)の収入を得ていたそう。

 

その毎月もらえる不労所得の90万円で、株の信用取引に全集中(もう古い?)しながら、儲けたお金で世界旅行をする日々。

 

30代に入り親の会社が傾きかけてきて、仕事を手伝わないなら役員を解任して報酬を打ち切ると言われて自宅を追い出されたそう。

 

それでもすでに信用取引で億の財産を築いていたため、そのまま株で食べていくと決心してひたすらデイトレーダーとしてやっていたある日、突然自宅マンションに国税局がやってきて、通帳やら証券会社の取引書類やらを調べられ、最終的に数千万円の税金を支払うように言われたそうです。

 

なんと億の財産を築いた(とのたまう)人が、株取引で利益を得たら税金を払うというキホンのキを知らなかったと言うんです。

 

特定口座ではなく自分で確定申告をする一般口座で取引を続けていたらしく、1円も納税していなかったんだとか。

 

裁判所に呼び出され、裁判官にもきちんと納税して今後は特定口座で取引をしなさいと説教をされたと言っていました。

 

そこからは坂道を転げ落ちるように転落人生が始まり、納税はいやいやながらしたものの、収入を絶たれても今まで通りの生活を続けた結果、億単位で持っていた財産は2千万円にまで減り、億を取り戻そうとデイトレに打ち込んでも失敗が続き、手持ち財産が500万円を切ったころにパチンコ屋でよく会うオジサンからウチで働かないか、と声をかけられたのがコンビニバイトのキッカケだったそう。

 

そのパチンコ屋で出会ったオジサンは、近畿圏内で複数の店舗数を運営しているコンビニオーナーさん。

 

夜勤がなかなか見つからないと聞き、夜勤専門で働き始めました。

 

アラフォーにして人生初の労働です。

 

初めは知り合いのお店ということもあり、何か不満があればオーナーさんにぶつけながらも機嫌よく働いていましたが、だんだん周りがやりづらくなったのか疎外され始め、毎回不満をぶつけられるオーナーさんも嫌気が差してきたのか、この春あたりからぐっとシフトを減らされてしまいました。

 

一時期夜勤が見つからないから、とありえないシフトをこなして最高40万円稼いだと豪語していた店員さんも、シフトを減らされたあとは年金保険料を徴収され始めたこともあり、今は手取りで13万円(!)

 

 

そしてついに転職を決意したそうです。

 

さっそくネットで自宅近辺の求人を検索し、適当にポチったら5分も経たずにコールバック。

 

聞かれるがままに個人情報とコンビニのバイト経験を伝えたら、すぐに面接に呼ばれたそうです。

 

 

と、ここまでが先週土曜日に店員さんから聞いた転職話。

 

 

今朝コンビニへ行って、面接どうでした?と聞くと、即採用だったそうです。

 

オバサンはちょっと心配になって、どういう雇用形態?何の仕事?とか色々聞いたんですが、「月給28万っすよー」「雇用形態?なんすかそれ?社員ちゃうんすか?」「さあ、何か作るみたいっすよ」ってな塩梅です。

 

 

おいおい、大丈夫か?

 

 

と思っていたら夕方に怒りのLINEがきました。

 

自宅近辺の工場で採用って言ったくせに、片道1時間半かかる工場にしか空きがないと言い出しやがった、と。

 

1万円の寮費で寮にも入れるって面接で言っていたくせに、その遠い工場なら寮費は6万になると言いやがった、と。

 

40代半ばでコンビニ5年の職歴しかないのに、ポチって5分でトントン拍子に話が進み即採用と聞いて、それブラックじゃね?とオバサンは思っていたんですが、案の定だったようです。

 

会社名を教えてもらって、google先生に聞いたら一発で出てきました。

 

 

製造業に特化した派遣会社。

 

 

・・・・。

 

なぜ先に調べない!?

 

 

その店員さんはオバサンが株を買い始めた頃に、ちゃんと四季報読んでから買ったほうがいいっすよ、とか、ちゃんと財務諸表読みましたか?とか言っていたんですが・・・。

 

 

裕福な家庭に生まれ、何の苦労もなくやりたいように生きてきても、それが果たして正解なのかどうか。

 

世間知らずな40代半ばの店員さん、そろそろ本腰入れて人生勉強しましょうよ(-_-;)

 

 

と思った出来事でした。

 

明日の朝はまた店員さんの愚痴聞きから1日が始まりそうです。