最近の学校教育では
あまり大きな声で母の日や父の日を口にできない風潮がある。

家庭の事情により片親の子もいるし、
親から離されて生活する子供もいるからだ。

でも…
僕が小中学校に通っていた頃はそんな配慮はなかったように記憶している。
母の日になるとビニールでできたカーネーションを全員が買わされていて、
母親のいない子も買わされていたから…

特別支援学校に通う子供は一般の学校に通う子供とは学ぶことが少しばかり遅れる。

抱える不自由さの程度や知能にもよるが、
小学生の低学年のうちは、
まずトイレ教育から始まりオムツからの卒業を目指す。

中学生になりようやく一般の小学生低学年レベルの学習をする。

特別支援学校の教師は小学や中高の免許の枠を越えて、
担任にならないといけなくて、
中高の免許しかなくても小学を見ることもあり、
そんな時は専門外のことを新たに取り組み直さないといけなくなる。

物事がスムーズに運ばないことが多く、
途中で喚きだしたり暴れたりする生徒もいれば、
話すこともままならないくらいに重度な不自由を抱えた生徒もいる。

特別支援の知識がロクになく頭の悪い教員は力ずくで抑え込もうとし、
時に体罰まがいの行為をする。

特別支援学校に限らず、
いじめや体罰の相談は学校にするより、
教育委員会にされた方が効果的です。
校長とかは極度に教育委員会を恐れますから、
学校を挙げて問題解決に取り組んでくれることでしょう。
(腐れ校長の場合は別)

生徒を車椅子から抱っこして移動させるのは教員の仕事だ。
だから
体育教師でもないのに筋トレで身体を鍛えておかないといけない。

重度の不自由を抱えた生徒には生徒一人に一人の担任がつく。

給食も生徒が抱えた不自由さに合わせた食べ方をさせないといけなく、
離乳食のような状態にしないと食べられない生徒もいる。

体力作りにと授業の一環で走っている最中に大や小を漏らす生徒がいて、
その汚れた下着を洗うのも教員の仕事である。

トイレが満足にできない生徒には教員が付いていくのだが、
汚れた尻を拭いてあげるのも仕事の一つである。

中学生くらいになると思春期を迎え、
性教育が必要になってくる。

女子は自身の身体に起こる変化に戸惑い…かと思えば、
男子生徒に色気を見せる生徒がいたり、
男子は行方不明だからと探してみれば下半身丸出しでウロついていたり…

施設から通う男子生徒は同じ施設にいる友達から良からぬ知識を得て、
女子生徒に悪さをしたり…

注意した生徒に噛まれたり叩かれるなんてのはしょっちゅうだ。

慣れない若い女性教師が噛まれたり叩かれている姿やアザを見るのは痛々しい…

特別支援学校では部活が無いに等しいので、
部活の顧問をしなくて良いから土日は休める。

今はちょうど家庭訪問の時期だ。
保護者の中には自分の子が障害者だと認めたくない人がいて、
我が子が描いた絵画や図工作品を展覧会など表に出してくれるなと頼んでくる親もいる。
展覧会などに出すにしても子供の名は伏せておいてくれと言う親もいる。
何てことを言うのだ!と言いたいところだが、
従うしかない無念さを感じる。

酷い親になると、
子が障害者だからと育児放棄や虐待をする人がいて、
その場合は子供は施設に入ることになる。

施設にいる子供には、
なぜ自分が親と離れて暮らしているのかわからなかったり、
育児放棄や虐待をされても親が好きだし一緒に居たいと言う子供もいる。

涙が出そうになるが、
泣いてはいられないので無理に冷酷な自分を装う。
涙を許されるのは卒業式の時だけだ。

保護者の中には自閉傾向を感じる人がいる。
会話が支離滅裂だったり、
こだわりの強さが垣間見えたりして、
相手をするのに苦労をする。

心ない教師はこんな親から産まれた子だからこれは遺伝だな…などと宣う者もいて、
そんな教師ほど左の翼が大きく、
オドレの無神経さも遺伝か?と言いたいところだが、
僕自身も遺伝だろうから睨む程度にしておく。

特別支援の専門家であり尊敬の念すら抱いてしまう嫁から見れば、
僕にも自閉傾向があるらしい…

生徒も小中高とステップアップしていくうちに成長していき、
善悪の判断ができるようになっていく。

特別支援学校の高等部を卒業しても高卒にはならない…
だからほぼ全ての生徒は就職するか福祉施設に通う。

就職とはいっても
一般企業に就職できる生徒は極稀であり、
経営者によほどの理解がないと難しい。

卒業しても学校が懐かしいのか、
校門の前に現れ立ち尽くす元生徒もいる。

卒業しても
手紙や電話をくれる元生徒がいて、
字もロクに書けなかったのにな…
成長ぶりが伺え自分の溢れる心を抑えるのに苦労をする。

イカンイカン
今日も心を冷徹にして仕事に取り組まねば。
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生徒に見せる教材に愛犬をよく登場させているからか、
愛犬は名前を覚えてもらえたようだ。